ソロアイドルとは? わかりやすく解説

ソロアイドル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/06/26 18:56 UTC 版)

ソロアイドル
基本情報
職種 アイドル
職域 芸能人

ソロアイドルとはアイドルの形態の一種。日本において複数人のメンバーから構成されるアイドルグループに対して、一人で活動するアイドルのことを指す。1980年代に全盛期を迎え、その後徐々に衰退した[1]。2022年現在では、一部の地下アイドル等を除くと、メジャーシーンにおいては女性ソロアイドルはほぼ存在していない。

用例

「ソロアイドル」という言葉は遅くとも2012年には使用されている[2][3]

2010年代のグループアイドル全盛期におけるソロ活動をするアイドルを指すのみならず、ピンクレディーキャンディーズといったグループに対して1980年代の「アイドル」を指しても用いられる[4][5]

アイドルグループの定着による「アイドル」に対するレトロニムでもある。

なお、グラビアアイドル和製英語であり、女性モデルの一種である。バラエティーアイドル(バラドル)はバラエティタレントのことであるから、タレントの一種である。よって本項におけるアイドル、ソロアイドルには原則として含まれない。

特徴

プロモーション上、様々な女性を広く浅くそろえるグループアイドルに対してソロアイドルは歌って踊るのみでなくそのアイドル独特の特徴を持つ必要があるとされる[2]。ファンの好みが多様化する中で、グループアイドルに対抗して一人の個性で多数のファンを獲得することは難しいとされる[6]

歴史

1970年代後半のグループアイドルの時代と変わって、1980年代初頭はソロアイドル台頭の時代であった[7]。1980年から1990年代に入りアイドルの「アーティスト化」が進むまでの約10年間はソロアイドル戦国時代とも称される[8]。1980年にソロアイドルデビュー第一波、1982年に第二波があり[8]、第二波でデビューした中森明菜堀ちえみ早見優らは特に「花の82年組」と呼ばれる[4]。1980年代後半に入ると秋元康プロデュースのおニャン子クラブのヒットを契機として状況は一変する。おニャン子クラブの流行によりソロアイドルは淘汰され、ソロアイドルの大きな世代交代が発生した[8]。また、おニャン子クラブの解散後は「アイドル冬の時代」と呼ばれ、ソロアイドルにも不遇の時代が続いた[7]

1990年代前半以降には安室奈美恵などの小室哲哉プロデュースのアーティスト系アイドルが興隆した。これはアイドル的ルックスを持ちつつ「歌手」として実力を持つ者であった[9]。それまでアイドルの魅力とされた「未熟さ」は「幼稚さ」ととられるようになり、自ら作詞作曲・歌唱を行ってこそまっとうなアーティストであると位置付けられ、高度な歌唱・ダンス能力を持ったアイドルが出現した[7]

一方、1998年にデビューしたモーニング娘。が台頭する。2000年代に入るとハロー!プロジェクトの人気が拡大し、他のアイドルは「00年代冬の時代」を経験することとなる[8][7]。モーニング娘。がメンバーチェンジによってユニット名とタレントを分離可能とし、異例の長寿を獲得するのに対し、ソロアイドルはタレント個人のアイドルとしての寿命以外を持ちえなかった[10]松浦亜弥藤本美貴以降はソロアイドル人気は下火となる[6]

特に2000年代には、浜崎あゆみ宇多田ヒカル椎名林檎倉木麻衣中島美嘉BoA愛内里菜大塚愛YUI倖田來未木村カエラ伊藤由奈等といった、多数のソロ女性歌手による「歌姫」ブームが巻き起こったが、このようなアーティスト路線のソロ歌手の人気と入れ替わる形で、従来型の女性ソロアイドルは、メジャーシーンでは完全に衰退することとなった。

2000年代後半よりAKB48と派生グループが興隆したが、その一方で遅くとも2012年にはグループアイドルの飽和状態が指摘され、ソロアイドル回帰の動きがみられるようになる[2]。2012年より講談社が開催しているアイドルコンテストである「ミスiD」は従前のアイドルとは一線を画す人間の内面にスポットがあてられたもので、ここでは小林司らによってソロアイドルの質的転換が図られている[11]

しかし、2010年代にメジャーシーンで活躍した女性ソロアイドルは秋元系グループからソロデビューした極一部のメンバーくらいであり、2020年代の現在でも相変わらず坂道グループSTAR PLANET(旧 STARDUST PLANET)等のグループアイドルが全盛を極めているため、地下アイドルや歌手活動を行っている一部の女性声優等を除くと、メジャーシーンにおいては女性ソロアイドルはほぼ存在していない。

代表的な女性ソロアイドル

代表的な男性ソロアイドル

ローカルで活動する主な女性ソロアイドル

吉川友夏目亜季小池美由寺嶋由芙絵恋ちゃん柊木りおKOTOみきちゅ平野友里空野青空リナチックステイト上月せれな葉月福永幸海綾瀬理恵百花繚乱いずこねこ里咲りさひぜんりさまかべまおキセキレイ虹の架け橋 (アイドルグループ)てのひらえるディアブルボアNina Pelea武藤彩未みきちゅいずこねこ姫乃たま小桃音まい(元ソロアイドル)、空野青空(元ソロアイドル)、 るなっち☆ほし(元ソロアイドル)、2&、都築かな、まりえ(42)、仲村コニー、柳瀬蓉、HiKARu、星乃ちろる、池本真緒、神崎豊、柚希未結

コンテスト

脚注

  1. ^ 読売新聞2014年9月24日大阪夕刊8面
  2. ^ a b c (勝俣 & 有馬 2012)
  3. ^ FRIDAY2012年5月12日号 2016年8月23日大宅壮一文庫雑誌記事索引で確認
  4. ^ a b 朝日新聞2013年9月14日朝刊
  5. ^ 読売新聞2015年3月11日東京夕刊8面
  6. ^ a b c d (週刊東洋経済編集部 2013)
  7. ^ a b c d e (上原 2013)
  8. ^ a b c d e f g h i j k (つのはず & 木村 2012)
  9. ^ 読売新聞2014年12月19日東京朝刊23面
  10. ^ (箕輪 2013)
  11. ^ (高倉 & 上原 2014)

参考文献

  • 勝俣哲生、有馬ゆえ「次に来る!サブカル関連ヒット予想」『日経エンタテインメント!』2012年11月、日経BP社、2012年11月、150-153頁。 
  • 上原太郎「女性アイドル史 盛りと冬を繰り返し会える時代に」『日経エンタテインメント!』2013年11月、日経BP社、2013年11月、34-35頁。 
  • 「アイドルブームは継続でAKB任期は盤石」『週刊東洋経済』2014年1月、東洋経済新報社、2013年12月、171頁。 
  • 高倉文紀、上原太郎「グラビア美少女の新潮流」『日経エンタテインメント!』2014年9月、日経BP社、2014年9月、44-49頁。 
  • つのはず誠、木村尚恵「女性アイドルを作ったトップクリエイター80人」『日経エンタテインメント!』2012年3月、日経BP社、2012年3月、78-83頁。 
  • 箕輪雅美「モーニング娘。とAKB48のビジネスシステム : その生成プロセスと新奇性・競争優位性」『京都マネジメント・レビュー』第22巻、京都産業大学、44-63頁。 

ソロアイドル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/05 09:33 UTC 版)

寺嶋由芙」の記事における「ソロアイドル」の解説

2013年 9月20日、『ミスiD2014』において、一般投票で1位を獲得し、「ミスiD 2014」と「アマテラス特別賞」をダブル受賞その頃ディレクター加茂啓太郎当時ユニバーサルミュージック)に見出される2014年 2月26日マキシシングル「#ゆーふらいと」でCDソロデビューMVにはゆるキャラうなりくん千葉県成田市)が参加3月大学卒業5月31日8月31日Dorothy Little Happy髙橋麻里と『@JAM』での期間限定ユニットユフマリ」を結成2015年 2月8日渋谷WWW自身初のワンマンライブYufu Terashima 1st Solo Live 『#Yufu Flight』」を行いEMI Recordsからのメジャーデビュー発表5月20日シングル「ふへへへへへへへ大作戦」でEMI RecordsからメジャーデビューMV富岡製糸場伊香保温泉ロケ行いぐんまちゃん共演11月11日、『寺嶋由芙 with ゆるっふぃ〜ず』名義で『いやはや ふぃ〜りんぐ』を発売2016年 6月1日ディアステージ所属9月21日テイチクエンタテインメントから、自身初のアルバムわたしになる」を発売11月6日ゆるキャラグランプリ2016司会務める。 12月31日自身初の年越しカウントライブを開催2017年 2017年以降2019年まで2月には、ゆふ員(公式ファンクラブ「ゆふのゆ♨」会員)を対象とした『全国統一ゆふ試験』が開催されている。 2017年3月22日テイチク移籍後の初シングル天使テレパシー」を発売カップリング演歌初挑戦2018年 7月BARKSアイドル情報サイトPop'n'Roll』の編集長就任8月20日オープン)。 8月4日参加した『TIF2018』の企画初代アイドルクイズ王となる。 8月25日26日横浜アリーナ開催された『@JAM EXPO 2018』では、総合司会務めた9月22日木更津警察署交通安全フェスタにて、一日警察署長務める。 10月17日シングル君にトロピタイナ」(タイトル曲西寺郷太作詞作曲プロデュース発売10月21日、5周年ワンマンライブYufu Terashima 5th Anniversary Live以前よく見たあの人通い続けこの人も〜開催12月21日自身主催フェス「TERASHIMA KAWAII FESTIVAL Vol.1」を開催2019年 4月前述の『Pop'n'Roll』のChief Idol Officer (CIO)に就任8月に、マルベル堂発表した7月プロマイド売り上げランキングで、それまで14か月連続1位だった西城秀樹抑えて、1位になったことがわかった8月4日参加した『TIF2019』企画のアイドルクイズ王で2連覇する。 12月に、シンガーソングライター神崎隆広ロックバンドBOYS END SWING GIRL冨塚大地とともにゆるキャラご当地キャラクターテーマソング作って歌って振り付ける3人組ユニット結成し翌年1月Charatとして始動各地のキャライベントが新型コロナの影響妨げられる中、オンラインなども使いながらコラボ活動する2020年 4月3日かねてから寺嶋憧れていた髙井つき奈のセルフプロデュースによるアイドルユニットのsimpatix改めsimpαtixに、加入してデュオとなった5月27日には、ヤマモトショウ作詞作曲で両A面1stシングル「いたいあまいキス / すき、いまあいたい」をリリース6月30日ディアステージ契約満了を以て退社フリーランスとなる。 7月11日生誕ライブ2部構成)を開催Rakuten TV生配信9月ザ・タイムショック2020オーディション参加し、約200名の応募者から選ばれ最終候補者4名の一員となったクイズ王古川洋平講師迎え、約1か月間のクイズ特訓挑んだ様子YouTubeテレビ朝日公式チャンネル公開されている。 9月9日公益財団法人北野生涯教育振興会主催懸賞論文佳作入選したことを報告した10月2日参加した『TIF2020』のアイドルクイズ王で優勝し3連覇を果たす。 12月19日自身初となるアーティストブック『まじめ』を発売水着ランジェリーギャルファッションなど様々なスタイリングでの撮り下ろし写真の他、大森靖子トミヤマユキコふなっしーとの対談や、「ゆるキャラアイドル」をテーマにした卒業論文全文等が掲載された。 2021年 1月8日Spotifyにてポッドキャスト寺嶋由芙の #一途なラジオ」を配信開始アシスタントニッポン放送吉田尚記ルーム所属放送作家田中嘉人3月2日TBSマツコの知らない世界」に出演。「大学脱力系キャラの卒論書き5000上のグッズ集めアイドル」として、サンリオキャラクターご当地キャラクターについてプレゼンした。 6月30日3rdアルバム「サバイバル・レディ」をリリース8月8日音楽活動以外日常紹介するYouTubeチャンネル「#ゆふちゅーぶ」を開設10月1日、「一般社団法人無線LANビジネス推進連絡会(通称Wi-Biz)」のアンバサダー就任地域防災に関する広報活動取り組んでいる。 2022年 2月1日第59回宣伝会議賞」の一次審査応募作品3点通過したことを報告した通過したのはAntimicrobial Resistance Fighter Coalition(ARFC)、オトバンク公文教育研究会キャッチフレーズ2月26日浅草公会堂で「寺嶋由芙デビュー8周年記念ライブ『#末広がりのゆっふぃー』」を開催初披露の「愛ならプロペラ」を含む27曲を歌唱した。 3月16日ポムポムプリンとのコラボシングルラブソング」を発売4月2日サンリオピューロランドでのワンマンライブ開催

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「ソロアイドル」を含む「寺嶋由芙」の記事については、「寺嶋由芙」の概要を参照ください。

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