東北・上越新幹線開業以降
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 05:50 UTC 版)
「あけぼの (列車)」の記事における「東北・上越新幹線開業以降」の解説
1982年(昭和57年)11月15日:東北・上越新幹線開業によるダイヤ改正により、以下のように変更。 12系客車に従来型客車(A寝台+B寝台)を連結した座席車主体であった夜行急行「津軽」2往復のうち1往復を24系25形客車使用の寝台特急「あけぼの」に格上げ、残りの1往復は20系客車に置き換え。これにより「あけぼの」は計3往復となるが、24系24形客車使用の2往復は「ゆうづる」1往復および「出羽」と運用を共通化する都合改正前は編成中に2両連結されていたA寝台が1両のみの連結となる。 この改正では同時に気動車急行「出羽」や季節急行「ざおう」などの奥羽本線の夜行急行も廃止となり、それまで各列車合わせて最低20両はあった自由席が定期列車では「津軽」の3両だけとなった。しかも、「津軽」では定員の少ないナハ21形 を自由席として使用していたため、通路・デッキ・洗面所に至るまですし詰め状態となり、繁忙期には満員のため積み残しを出す事態が続いた。急遽、B寝台車2両の寝台をセットせず自由席開放し、季節急行「おが」の運転日を増やすことで対処した。そのため時刻表には「都合により寝台をセットしない日があります」の注意書きがあった。 東北本線・奥羽本線・陸羽西線経由の夜行気動車急行「出羽」(上野 - 酒田間)と東北本線・高崎線・上越線・信越本線・羽越本線経由の夜行客車急行「鳥海」(上野 - 秋田間)を統合、旧「鳥海」の経路を踏襲し所要時間を短縮した寝台特急「出羽」(上野 - 秋田間、24系客車)を新設する。なお、上り夜行客車急行「鳥海」の最終列車(1982年11月14日秋田発)は車両運用の都合24系客車を一部座席扱いで使用する「鳥海52号」として運転された。 昼行特急列車「いなほ」の上野発着便の名称を「鳥海」に変更。 12月21日「あけぼの」2往復および「ゆうづる」1往復と「出羽」で運用されている24系24形客車に対してB寝台車の3段→2段化改造工事による編成変更が始まり、1983年(昭和58年)5月までに全車の改造が完了した。 1983年7月1日:季節夜行急行「おが」の使用客車(14系:全車座席車)と定期夜行急行「津軽」の使用客車(20系:A・B寝台、普通座席車の3種類を設定)を14系客車に入れ替え。1982年11月のダイヤ改正以前は「津軽」2往復に座席車が合計で14両連結されていたのが、ダイヤ改正後は1往復・3両に大幅削減されたため大混雑をきたすようになり、対策としてB寝台車2両の寝台セットを中止し座席車代用として運転した。また、混雑が続く「津軽」と季節急行「おが」の車両を交換し、ようやく事態は落ち着いたが、「津軽」から寝台車がなくなった。 1984年(昭和59年)2月1日:夜行急行「津軽」の座席車の一部をB寝台車に置き換え。寝台車がなくなったことへの不満や苦情が多いことから、寝台特急「紀伊」廃止で捻出された14系3段寝台車でB寝台の連結を再開した。ただし、時期によって混雑緩和のためB寝台車1両を座席車に変更しただけでなく、旧盆や年末年始の最繁忙期には数日間であるが、臨時特急「あけぼの」51・52号の14系座席車編成との車両交換を行った。 1985年(昭和60年)3月14日:東北・上越新幹線上野駅乗り入れに伴うダイヤ改正により、以下のように変更。昼行特急「鳥海」1往復、定期昼行気動車急行「おが」1往復を廃止。 季節夜行急行「おが」1往復を廃止。ただし、この後も多客期の指定日に、全車客車3段式寝台車の臨時寝台急行(20系)として上野 - 秋田間(同経路)で運行された。 定期寝台急行「天の川」を廃止。ただし、この後も多客期の指定日に、全車座席車の臨時夜行急行(14系)として上野 - 酒田間(同経路)で運行された。 「津軽」を全車座席車に変更。 1986年(昭和61年)11月1日:国鉄最後のダイヤ改正で「あけぼの」減車実施。通常期は10両(電源車込み)となった。同改正後も多客期にはB寝台車2両を増結した12両編成で運転されている。 1988年(昭和63年)3月13日:青函トンネル開業による一本列島のダイヤ改正により、秋田発着の寝台特急「あけぼの」1往復を廃止。「あけぼの」は2往復に。これは「北斗星」運行開始に伴う車両捻出とされている。 1989年(平成元年)5月:「あけぼの」2往復は多客期に増結車としてB寝台車2両を連結していたが、最繁忙期の1往復(3・2号)にはJR東日本秋田支社が座席利用の企画切符を発売した関係上さらに座席車1両(14系座席車)を連結。8月にも同様の措置を実施した。 1990年(平成2年)9月1日:山形新幹線第一期建設工事に伴い、以下のように変更。「あけぼの」運行経路を変更。1往復を東北本線・陸羽東線・奥羽本線経由に変更し、列車名を「あけぼの」とする。 1往復を高崎線・上越線・信越本線・羽越本線・奥羽本線経由に変更し、列車名を「鳥海」とする。 臨時寝台特急「あけぼの」81・82号を東北本線・仙山線・奥羽本線経由に変更。 上野駅騒音対策のため「あけぼの」「鳥海」「出羽」および共通運用の「日本海3・2号」の各列車を編成全体の方向転換を実施。 「津軽」は定期列車を583系化、山形新幹線改軌工事の開始により、福島 - 山形間は東北本線・仙山線経由に変更。なお、「津軽」の臨時列車と臨時寝台急行「おが」は経路変更の対象とならず翌年まで東北本線・奥羽本線経由で運転された。 12月:新宿 - 秋田間を奥羽本線経由で運行する臨時夜行急行「あきた」を14系客車(座席車および寝台車の混成)で運行開始。 1991年(平成3年)10月:山形新幹線第二期建設工事に伴い、以下のように変更。臨時寝台急行「おが」を東北本線・北上線・奥羽本線経由に変更。 臨時急行「あきた」を東北本線・陸羽東線・奥羽本線経由に変更。 1992年(平成4年)7月:「津軽」を485系電車に変更。 12月:20系客車の老朽化に伴い、臨時寝台急行「おが」の使用車両を20系客車(全車3段式B寝台車)から14系客車(2段式B寝台車連結)へ変更。また、臨時急行「あきた」は運転を終了。 1993年(平成5年)10月1日:夜行急行「津軽」の使用車両を485系電車から583系電車に変更。 1993年(平成5年)12月1日:以下のとおり変更。上野 - 小牛田間の牽引機関車がEF65形およびED75形からEF81形によるスルー運転となる。 寝台特急「出羽」(上野 - 秋田間)は「鳥海」(上野 - 青森間)に統合されて消滅。 夜行急行「津軽」を臨時列車に格下げ。 寝台特急「出羽」停車駅 上野駅 - 大宮駅 - 高崎駅 - 水上駅 - 新津駅(上りのみ) - 新発田駅(上りのみ) - 村上駅 - あつみ温泉駅 - 鶴岡駅 - 余目駅 - 酒田駅 - 遊佐駅 - 象潟駅 - 仁賀保駅 - 羽後本荘駅 - 秋田駅 1994年(平成6年):季節臨時夜行急行「天の川」(全車座席車)、「おが」(2段式B寝台車連結)廃止。 1996年(平成8年):上野 - 秋田間を上越線・羽越本線経由で運行する臨時急行列車「うえつ」が運転される。臨時寝台特急「あけぼの」81・82号を廃止。 EF71 6+ED78形牽引「あけぼの」(1987年ごろ) 「出羽」(1989年ごろ) ED75 711牽引「あけぼの」(青森駅) EF81 134が牽引する特急「鳥海」(青森駅)
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