八酸化三ウランとは? わかりやすく解説

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八酸化三ウラン

分子式O8U3
その他の名称Triuranium octaoxide、八酸化三ウラン


八酸化三ウラン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/31 14:31 UTC 版)

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八酸化三ウラン
識別情報
CAS登録番号 1344-59-8 
特性
化学式 U3O8
モル質量 842.1 g/mol
融点

1150 °C

沸点

1300 °Cで酸化ウラン(IV)に分解

への溶解度 水に不溶、硝酸硫酸に可溶
熱化学
標準生成熱 ΔfHo −3575 kJ·mol−1[1]
標準モルエントロピー So 282 J·mol−1·K−1[1]
関連する物質
関連するウラン酸化物 酸化ウラン(IV)
酸化ウラン(VI)
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

八酸化三ウラン(はちさんかさんウラン、: triuranium octoxide)は、化学式が U3O8 と表されるウラン酸化物である。外見はオリーブのような緑色から黒色で、無色の固体である。イエローケーキの主成分の1つであり、この形態で鉱山から工場まで運ばれる。

八酸化三ウランは、地層環境中で長期の安定性を持つ。酸素の存在下では、酸化ウラン(IV)は八酸化三ウランに酸化され、また酸化ウラン(VI)は500℃以上の温度で酸素を失って八酸化三ウランに還元される。この化合物は、3つの化学過程のいずれかで生成され、いずれの場合でもフッ化ウラン(IV)またはフッ化ウラニル(VI)を中間体とする。通常の環境中で八酸化三ウランはウランの化合物の中で、動力学的、熱力学的に最も安定であり、また天然に存在する形のため、廃棄の際には最も望ましいとされる。粒子密度は、8.3 g/cm3である。

ウラン濃縮の目的では、八酸化三ウランは六フッ化ウランに変換される。

固体状態

固体は層状構造であり、層同士は酸素原子で結ばれている。各層は、異なる配位環境のウラン原子を含む。

脚注

  1. ^ a b Zumdahl, Steven S. (2009). Chemical Principles 6th Ed.. Houghton Mifflin Company. p. A23. ISBN 0-618-94690-X 

関連項目



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