構想と背景とは? わかりやすく解説

構想と背景

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/13 02:23 UTC 版)

ねじ式」の記事における「構想と背景」の解説

この作品生まれた背景には、つげにこだわりたいがために日本読書新聞記者から1966年青林堂転職した編集者権藤晋本名高野慎三)の多大な尽力がある。当時すでに『ガロ』に『沼』『チーコ』『初茸がり』などの作品発表し新境地切り開いたかに見えたつげであったが、山根貞男など一握り除き漫画界では多く作品否定的であった水木しげるも『初茸がり』は童画的でいいが、『沼』はさっぱりわからない発言し、つげ作品絶賛する権藤向かって「おたくもアタマおかしいですナ」と大笑いしたという。その半年後、青林堂社員となった権藤入社数日後水木プロ訪問した際に初めてつげに会う。『チーコ』を描いたあと、生活費を稼ぐため自ら志願して水木プロ仕事手伝っていた。その後作品の評判良くないので漫画をやめることを考えていると打ち明けたつげに対し権藤上述の3作品表現可能性開示した作品であると考えていると述べ早く新作を描くよう励まし続けたその後、つげの4畳半一間アパート自宅招かれ権藤は、つげとの対話の中で様々な作品構想聞きだした。それからのつげは毎日のように水木プロ仕事手伝いながら、帰宅深夜まで自身の作品手を入れ毎月のように完成度の高い作品送り出した。『海辺の叙景』(1967年9月)、『紅い花』(1967年10月)、『西部田村事件』(1967年12月)、『長八の宿』(1968年1月)、『二岐渓谷』(1968年2月)、『オンドル小屋』(1968年4月)、『ほんやら洞のべんさん』(1968年6月)と続き、『月刊漫画ガロ6月増刊号つげ義春特集」についに『ねじ式』発表された。

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構想と背景

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 21:48 UTC 版)

四丁目の夕日」の記事における「構想と背景」の解説

山野によると本作出版社でのバイト経験下敷きになっており、実際に下請け印刷所印刷工が機械巻き込まれる事故起きていたという。また山野本作描いた頃、家賃1万6千円風呂なし共同便所殺風景な四畳半木造アパートガス電話止められ荒廃した漫画家生活を送っていたと述べており、その窮乏した生活環境生まれた作品本作であるという。連載当時バブル前夜あり金余り世相ありながらガロ』の部数低迷青林堂経営不振原因連載中原稿料が全く支払われず、連載終了後単行本化でようやく僅かな印税収入を得る。連載当時ガロ』は部数実売3000部台にまで落としており、版元青林堂材木倉庫二階間借りして細々営業する経営難経験している。なお青林堂より本書初版刊行され1986年12月日本経済本格的なバブル景気突入した時期とされている。 また「あとがき」の中で山野は「社会になじめない劣等感バブル調子こいた世相への憎悪そういった鬱屈を、この極端な作品を描くことで解消し、心のバランスとっていたのかもしれない」と述べており、当時置かれていた環境による心理的重圧構想元になった事を明かしている。また徹底して救いのない鬼畜漫画描き続ける事に関して山野は『ガロ1992年6月号のインタビューで「惨めな境遇にある者が幸福になるなんて絶対に許せないですよね。正しくないですよ。僕は正し漫画描いているのにな。理不尽な差別受けて、皆から嫌われ蔑まれている者が爽やかな幸福を手に入れるなんて誰も納得しませんよ。運命からは逃れられない」と答えている。

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