書籍及び論文
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/02/19 14:46 UTC 版)
「山口薫 (経済学者)」の記事における「書籍及び論文」の解説
『公共貨幣』(東洋経済新報社、2015) 主著『Money and Macroeconomic Dynamics』(NPO法人日本未来研究センター、2013) カリフォルニア大学バークレー校大学院博士論文 『ワルラス・ケインズ・マルクスを超えてー新しい社会デザインに向けた経済理論の統合』(ピーターラング出版、ニューヨーク、1988年、英文) 原題: Beyond Walras, keynes and Marx - Synthesis in Economic Theory Toward a New Social Design (American University Studies, Series XVI, Vol 3),Peter Lang Publishing 1988 『産業と情報社会』(共著、日本放送出版協会、1996年) 『情報化時代の持続可能な地球村ふるさと』(編著、アダマントン出版、イギリス、1997年) Sustainable Global Communities in the Information Age - Visions from FuturesStudies, ed. by Kaoru Yamaguchi, Adamantine Press Limited, England, 1997. 『持続可能社会の開発と計画』(共著、エドガー出版、イギリス、2004年、英文) Modeling Long-Term Sustainability (Chap. 3, pp. 29 - 59) in “Handbook ofSustainable Development Planning: Studies in Modelling and Decision Support",ed. by M. Quaddus and A. Siddique, Edward Elgar Publishers, Cheltenham, UK;Northamton, MA, USA, 2004, 2013 『グローバリゼーション、ガバナンスと高等教育の未来』(共著、トランザクション出版、アメリカ、2006年、英文)等多数。 Mapping the Future Higher Education, in \Learning to Seek: Globalization, Gov-ernance, and the Future of Higher Education", ed. by Majid Tehranian, JamesDator, and Walt Anderson, Transaction Publishing: Rutgers, New Jersey, USA,2006. 複式簿記の会計システムと微分方程式のシステムダイナミックスを統合した新しいビジネスモデリングの方法論を提案し、会計システムダイナミックス原理 (Principles of Accounting System Dynamics ) として、2003年の第21回国際システムダイナミックス学会にて報告。 https://web.archive.org/web/20120530192927/http://systemdynamics.org/conferences/2003/proceed/PROCEED.pdf その後、この方法論にもとづいてマクロ経済モデルを構築。特に以下の3部作は、2008年のリーマン・ショックによる金融危機、政府債務危機を克服するための貨幣改革 (Monetary Reform) シミュレーションモデルとして注目されている(KPMG report, September 2016 Money Issuance - Alternative Monetary System 日本語訳: 貨幣の発行 - 代替貨幣システム)。このようなシミュレーション分析にサポートされた新しいマクロ経済システムを、従来の「債務貨幣マクロ経済システム (Macroeconomic Systems of Debt Money)」に代わる「公共貨幣マクロ経済システム (Macroeconomic Systems of Public Money)」と呼んでいる。 以下、時系列に近年の研究発表論文を整理。 2010年 7月、研究論文: On the Liquidation of Government Debt under A Debt-Free Money System – Modeling the American Monetary Act – 韓国首都ソウルで開催された第28回国際システムダイナミックス学会にて報告発表される。(PDF format: https://web.archive.org/web/20130526120133/http://www.systemdynamics.org/conferences/2010/proceed/papers/P1061.pdf) 2011年 7月、研究論文: Workings of A Public Money System of Open Macroeconomies – Modeling the American Monetary Act Completed – 首都ワシントンD.C.で開催された第29回国際システムダイナミックス学会にて報告発表される。 (PDF format: https://web.archive.org/web/20160306173529/http://www.systemdynamics.org/conferences/2011/proceed/papers/P1042.pdf) 2012年 7月、研究論文: On the Monetary and Financial Stability under A Public Money System – Modeling the American Monetary Act Simplified – スイス・ザンクトガレンで開催された第30回国際システムダイナミックス学会にて報告発表される。 (PDF format: https://web.archive.org/web/20160306072144/http://www.systemdynamics.org/conferences/2012/proceed/papers/P1065.pdf) 特に、2011年7月26日には、元民主党デニス・クシニッチ 下院議員より米国議会ブリーフィング (Congressional Briefing) へ招待され、公共貨幣システムの有効性 (Workings of A Public Money System) について報告している。https://web.archive.org/web/20160421195552/https://www.highbeam.com/doc/1G1-264304304.htmlhttps://web.archive.org/web/20140223005137/http://www.muratopia.org/JFRC/sd/macrodynamics/DocumentPrint.aspx.webarchive 2013年 論文「シカゴプラン(貨幣改革)とその電力・製造業への活用 -アベノミクスを超えて-」[リンク切れ] 会計システムダイナミックスによる「貨幣とマクロ経済ダイナミックス」の草稿は、SDマクロモデルも含めてすべて無料でダウンロード可能となっている。現行の袋小路的な経済システムに代わる新しい経済システムを模索する世界の若手研究者の研究論文等で、引用、利用されだしている[誰?]。https://web.archive.org/web/20140218211538/http://www.muratopia.org/JFRC/sd/MacroModel.html 2015年 7月、共著論文: ASD Macroeconomic Model of Japan on the Flow of Funds and National Accounts – Report on its Early Stage Development – マサチューセッツ州ケンブリッジで開催された第33回国際システムダイナミックス学会にて、日本未来研究センターが主導する、日本銀行の資金循環統計、内閣府が作成する国民経済計算や総務省が担当する人口統計等を統合的に活用した「会計システムダイナミックスマクロ経済モデル」構築プロジェクトの初期段階を報告する。 Joint paper in PDF format: http://www.muratopia.org/Yamaguchi/doc/Japan-MacroModel%28final%29.pdf 9月、著書「公共貨幣 -政府債務をゼロにする「現代版シカゴプラン」」(東洋経済新報社)が出版される。 https://store.toyokeizai.net/books/9784492654743/ 2016年 7月、共著研究論文: The Heads and Tails of Money Creation and its System Design Failures – Toward the Alternative System Design – オランダデルフト工科大学で開催された第34回国際システムダイナミックス学会の経済学セッションで発表報告される。歴史的に大多数の経済学者が混乱してきた信用創造プロセスの異なる二つのアプローチ(1. まず集めて、それら再び貸し出す"仲介者としての民間銀行融資業務" = Flow approach (フローアプローチ)、2. 無から預金を創造し、それを貸し出すという預金の"供給者としての民間銀行融資業務" = Stock approach(ストックアプローチ))を基に、会計システムダイナミックスを用いた簡単な貨幣供給のモデルを構築。第一に、異なる二つのアプローチはマクロの視点では同じ貨幣量の成長過程を示すことをシミュレーションモデルで確認する。さらに実際の融資業務と銀行簿記を反映した後者のアプローチ(Stock approachと著者は呼ぶ)に則り、民間銀行が無から普通預金を創造する現行の準備預金制度がマネーストックの不安性を引き起こすだけでなく、政府債務増大につながっているシステム構造になっていることを解明。第三に、こうした極度に不安定で様々な経済問題を引き起こす債務貨幣制度のシステム構造の分析に基づきながら、1939年に提案されたシカゴプランの現代版となる公共貨幣制度に移行することで解決されうる点を主張するという構成になっている。 Joint paper in PDF format: http://www.muratopia.org/Yamaguchi/doc/Head-and-Tail-2016.pdf 2017年 2月、共著研究論文 Peer-to-Peer Public Money System – Focusing on Payments – シンガポール国立大学レジデンシャルカレッジ4で開催された第2回アジア・太平洋チャプター国際システムダイナミックス学会の経済学セッションで発表報告される。 はじめに、2008年9月当時大手投資銀行であったリーマン・ブラザーズの破綻により引き起こされた世界金融恐慌が、1929年に起きた世界大恐慌についで、現行の債務貨幣システムが機能不全に陥った証拠となったと強調する。システムレベルで行き詰まりを見せた貨幣システムに変わる新しいシステムの再設計案として、リーマンショックの前後に発表された二つの論文、1.のちに公共貨幣システムの提案の理論的基礎となった「Accounting Sytem Dynamics macroeconomic model (会計システムダイナミックスによるマクロ経済モデル)」と、2. ブロックチェーン技術を基に、金融機関を介さずにインターネット上で相対(Peer-to-peer)で資金決済を可能にした「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System (ビットコイン)」)に触れる。 そして、公共貨幣(Public money)システムと、Bitcoinの相対決済(Peer-to-peer payment)という画期的なシステムデザインを融合した「Peer-to-Peer Public Money System」(邦題:電子公共貨幣システム)が提案されている。これは民間銀行が融資の際に無から預金を創造する現行の準備預金制度がもたらす様々な経済問題の解決を目指した「公共貨幣システム」と、分散型公開元帳(Distributed public ledger)を駆使する「ビットコイン」の利点を最大限に引き出すシステムの再設計の重要性に触れつつ、「Peer-to-Peer Public Money System (電子公共貨幣制度)」の現代的な必要性、緊急性、どうのような利点がもたらされうるか。今後の展望とさらなる議論の必要性にも触れた論文という構成になっている。電子公共貨幣制度の実現を可能にするプロトコルの早急な構築と国際レベルでの討議の場の提供を主目的とした、World-wide Electronic Public Money System Forum (国際電子公共貨幣システムフォーラム)の開催が提案されている。 Joint paper in PDF format: http://www.muratopia.net/research/papers/P2P-PM-System.pdf
※この「書籍及び論文」の解説は、「山口薫 (経済学者)」の解説の一部です。
「書籍及び論文」を含む「山口薫 (経済学者)」の記事については、「山口薫 (経済学者)」の概要を参照ください。
- 書籍及び論文のページへのリンク