インターネットでのセッション層の対応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/17 17:12 UTC 版)
「セッション層」の記事における「インターネットでのセッション層の対応」の解説
セッション層は4層または5層のTCP/IPモデルでは個別のプロトコル層や手続きとしては存在しないが、その機能性はTCP/IPモデルのトランスポート層やまたいくつかのTCP/IPモデルのアプリケーション層プロトコルによって部分的に提供される。しかしながら、その機能の大半は普通はインターネット・アプリケーションでは使われない。 OSI参照モデルは、TCPプロトコルの特性であり、フォーウェイ・SYNハンドシェイクにより提供されるセッションの正常な終了処理をセッション層の責任とした。 加えて、インターネット・プロトコル・スイートで普段は使われない、セッションのチェックポイントと復旧についても同様にセッション層の責任としているが、これは、アプリケーション層プロトコルにおける、異なる送信元から発信された情報の流れを適切に結合するという特性によって代替されており、これは特に同期やデータの整合性における問題への対応に見られる。 そのわかりやすい例としてWeb会議アプリケーションが挙げられ、流れる音響と映像の整合性の担保、リップシンク問題の解決、発言権制御(画面上に表示される人、および誰の言葉が中継されるかは、話者またはその他の基準によって選択された物にすることの確保)などに見られる。他にも、生放送のテレビ番組において、映像の抜けや、切り替え時の遅延などの問題が生じた際に、音響と映像の流れが正確かつシームレスに結合されることが求められる場合などにも同様の対応が求められる。
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