インターネットから広まったデマの例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/03 06:10 UTC 版)
「噂」の記事における「インターネットから広まったデマの例」の解説
1998年頃から、お笑い芸人のスマイリーキクチが殺人事件に関与していたというデマが流れた。このデマは10年以上続けられ、逮捕者を出してようやく沈静化した(詳細は後述)。 1998年 インターネット上に公開されていた「僕が考えたドラえもんの最終回」という創作小説がチェーンメールなどを通じて本当の最終回であると称され、次々にデマが広がった。 2005年頃から、インターネット上に『創価学会に入信した有名人リスト』として事実確認をせずに氏名を掲載するデマが流行し、その内容をきっこなどの有名ブロガーが記事として掲載したことから愛川欽也が創価学会員というデマがネット上で流れた。2009年2月28日に愛川は自身の公式ホームページで「僕は創価学会の会員ではありません」と正式に否定し、J-CASTニュースが3月2日に報じている。同誌は、過去に週刊誌等が特集として組んだ創価学会に入信した芸能人リストの中にも愛川の名がないことから、「ウェブサイトでの発表の正しさを裏付けるものと言えそうだ」としている。その後きっこのブログは謝罪記事を掲載した。 2007年11月に発生した香川・坂出3人殺害事件で、被害者幼児の父親がいかつい外見であることから、ネット掲示板を中心に父親を犯人と決めつける書き込みが相次いだ。また、一部報道機関も同様の取材行動を行ったが、別の親類が犯人として逮捕された。 2012年7月、大津市中2いじめ自殺事件において、実際には加害生徒とは無関係の人物が加害生徒の親族として実名や顔写真をインターネット上に掲載された。また「滋賀県栗東市の加害生徒の親族が滋賀県警察から天下りしている病院に自殺した生徒が搬送され、死因を隠蔽された」などのデマも流れ、当該病院や滋賀県警察が否定した。 2013年7月27日、秩父宮ラグビー場にて実施予定だったアイドルグループ・NEWSの屋外コンサートが、悪天候により翌日に順延された。これにより、宿泊先を確保せずに遠方から来場していた女性ファンらが行き場を失い、拉致・暴行・薬物取引などの犯罪に巻き込まれたとする流言や、警察署や消防署、大学、国立競技場等が開放され宿泊できるなどといった虚偽の情報がTwitter上で多数流された(パーナさん事件)。 2014年8月 平成26年8月豪雨による広島市の土砂災害被災地において、韓国人窃盗団による空き巣犯罪が広がっているという噂がネット上で流布され、広島県警がこれを否定するコメントを出した。また、マスメディア関係者による食料買い占めのデマも広まった。 2016年4月に発生した熊本地震において、「ライオンが逃げた」など複数のデマが拡散し、流布者が同年7月、熊本市動植物園への多数の問い合わせ電話を誘発し業務を妨害したことで、威力業務妨害罪で逮捕された。 2016年5月18日、Twitterにこの日インドネシアで発生した鉄道事故の画像が、同日に東武東上本線中板橋駅付近で発生した脱線事故の画像と偽って投稿された。この画像をフジテレビ系列が『直撃LIVE グッディ!』が、後者として紹介した。 2017年5月に発生した福島県浪江町の山火事において、紀伊民報が紙面で「放射性物質が飛散」と記載。ネットを通じて広まり、福島県庁が訂正に乗り出す事態になった。 2017年8月29日、Twitterに「北朝鮮が発射したミサイルが飛んでいるのが見えた」というコメントと、上空を飛ぶミサイルのような画像が投稿され多くリツイートされた。しかし、「デマ」という指摘が相次いで削除され、元海上自衛隊司令官の香田洋二も「飛行ルートを考えると日本国内の地上から肉眼でとらえることは難しくデマだと思う」と述べた。 2017年12月20日、Twitterに「社内アンケートの結果『(AEDによる救命措置を)男性にされたらセクハラで訴える』という女性社員が多かったため、女性社員が倒れていたときの救助活動一切を女性にさせ、男性しかいないときは女性を呼び出すか、契約書に本人の署名をしてもらってから救助する。という会社に遭遇した」「女性の意思を尊重した結果なので、男性社員は誰も文句を言わずに受け入れてましたが、女性社員はなんか喚いていたらしい」というツイートが投稿された。投稿は1万回以上リツイートされ、投稿内容を信じたネットユーザーから「何もしない方がマシ」「もう女性にはAED使わなければいい」などの意見が出た。しかし、投稿者は22日、自身のブログで「一連のツイートについては、全て誇張等を含んだ、嘘のツイートになります。私のツイートで、主に女性の皆様をはじめ多方面ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ありませんでした。このブログには嘘、偽りがないことを誓います」と、投稿者内容が嘘であることを認め謝罪した。実際、傷病者の衣服をハサミで切る行為は器物損壊罪、衣服をはだけさせる行為は強制わいせつ罪(傷病者が意識不明であれば準強制わいせつ罪)の構成要件にはなるが、救命のためにやむを得ずした行為であれば罪に問われない(「違法性阻却事由 (日本法)」及び「緊急避難」を参照)。なお、このような「AEDセクハラデマ」はネット上で定期的に発生している。 2018年6月18日に発生した大阪府北部地震において、「大阪ドームの屋根がヒビ割れ」「シマウマが脱走」「京阪電車が脱線」というデマがインターネットで流布したため、大阪府が警戒を呼びかけた。 2017年ごろに電子掲示板・4chanで、リベラルを釣るために「OKサインは白人至上主義の象徴である」というデマが出回ったが、欧米のメディアの報道により拡散され、それを本当だと信じ込む人が多くなってきた。2019年3月に発生したクライストチャーチモスク銃乱射事件において、犯人が出廷した時にこのジェスチャーを出したのもこれが原因だと思われる。また、ブリザード・エンターテイメントは2019年4月に、ゲームの生放送中にOKサインを出すのを禁止した。 2019年8月に茨城県内の常磐自動車道で発生したあおり運転とそれに伴う暴力事件で、この事件で逮捕された男性の自動車に同乗していたとされた無関係の女性の名前や写真がインターネットで広まった。愛知県豊田市議会議員が、デマを拡散したとして当該の女性から訴訟を起こされ、この議員は同年11月2日に辞職した。 岡山市内の建設会社で、技能実習生が職場で長期にわたり暴行を受けていた問題が2022年までに判明したが、この件を巡り、同市内に所在する無関係の企業に対し、中傷や批判の電子メールが殺到している。SNSに流されたデマ画像を信じた者らによると考えられており、被害を受けた会社は、刑事告訴も検討している。
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