参政権 参政権の類型

参政権

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/18 22:44 UTC 版)

参政権の類型

国民が政治に参加する制度には、直接的なものと間接的なものに分けられる[1]。前者の例としては公職就任のほか国民発案(イニシアティブ)や国民表決(レファレンダム)、後者の例では選挙国民解職(国民罷免、リコール)などの制度がある[2][3]

直接的参政方法

  • 公職就任
    公職に国民が自ら就任することである[1]公務員に就任する権利を公務就任権という。特に、選挙によって議員その他の公職に就く権利については被選挙権を参照。
    外国人については公務員への就任資格が制限されていることがあり、特に被選挙権については否認されていることがある[4]
  • 国民発案(イニシアティブ)
    一定数の有権者によって憲法改正案や法律案を提出できるとする制度である[5]。発案が成立した場合、国民投票に入る制度と議会の審議に入る制度に大別される[3]
  • 国民表決(レファレンダム)
    国家意思を決定するために実施される投票に参加する方法である[1]直接民主制の理念に基づいた国政の決定の方法である[6]

間接的参政方法

  • 選挙
    選挙は多数人が公職者を選定する行為である[7]。詳細については選挙権を参照。
  • 国民解職(国民罷免、リコール)
    選挙人が法定数の賛同者により公職にある者の罷免(解職)を請求し、その請求により罷免の可否を一般選挙人の投票で決する制度である[3][8]

請願権

従来、請願権は請願の受理を求める権利であるとの理解から国務請求権(受益権、いわゆる請求権)に分類されてきたが、現代の請願は民意を直接に議会や政府に伝えるという意味が重要視されており参政権的機能をも有するものと理解されている[9]。請願権を参政権に分類する学説もあるが、請願権は国家意思の決定に参与する権利ではない事から典型的参政権とは異なる補充的参政権として捉えられることがある[10]


注釈

  1. ^ 「中华人民共和国全国人民代表大会和地方各级人民代表大会选举法」第1章第3条の規定により、選挙権および被選挙権を有するのは「中国公民」と規定。但し、法律で政治権利が剥奪されている者を除く[14]
  2. ^ 「中华人民共和国国籍法」第3条の規定では、中国は多重国籍は認めておらず、国籍保持者を「中国公民」としている[15]
  3. ^ 韓国は、選挙権を取得出来る年齢を20歳から18歳に引き下げるにあたり、段階的措置として、2005年6月に19歳に引き下げている[16]

出典

  1. ^ a b c 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、155頁。ISBN 978-4-641-11278-0
  2. ^ 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、155-162頁。ISBN 978-4-641-11278-0
  3. ^ a b c 「国民投票制度」に関する基礎的資料”. 衆議院憲法調査会事務局. 2020年6月7日閲覧。
  4. ^ 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、89頁。ISBN 978-4-641-11278-0
  5. ^ 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、155-156頁。ISBN 978-4-641-11278-0
  6. ^ a b 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、157頁。ISBN 978-4-641-11278-0
  7. ^ a b 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、158頁。ISBN 978-4-641-11278-0
  8. ^ a b c d 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、162頁。ISBN 978-4-641-11278-0
  9. ^ 樋口陽一、佐藤幸治、中村睦男、浦部法穂『注解法律学全集(1)憲法I』青林書院、1997年、353頁。ISBN 4-417-00936-8
  10. ^ 樋口陽一、佐藤幸治、中村睦男、浦部法穂『注解法律学全集(1)憲法I』青林書院、1997年、354頁。ISBN 4-417-00936-8
  11. ^ a b c d 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、156頁。ISBN 978-4-641-11278-0
  12. ^ 小嶋和司、立石眞『有斐閣双書(9)憲法概観 第7版』有斐閣、2011年、78頁。ISBN 978-4-641-11278-0
  13. ^ Natural-born citizen
  14. ^ 中华人民共和国全国人民代表大会和地方各级人民代表大会选举法”. 中華人民共和国中央人民政府 (2010年3月14日). 2017年10月19日閲覧。 “2010年3月14日改正版(→国立国会図書館による当該法規の日本語解説)”
  15. ^ 中华人民共和国国籍法”. 中華人民共和国中央人民政府 (2005年5月25日). 2017年10月19日閲覧。
  16. ^ 佐藤令、大月晶代、落美都里、澤村典子『主要国の各種法定年齢 選挙権年齢・成人年齢引下げの経緯を中心に』(PDF)国立国会図書館調査及び立法考査局〈基本情報シリーズ(2)〉、2008年12月。ISBN 978-4-87582-676-72017年10月19日閲覧。






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