天宮2号とは? わかりやすく解説

天宮2号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/21 15:27 UTC 版)

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天宮2号と神舟11号の上面図、左側は天宮2号。

天宮2号(てんきゅう2ごう)は、中国で2番目の軌道上実験モジュールであり、中国の天宮計画の一部である。 中国空間技術研究院によって開発されている。設計寿命は2年で、 3人の宇宙飛行士を同時に軌道に居住できるように設計される。2011年に打ち上げされ2016年に退役した天宮1号に代わるものとして打ち上げされている。

2016年9月15日22時04分、天宮2号は酒泉衛星発射センターから長征2号FT型ロケットによって打ち上げられた。

経過

  • 2014年10月、最終組立作業を開始。[1]
  • 2015年1月3日、空間応用システムの負荷装置の設置を完了し、電源システムの試験を開始した。[1]
  • 2016年3月25日、天宮2号の打ち上げに使用される長征2号FT-2ロケットの最終組み立てが完了し、試験段階に入った。[2]
  • 2016年4月15日、大規模な総合的な試験を完了した。[3]
  • 2016年6月3日、長征2号FT-2ロケットは試験の品質承認に合格し、ロケットの試験作業が完了した。[4]
  • 2016年7月9日、天宮2号が酒泉衛星発射センターに到着し、打ち上げ前の最終準備開始。[5]
  • 2016年8月6日、打ち上げに使用される長征2号のFT-2ロケットが、酒泉衛星発射センターに到着。[6]
  • 2016年9月9日、天宮2号と長征2号FT-2ロケットの組み合わせが、射場に垂直に移動。[7]
  • 2016年9月15日22時04分、天宮2号が酒泉衛星発射センターで長征2号FT-2ロケットを使用して打ち上げ。575秒後、天宮2号はロケットの第2段から分離し、打ち上げ成功が確認された。[8]
  • 2016年9月22日18時41分、天宮2号に搭載されていたペイロードと機器のほとんどが運用を開始した。[10]
  • 2016年9月25日、天宮2号は軌道制御後、地上から約393 kmのドッキング軌道に入り、神舟11号を待った。[11]
  • 2016年10月19日03時31分、神舟11号と天宮2号が自動ランデブードッキングを実施し、06時32分、神舟11号に乗った2人の宇宙飛行士が天宮2号に連続して入った。[12]
  • 2016年10月23日7時31分、天宮2号が軌道上に小型衛星を放出することに成功した[13]
  • 2017年4月22日12時16分、天宮2号と天舟1号のミッションの最初の無人ランデブーとドッキングを実施した。[14]
  • 2017年6月19日14時55分、天宮2号と天舟1号が2度目のランデブーとドッキングを実施した。
  • 2017年6月21日09時16分、天舟1号が再び天宮2号から分離した。
  • 2017年9月12日23時58分、天宮2号と天舟1号が、最後のランデブーとドッキングを完了した。
  • 2018年9月15日、天宮2号は2年の設計寿命に達し、軌道上での増設実験を続けている。

デザイン

天宮2号は、 天宮1号に基づいて設計されている。左側は小径の非与圧推進モジュールと2つのソーラーパネル、右側は大径の与圧区画である。全長は10.4m、最大直径は3.35m、展開後のソーラーパネルの幅は約18.4m、重量は約8,600kg。

天宮2号

即時追跡リンク

参照

  1. ^ a b 天宫二号空间实验室进入电测阶段” (中国語) (2015年1月3日). 2016年10月30日閲覧。
  2. ^ 发射神舟十一号的长二F火箭开始测试” (中国語). 中国载人航天网站 (2016年3月25日). 2016年10月30日閲覧。
  3. ^ 天宫二号空间实验室完成总装并交付电测” (中国語) (2016年4月15日). 2016年10月30日閲覧。
  4. ^ 用于发射神舟十一号飞船的长二F火箭完成出厂测试” (中国語). 中国载人航天网站 (2016年6月3日). 2016年10月30日閲覧。
  5. ^ a b “天宫二号空间实验室运抵发射场 计划9月中旬发射” (中国語). 中国航天科技集团公司网站. 北京: 新浪网. (2016年7月10日). http://news.sina.com.cn/o/2016-07-10/doc-ifxtwchx8401065.shtml 2016年10月30日閲覧。 
  6. ^ 发射天宫二号和神舟十一号的两枚长征二号火箭安全运抵发射场” (中国語) (2016年8月8日). 2016年10月30日閲覧。
  7. ^ “箭在弦上!天宫二号已矗立在发射架” (中国語). 中国航天科技集团公司网站. 北京: 凤凰网. (2016年9月9日). http://news.ifeng.com/a/20160909/49943973_0.shtml?_zbs_baidu_bk 2016年10月30日閲覧。 
  8. ^ 天宫二号空间实验室中秋夜发射成功” (中国語) (2016年9月15日). 2016年10月30日閲覧。
  9. ^ 天宫二号在轨测试 目前整体状态良好” (中国語) (2016年9月21日). 2016年10月30日閲覧。
  10. ^ 天宫二号科学应用载荷正式开始运行” (中国語). 中国载人航天网站 (2016年9月23日). 2016年10月30日閲覧。
  11. ^ 天宫二号进入交会对接准备阶段” (中国語). 新浪网 (2016年9月26日). 2016年10月30日閲覧。
  12. ^ 神舟十一号与天宫二号成功实现自动交会对接” (中国語) (2016年10月19日). 2016年10月30日閲覧。
  13. ^ 天宫二号伴随卫星成功释放” (中国語). 中国载人航天网站 (2016年10月24日). 2016年10月30日閲覧。
  14. ^ 王新国; 肖建军 (2017年4月22日). “天舟一号与天宫二号顺利完成自动交会对接”. 环球网. 新浪网. http://news.sina.com.cn/c/nd/2017-04-22/doc-ifyepsec0238020.shtml 2017年4月22日閲覧。 
  15. ^ 天宫二号空间实验室将于今晚择机受控再入大气层

関連項目


天宮2号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 22:55 UTC 版)

天宮計画」の記事における「天宮2号」の解説

詳細は「天宮2号」を参照 天宮2号は2016年9月15日打ち上げられた。当初、天宮2号は1号予備機として作られていた同型機打ち上げる計画で、長征2Fロケット2014年打上げ予定されていた。後に、長征5号ロケット2016年打ち上げられることになり、1号より一回り大きい、後述天宮3号相当する22トン級の試験機打ち上げる計画となった。しかし、最終的に打ち上げには長征2号FT2が使われることになり、2号自体1号ベース改良製造された8.6トン宇宙ステーション試験機へと戻された。 ドッキング標的機だった天宮1号対し、こちらは「宇宙実験室」と位置付けられるサイズこそあまり変わらないものの、天宮1号比べて様々な実験が行えるように改良されており、輸送補修用に10クラスロボットアーム新たに取り付けられている。滞在最長1か月程度は可能とされている。2016年10月18日には神舟11号ドッキングし有人運用始まった同年11月16日神舟11号切り離され有人運用終了した以後有人での運用行われなかった。 次いで、約6トン物資と約2トン燃料補給能力も持つ無人補給天舟1号2017年4月20日打上げられ2日後22日ドッキング試験無人行われた。この天舟1号天宮1号ベース開発され準同型機である。天舟1号によるドッキング試験同年9月まで3回行われた天宮1号とは異なり、天宮2号の再突入計画的に行われた同機2019年7月19日南太平洋制御落下成功した

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