国務院総理とは? わかりやすく解説

国務院総理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/11/15 14:09 UTC 版)

中華人民共和国
国務院総理
中华人民共和国国务院总理
国章
現職者
李強(第8代)

就任日 2023年3月11日
呼称 Premier(总理)
His Excellency(阁下)
所属機関 国務院
庁舎 中南海総理弁公室
任命 国家主席
習近平
任期 5年(2期まで再選可)
初代就任 周恩来
創設 1954年9月27日
職務代行者 国務院副総理
丁薛祥何立峰張国清劉国中
ウェブサイト 中国政府网
中華人民共和国

中華人民共和国の政治


関連項目: 香港の政治マカオの政治台湾の政治

各国の政治 · 地図
政治ポータル

国務院総理(こくむいんそうり、英語:Premier of the State Council of the People's Republic of China)は、中華人民共和国において首相に相当する官職。中華人民共和国の最高国家行政機関である国務院を主宰する。

同国における呼称は中華人民共和国国務院総理(ちゅうかじんみんきょうわこくこくむいんそうり)[1]。建国当初は政務院総理と呼ばれていた。日本語ではそのまま「国務院総理」と表記されることがあるし、また「首相」と訳されることもある。

選出・任期

中華人民共和国憲法1982年憲法)の規定によると、国家主席の指名に基づいて全国人民代表大会で選出され、国家主席が任命することになっている。しかし、憲法に中国共産党による国家の領導(指導)が明記されているため、実質的な人選は中国共産党中央委員会によって行われている。

国務院の任期は全国人民代表大会の任期と同一とされているため、通常、国務院総理の任期は5年。連続3選は禁止されている。華国鋒時代(1976〜1980)以外には党主席とは別の人間が務めており、しかも総書記と同じ人間が務めることは一度もない。

職権

  • 国務院の活動を指導し、行政全般を指揮監督する。
  • 国務院を代表し、全人代及び全人代常務委員会に対して、国務院の活動に関する責任を負う。
  • 国務院の活動における重大な案件について、最終決定権を行使する。
  • 国務院の構成員(副総理・国務委員・各部部長・各委員会主任・監査長・秘書長)を指名する。また、全人代および全人代常務委員会に国務院構成員の罷免を要求する。
  • 国務院常務会議ならびに国務院全体会議を招集し、主宰する。
  • 国務院が発布する決定・命令・行政法規・全人代及び全人代常務委員会に提出する議案や人員の任免に署名する。国務院総理が署名することにより、その法令は効力を有する。
  • 国務院令を発布し、行政法規の制定と廃止・特別行政区行政長官の任免・戒厳令の宣布と解除を告示する[2]

1989年の第二次天安門事件に際して党内の対応が分裂したとき、李鵬が総理の権限において戒厳令を発動させたことは、政局に大きな影響を与えた。

中華人民共和国首相の一覧

中華人民共和国政務院総理
政務院総理 所属政党 内閣 在任期間 備考
01 1 周恩来 中国共産党 第1次 1949年10月1日-
1954年9月27日
中華人民共和国国務院総理
国務院総理 所属政党 内閣 在任期間 備考
01 1 周恩来 中国共産党 第1次 1954年9月27日-
1959年4月27日
2 第2次 1959年4月27日-
1965年1月3日
3 第3次 1965年1月3日-
1975年1月17日
4 第4次 1975年1月17日-
1976年1月8日
在任中に死去
0- (不在) - - 1976年1月8日-
1976年2月2日
0- 華国鋒 中国共産党 - 1976年2月2日-
1976年4月7日
首相代理
02 第1次 1976年4月7日-
1978年3月5日
5 第2次 1978年3月5日-
1980年9月10日
任期途中で辞任
03 趙紫陽 中国共産党 第1次 1980年9月10日-
1983年6月18日
6 第2次 1983年6月18日-
1987年11月24日
任期途中で辞任
0- 李鵬 中国共産党 - 1987年11月24日-
1988年4月9日
首相代理
04 7 第1次 1988年4月9日-
1993年3月28日
8 第2次 1993年3月28日-
1998年3月17日
05 9 朱鎔基 中国共産党 第1次 1998年3月17日-
2003年3月16日
06 10 温家宝 中国共産党 第1次 2003年3月16日-
2008年3月16日
11 第2次 2008年3月16日-
2013年3月15日
07 12 李克強 中国共産党 第1次 2013年3月15日-
2018年3月18日
13 第2次 2018年3月18日-
2023年3月11日
08 14 李強 中国共産党 第1次 2023年3月11日-

脚注

  1. ^ 例えば2008年3月16日に公布された、「温家宝を国務院総理に任命する中華人民共和国主席令」には「根据中華人民共和国第十一届全国人民代表大会第一次会議的决定、任命温家宝為中華人民共和国国務院総理」とある。
  2. ^ ただし布告のみであり、実際の軍部隊の動員権などは党中央軍事委員会国家中央軍事委員会が持つ。

関連項目

外部リンク


国務院総理

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/08 21:44 UTC 版)

李克強」の記事における「国務院総理」の解説

詳細は「李克強内閣」を参照 2013年3月15日李克強は第12期全国人民代表大会第1回会議において第7代国務院総理に選出された。翌日には閣僚任命が行われて、正式に李克強内閣発足した2018年5月8日日中韓首脳会談への出席のために総理就任初め訪日し9日東京迎賓館での安倍晋三首相との会談日中防衛当局間のホットラインである海空連絡メカニズム運用開始一帯一路に基づく第三国での共同インフラ整備具体化させる官民協議体の設置通貨スワップ協定再開共同映画製作協定社会保障協定締結などで合意し天皇とも懇談したまた、北海道へ視察には安倍首相同行し日中知事省長フォーラム出席した他、牧場えこりん村昼食をともにし、トヨタ自動車工場訪れて豊田章男社長に出迎えられた。 2022年3月11日李克強記者会見の中で自らの出処触れ、翌2023年任期をもって総理職を退任することを明らかにした。

※この「国務院総理」の解説は、「李克強」の解説の一部です。
「国務院総理」を含む「李克強」の記事については、「李克強」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「国務院総理」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ

「国務院総理」の例文・使い方・用例・文例

Weblio日本語例文用例辞書はプログラムで機械的に例文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「国務院総理」の関連用語

国務院総理のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



国務院総理のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの国務院総理 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaの李克強 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。
Tanaka Corpusのコンテンツは、特に明示されている場合を除いて、次のライセンスに従います:
 Creative Commons Attribution (CC-BY) 2.0 France.
この対訳データはCreative Commons Attribution 3.0 Unportedでライセンスされています。
浜島書店 Catch a Wave
Copyright © 1995-2025 Hamajima Shoten, Publishers. All rights reserved.
株式会社ベネッセコーポレーション株式会社ベネッセコーポレーション
Copyright © Benesse Holdings, Inc. All rights reserved.
研究社研究社
Copyright (c) 1995-2025 Kenkyusha Co., Ltd. All rights reserved.
日本語WordNet日本語WordNet
日本語ワードネット1.1版 (C) 情報通信研究機構, 2009-2010 License All rights reserved.
WordNet 3.0 Copyright 2006 by Princeton University. All rights reserved. License
日外アソシエーツ株式会社日外アソシエーツ株式会社
Copyright (C) 1994- Nichigai Associates, Inc., All rights reserved.
「斎藤和英大辞典」斎藤秀三郎著、日外アソシエーツ辞書編集部編
EDRDGEDRDG
This page uses the JMdict dictionary files. These files are the property of the Electronic Dictionary Research and Development Group, and are used in conformance with the Group's licence.

©2025 GRAS Group, Inc.RSS