巻き込まれ事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/20 09:02 UTC 版)
ビルやマンションなどの飛び降り自殺の場合、下に偶然歩いている歩行者などに直撃した例があり、最悪の場合には「死ぬつもりで飛び降りた人が生き残り、直撃を受けたまったく無関係の人が亡くなる」といった非常に不条理な事例もある。一部にはわざと巻き込んだ、または巻き込みの可能性が高いことを認識していたのではないかと推測される場合も有り、複雑な心境が窺える。また、説得に向かった市民や警官が転落死する事故も起きている。 ビルの管理者が屋上への出入り口の施錠を徹底管理し、監視カメラ、赤外線センサーなどを利用することで屋上への侵入者を完全にシャットアウトすることで巻き込まれ事故を防止することは可能である。また建物の階下に転落衝撃吸収の網を張ることで、第三者が事故に巻き込まれる可能性を軽減することが可能である。 飛び降り自殺の現場は、発生から処理されるまでの時間、不特定多数の人々に目撃・発見されることになるが、目撃・発見者は大きなショックを受けるため、PTSD(心的外傷後ストレス障害)や強迫性障害などの様々な重篤な精神障害を発症する場合が多い。前段落の身体的な巻き込まれ事故に対して、これは精神的な巻き込まれ事故である。目撃者だけではなく自殺当事者にかかわったことのある人々もその事実を伝え聞いたとき非常に大きなショックを受け、トラウマや罪責感、大きなショックなど様々な心理的苦痛に圧倒され、PTSD、鬱病、不安障害、希死念慮などの深刻な精神障害・疾患を患う場合が多い。これは二次的な巻き込まれ事故である。
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