作品論・作家論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 15:00 UTC 版)
宮沢清六『兄のトランク』筑摩書房、1987年/ちくま文庫、1991年 吉本隆明『宮沢賢治』筑摩書房「近代日本詩人選」、1989年/ちくま学芸文庫、1996年吉本隆明『宮沢賢治の世界』筑摩選書、2012年。講演集 鈴木健司『宮沢賢治:幻想空間の構造』蒼丘書林、1994年 菅原千恵子『宮沢賢治の青春 “ただ一人の友”保阪嘉内をめぐって』角川文庫、1997年 見田宗介『宮沢賢治 存在の祭りの中へ』岩波現代文庫、2001年 岡澤敏男『賢治歩行詩考 長篇詩「小岩井農場」の原風景』未知谷、2005年 宮下隆二『イーハトーブと満洲国 宮沢賢治と石原莞爾が描いた理想郷』PHP研究所、2007年 高山秀三『宮澤賢治 童話のオイディプス』未知谷、2008年 斎藤文一『科学者としての宮沢賢治』平凡社新書、2010年 鈴木健司『宮沢賢治文学における地学的想像力:〈心象〉と〈現実〉の谷をわたる』蒼丘書林、2011年 グレゴリー・ガリー『宮澤賢治とディープエコロジー 見えないもののリアリズム』平凡社ライブラリー、2014年 鈴木貞美『宮沢賢治 氾濫する生命』左右社、2015年 信時哲郎「宮沢賢治とハヴロック・エリス」、『神戸山手大学環境文化研究所紀要』、2002年 今野勉『宮沢賢治の真実 修羅を生きた詩人』新潮社、2017年。ISBN 978-4-10-350681-2 中村節也『宮沢賢治の宇宙音感:音楽と星と法華経』、コールサック社、2017年。ISBN 978-4864353045中村節也「作曲家・賢治の宇宙音感」、日本経済新聞(文化面),2018年7月17日記事 谷口義明『天文学者が解説する宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」と宇宙の旅』光文社新書、2020年 『わたしの宮沢賢治シリーズ』ソレイユ出版刊行。第1巻〜現在既刊第8巻まで。
※この「作品論・作家論」の解説は、「宮沢賢治」の解説の一部です。
「作品論・作家論」を含む「宮沢賢治」の記事については、「宮沢賢治」の概要を参照ください。
作品論・作家論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/01 04:44 UTC 版)
「サミュエル・ベケット」の記事における「作品論・作家論」の解説
『ゴドーを待ちながら』は二幕劇。木が一本しかない舞台で、二人の浮浪者がゴドーを待ち続けている。だが二人はゴドーに会ったことはない。待ちながら、たわいもないゲームをしたり、滑稽で実りのない会話を交わし続ける。そこにもう二人別の人物が通りかかり、さらにとりとめのない会話と遊戯が続く。一日の終わり、少年がやってきて、ゴドーが今日は来ないと告げる。二人はもう一日待とう、明日ゴドーがこなければ首を吊ろう、という。同じことがまた翌日繰り返され、芝居はそこで終わる。 ストーリーは特に展開せず、自己の存在意義を失いつつある現代人の姿とその孤独感を斬新なスタイルで描いている。当初は悪評によって迎え入れられたが、少しずつ話題を呼び人気を集めるようになった。初演の約5年後には、20言語以上に翻訳された。同作品は不条理劇の傑作と目されるようになり、現在もなお、世界各地で公演され続けている。 その後も作品ごとに、様々な新しい手法を試み続けたベケットは、第二次大戦後の演劇を語る上で無視できない存在と言える。その作品群は、不条理劇の系譜を継ぐ作家達のみならず、現代劇の作り手全般に多大な影響を及ぼした。また『クワッド』をはじめとするテレビ向けの作品やラジオ向けの作品も手がけており、そのそれぞれにおいて特異な作品世界を作り上げている。 能との関係はよく知られているが、俳句の様式や精神も浸透している。ベケットはセルゲイ・エイゼンシュタインに心酔していて、技法を学びとろうとしていたが、監督のモンタージュ理論のヒントが俳句や浮世絵だった。その理論は、ロシア・アヴァンギャルド映画の中核をなし、やがて大のエイゼンシュタイン・ファンだったベケットの芸術と精神に受けつがれた。 当初は自作の演出を他人に任せていたが、やがて自ら演出に出向くようにもなった。ベケット自身による演出は、言葉や行為のリズムやテンポを重視したものだったと伝えられている。 演劇評論家のハロルド・ブルームは、ベケットの演劇はシェイクスピア、モリエール、ラシーヌやイプセンと同じように後世に残るだろうと述べている。 散文においては、特異な光景、切り詰めた語り、錯綜した描写、物語ることそのものを突き詰めたようなモノローグなどによって独自の世界を確立し、その傾向は三部作(とりわけ『名づけえぬもの』)においてひとつの頂点に達したと言われる。それらの作品はのちのヌーヴォー・ロマンの先駆けともなり、また『マロウンは死ぬ』における「“私”がさまざまな物語をメモに書き付けていく」という形式は、メタフィクションの大いなる先例の一つとなった。その後の作品、『事の次第』や『伴侶』、『また終わるために』などにおいては、表現する言葉そのものを切り詰めつつ更なる作品の可能性を探求することに努力が費やされた。 アメリカの作家ドン・デリーロは、読み手の世界の見方そのものを変えてしまう力を持ちえた作家として、カフカとベケットの名を挙げている。
※この「作品論・作家論」の解説は、「サミュエル・ベケット」の解説の一部です。
「作品論・作家論」を含む「サミュエル・ベケット」の記事については、「サミュエル・ベケット」の概要を参照ください。
Weblioに収録されているすべての辞書から作品論・作家論を検索する場合は、下記のリンクをクリックしてください。
全ての辞書から作品論・作家論を検索
- 作品論・作家論のページへのリンク