宗教と神話
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「グアティマク」も参照 グアンチェ族の宗教について詳しいことは判っていない。テネリフェ島ではAchamán(英語版)と呼ばれる超越的存在が広く信仰されており、同様のものをグラン・カナリア島ではAcoran、エル・イエロ島ではEraoranhan、ラ・パルマ島ではAboraと呼んでいた。エル・イエロ島ではMoneiba(英語版)という女神も尊ばれていた。言い伝えでは、男女一対の神が山に住んでおり、其処から人々の祈りを聞いているという。他の島では、太陽、月、大地、星といったものを崇拝していた。悪霊の存在も広く信じられていた。テネリフェ島では悪魔的な存在をGuayota(英語版)と呼び、これがテイデ山の火口に住んでいると信じられていたため、地獄を指してEcheyde(グアンチェ語でのテイデ山の名)と言っていた。テネリフェ島とグラン・カナリア島では、より低級の悪霊は最初にJucanchasと呼ばれる黒く毛深い野犬の姿で現れ、その後に山深い場所の洞窟に住むTibicena(英語版)が現れて、夜間に家畜や人間を襲うと考えられていた。 テネリフェ島では、Magec(英語版)(太陽神)とChaxiraxi(英語版)(地母神)も信仰されていた。旱魃が起こると、グアンチェ族は集団で大地を清め、子羊をわざと母羊から引き離して哀しげな鳴き声を上げさせることで、偉大な精霊に憐憫の情を起こさせようとした。この宗教儀式の間は、集落同士の戦闘から個人の諍いに至るまでのあらゆる争い事が一時休止となった。 諸島で発見された代表的な偶像としては、Taraの偶像(スペイン語版)(ラス・パルマス・デ・グラン・カナリアのカナリア博物館(英語版)所蔵)やグアティマク(テネリフェ島のプエルト・デ・ラ・クルス考古学博物館(英語版)所蔵)がある。他の島々からも多くの像が発見されている。 歴史学者達の間では、グアンチェ族の信仰活動は基本的に秘匿されていなかったというのが定説である。宗教行為はマツやリュウケツジュといった神聖とされる木々の下、あるいは悪神Guayota(英語版)の住処テイデ山など宗教的な意味のある山地でなされた。グアンチェ族の聖地であるテイデ山は、2007年に世界遺産にもなっている。テネリフェ島のアチィビニコ洞窟(英語版)など、洞窟において儀式を行うこともあった。また20世紀頃までカナリア諸島民(特にテネリフェ島北部住民)の中にはAnimeros(英語版)と呼ばれる人々がいた。これはグアンチェ族古来の信仰とキリスト教的要素が混交したもので、呪術的治療を行っていた。カナリア諸島の近隣地域における類例(マグリブ地域のマラブーなど)に基づけば、Animeroとは「神々に祝福された者」の意であると考えられる。 テネリフェの代表的な神々神の名役割Achamán(英語版) テネリフェのグアンチェ族における主神。神々の父であり創造主。 Chaxiraxi(英語版) 太陽を生み出した母神。 Chijoraji(英語版) Chaxiraxi神の息子。神性をもつ。 Chijoragi Magec(英語版) 太陽と光の神であり、神性を司る。 Achuguayo(英語版) 月の神。Magec神と対を為す存在。 Achuhucanac(英語版) 雨の神。主神(Achamán)と同一視される。 Guayota(英語版) 悪しきものたちの長であり、Achamán神に敵するもの。 霊的存在名称役割Maxios(英語版) 善意をもった低級神ないし精霊の類。家庭に住み着いたり、特定の場所を守護する。 Tibicena(英語版) 黒い野犬の姿をした悪霊。悪神Guayotaの子。
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宗教と神話
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詳細は「バビロニア神話」を参照 古代世界における一般的な信仰体系と同じく、バビロニア(あるいは更に広くメソポタミア)では、現代社会におけるように宗教と世俗を弁別するような観念は存在しなかった。 バビロニアに住む人々はシュメール時代から信仰されていた数多くの神々を崇拝したが、後世の啓示宗教のような統一的な教義や聖典が準備されることはなく、神々の地位は人々の間での人気やそれを称揚する王朝の盛衰に伴って変化した。シュメールの神々はアッカドの神々と同一視され、シュメール語とアッカド語両方の名前が使用された。
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宗教と神話
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旧約聖書「創世記」には、カインとアベルに関連する記述があるが、このフラトリサイドは最初に犯された殺人のタイプだった。ローマ神話では、双子のロームルスとレムスが互いに神の賛美とローマを建設する計画について争い、ロームルスが彼の弟を殺害した後、ローマの最初の王となった。
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宗教と神話
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中世には、ポラリスは航海のナビゲーションに使われていたことから、stella maris(海の星)として知られていた。 初期からマリア崇敬と結びつけられ、聖母マリアは「海の星の聖母」とも呼ばれた。この伝統は、ヒエロニムスがエウセビオスのオノマスティコンを誤読したことに由来する。ヒエロニムスは、マリアという名前の誤ったヘブライ語の語源として、stilla maris「海の雫」とした。このstilla marisは、後に誤ってstella marisとされ、この誤りはイシドールスの『語源』でも見られる。これは恐らくカロリング帝国時代に起こったもので、9世紀末のヒエロニムスの文書の写本では、未だstellaではなくstillaとなっているが、やはり9世紀末のパスカシウス・ラドベルトゥスは、「海の星」の暗喩に明確に言及し、マリアはキリストに続く「海の星」であり、「嵐に襲われた海の波の中で転覆しないように」と述べた。 マンダの宇宙学では、北極星は縁起が良いものと考えられ、「光の世界」と関連付けられる。マンダ教徒は、祈りの際に北を向き、寺院も北を向いている。一方、南は「闇の世界」と関連付けられる。 日本では、妙見菩薩は、北極星を神格化した姿とされる。 中国神話では、顓頊は北極星の神として言及される。 インド神話では、ヴィシュヌの帰依者のドルヴァとされ、ヴィシュヌによって不滅の星に姿を変えられたとされる。
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