巻き込まれた時の対処
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 02:51 UTC 版)
「科学における不正行為」の記事における「巻き込まれた時の対処」の解説
弱い立場の大学院生やポストドクターが研究不正に巻き込まれると、過失がなくても多大な損害を受ける。もっとも直接的な影響は、他人と共同作業を行うことへの不信感や科学全般への絶望といった心理的なダメージであると言われる。政府や大学は、巻き込まれた大学院生やポストドクターに対する手当は用意していない。周辺の教員が個々に対応している状況である。 科学技術振興機構は、The Labという研究不正に巻き込まれることを疑似体験できる米国の教材において、どのような選択肢を選んでも大学院生にはハッピーエンドがないことを認めている。仮に所属研究室の不正に気付いた場合は、研究室の運命を左右する問題を一人で背負うことは危険であるので、研究不正行為が行われている場から離れた後に信頼できる機関に情報提供することが望ましいとされる。 純粋な被害者であっても、加害者の濡れ衣を着させられる可能性はある。データを捏造する人間が無実の罪を捏造しない保証はない。研究室から離れるには、研究不正を訴えるより人間関係の悪化を訴える方が容易と言われる。
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