レース詳細
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 08:03 UTC 版)
「2012年のインディ500」の記事における「レース詳細」の解説
スタート ポールシッターのライアン・ブリスコーが先頭でスタートするが、コントロールライン手前でジェームズ・ヒンチクリフがブリスコーをオーバーテイクする。レースはクラッシュなくクリーンにスタートしたが、シボレーやホンダにくらべてパワーに劣るロータスエンジンを使う2台、ジャン・アレジとシモーナ・デ・シルベストロは、10周が経過した段階で先頭より著しく遅い車を排除するため(ある程度のレーシングスピードが出ていないと他車に危険を招く恐れがある)の「105パーセントルール」により黒旗が掲示され、レースから除外となった。なお、アレジについては、黒旗提示後、シルベストロより1周多くコース上に留まったことにより、2周減算のペナルティを重ねて受けている。 前半 ライアン・ハンターレイがマルコ・アンドレッティをオーバーテイクする直前、ルーキーのブライアン・クローソンがターン1でスピン、1回目のフルコースコーションになる。ピット内ではジョセフ・ニューガーデンがエンジンストール(その後レースに復帰)、ダリオ・フランキッティがE.J.ビソと接触しスピンする(33周目にスチュワードがペナルティに当たらないと判断)などの混乱があった。シングルファイルリスタート後の32周目、マルコ・アンドレッティがヒンチクリフとブリスコーを抜いてトップに立ち、その後15周をリードする。37周目には佐藤琢磨がファステストラップを記録する。 46周目に各車アンダーグリーンでピットに入りはじめる。エリオ・カストロネベスがタイヤ装着に手こずりタイムロス、ニューガーデンのマシンにこの日2度目のエンジンストールが発生する。1周遅くピットに入ったターゲット・チップ・ガナッシのフランキッティとスコット・ディクソンがファステストラップを記録する。レースの1/4、50周が終了した時点でトップはアンドレッティ、この時点で6人がラップリーダーとなり12回のリードチェンジがあった。 75周目に再びアンダーグリーンでのピットストップが始まる。79周目、ピットクルーと接触しフロントウィグに損傷を負ったマイク・コンウェイがドライブスルー・ペナルティを受ける。81周目、そのコンウェイがスピンしたところにウィル・パワーが衝突するクラッシュが発生し2回目のコーションになる。88周目のリスタート直後にターン1でアナ・ベアトリスがスピンし3度目のコーションが発生、ヒンチクリフらがピットに入り、フランキッティとディクソンがトップに立つ。 後半 レースの半分が終了した時点のトップ10は、ディクソン、フランキッティ、ハンター=レイ、グラハム・レイホール、ジャスティン・ウィルソン、佐藤、チャーリー・キンボール、J.R.ヒルデブランド、タウンゼント・ベルの順。110周目にブリスコ車のトランスミッションに問題が発生、緊急用セッティングが作動し17番手に後退する。113周目にハンター=レイが給油とタイヤ交換でピットイン、これによって上位6台が全てホンダエンジン搭載車になる。115周目にヒルデブランドとレイホール、119周目にフランキッティ、その次の周で37周をリードしたディクソンがピットに入る。ここで佐藤がこの日18番目のリーダーとなり、アンドレッティが2位につける。佐藤が124周目に、ヒンチクリフが125周目にピットインしルーベンス・バリチェロが一時リーダーになるが、126周目には佐藤がリーダーに戻り、フランキッティが後ろにつく。 128周目、ハンター=レイがマシンのサスペンションにトラブルが発生しリタイアする。134周目のトップ5は佐藤、フランキッティ、アンドレッティ、ディクソン、レイホールの順。145周目にアンドレッティがマシンの振動を訴えピットイン、直前にレイホールもピットに入る。146周目にセバスチャン・サベードラのマシンがピットレーン出口で停止したため4度目のコーションが発生、147周目に上位陣がピットに入る。 150周目、リーダーは佐藤、後ろにフランキッティ、ディクソン、ヒンチクリフ、ウィルソン、キンボール、ブリスコー、トニー・カナーン、カストロネベスと続く。リスタートの153周目、バックストレートでフランキッティが佐藤を抜いてトップに、さらに154周目ターン1でディクソンが2位に上がる。160周目にディクソンがフランキッティを捉え、佐藤も2台に迫る。この周でディクソンがトップに立つが161周目ターン1でフランキッティが再びリーダーになる。163周目にニューガーデンのマシンがエンジントラブルで停止し、5度目のコーションが発生する。リスタート前のトップ3にはディクソン、フランキッティと佐藤がつく。171周目のリスタートでウィルソンが佐藤の前に出る、同周でフランキッティがディクソンをオーバーテイクする。 173周目に入った直後、ウィルソンが佐藤とエド・カーペンターに抜かれ、このときコース外側を走ることになったカナーンとキンボールがスピードを落とす。176周目までに28回のリードチェンジがあり、1960年の記録まで残り1回に迫る。178周目にフランキッティがディクソンをオーバーテイクしたことでその記録が更新される。180周目にカーペンターのマシンがスピンしストップ、ウォールに接触はしなかったものの、マーシャルにマシンを方向転換を要求する身振りを見せる(その後レースに復帰)。6度目のコーションが発生するが、リード集団のドライバーたちは給油は必要ないと判断する。187周目にアンドレッティがウォールに接触しリタイアする。 フィニッシュ コーション中にリーダーだったカナーンだったが、リスタート直後にフランキッティ、ディクソン、佐藤の後ろ4位に後退する。199周目まではフランキッティとディクソンが立ち代りトップを走るが、フランキッティがディクソンを抜いたところで佐藤がフランキッティのスリップストリームを利用して2人の間に飛び込み2位に浮上する。ファイナルラップのターン1で佐藤がフランキッティのインに入りオーバーテイクを仕掛けるも白線を踏んでスピンする。フランキッティが逃げ切り優勝、ディクソンが2位、カナーンが3位で続いた。 レース後 表彰台に立ったフランキッティは、ダン・ウェルドンにその勝利を捧げる振る舞いを見せた。彼はファイナルラップについて、佐藤が内側を走れるようスペースを開けたと主張した。対する佐藤は、フランキッティが開けたスペースが狭く、芝生に乗り上げそうになったと述べた。最終的にレースオフィシャルはこの件をレースアクシデントと判断した。
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レース詳細
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「2011年のインディ500」の記事における「レース詳細」の解説
予選ではシモーナ・デ・シルベストロがクラッシュで左手に火傷を負ったが、決勝レースには応急処置を施して出走した。 日本人唯一の出場となった佐藤は21周目ターン1でウォールに接触しリタイアした。 1回目のフルコースコーション時に各車がピットストップに入ったが、ウィル・パワーがピットアウトを早まりピットレーンで左リアタイヤが脱輪するアクシデントが発生した。 チップ・ガナッシ・レーシングのディクソンとフランキッティは序盤から後半まで124周をリードした。しかしラストピット後の展開を読み間違え燃料不足でペースダウン、フランキッティに至っては最終周で200mphを下回るほどであった。一方同チームのレイホールは29番手スタートから166周目にはラップリーダーになる追い上げを見せた。 レースは残り40周で燃費競争になった。179周目にはダニカ・パトリックが6年振りに、189周目には彼女を抜いてベルトラン・バゲットがリーダーに立ったが共にアンダーグリーンでピットに入った。 198周目、ヒルデブラントがラップリーダーに立つと最終周に入るまでトップを守った。しかしルーキーの優勝者が誕生すると誰もが思った最終コーナーでクラッシュ、ウェルドンが残り305メートル地点でオーバーテイクし2005年以来のインディ500通算2勝目となった。なお、ヒルデブランドはクラッシュしたものの惰性でゴールし、2位となった。 ウェルドンは2009年・2010ともにパンサー・レーシングから出走して2位であった。一方、ヒルデブランドの所属するパンサー・レーシングは2008年のヴィトール・メイラを合わせ、チームとして4年連続2位という結果となった。 ウェルドンはこのレースで以下の記録を残した。決勝での平均レース速度 170.265 mph (274.015 km/h)、当時歴代4位であり1991年以来20年振りに170mphを上回った。 200周の完走タイム 2時間56分11秒7267。2000年のファン・パブロ・モントーヤ以来となる3時間以内の完走を達成した。 優勝ドライバーのリードラップ数 1周。1912年のジョー・ドーソンの最少記録(2周)を更新した。 なお、ウェルドンはこの年の最終戦ラスベガスで多重クラッシュに巻き込まれ事故死、これがインディカー最後の勝利となった。 注1:ゴールの時点ではセルビアが前だったが、フルコースコーション(追い抜き禁止)時に抜いていたことと判断され順位が入れ替えられた。 注2:予選を通過したのはジュンケイラだったが、決勝はハンター=レイが交代して出走。予選のポイントはジュンケイラ、決勝のポイントはハンター=レイのみに加算
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