TVシリーズ第2期『EXODUS』
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「蒼穹のファフナー」の記事における「TVシリーズ第2期『EXODUS』」の解説
西暦2150年6月25日、人類の数少ない生存圏にして太平洋圏最大の輸送基地であるハワイが、フェストゥムの大群に襲われる。40年の時を経て、彼らは人類が命を保つ術、食事という行為とその根幹を成すものを理解したのであった。救援に駆けつけたファフナー部隊さえも同化し、攻撃させるまでに進化したフェストゥムに人類軍はなすすべもなく、新国連本部が発令した「交戦規定アルファ」により人類軍の爆撃機はフェストゥムだけでなく、基地部隊と増援部隊、そして市民諸共核で焼き払った。生存者の救助へ向かった基地司令官ナレイン・ワイズマン・ボースは、1体のフェストゥムに守られた1人の少女を保護した。少女の名はエメリー・アーモンド、ミールの欠片を持つ新たな希望であった。 それから1年後の西暦2151年、フェストゥムとの戦いから一歩引き、再び世界から隠れていた竜宮島にも遂に「状況」の影響が起こる。過去に島を幾度も襲撃していた人類軍が再びやってきたのだ。身構えるアルヴィスの人々だったが、一人の少女と共に来訪したペルセウス中隊を統率するナレイン将軍に敵意は無かった。そしてそれを追い、北極ミールの欠片から生まれた、人類に敵意を持つ巨大なフェストゥム・アザゼル型・ウォーカーが現れる。 ナレインが連れてきた少女エメリーが美羽とミールを通じてクロッシングで交信していたこと、六体のアザゼル型と「間もなく外宇宙から襲来する新たなミール・アルタイルが世界のパワーバランスを変革する」ことを知る史彦。アルタイルを味方にして人類とフェストゥムの長い戦いを終わらせるため、美羽に自身が管理するミール・世界樹を通してアルタイルと対話してほしいと真摯に要請するナレインに対し、積年の因縁と戦力の都合から即答出来ないアルヴィスのメンバー。だが、エメリーが島のコアと対話することで、コアがファフナーに新たなる力を与え、島外へ美羽を護衛するファフナーを派遣する余力が出来たこともあり、人類へ希望をもたらす可能性のある要請に応えることにした。 一方、立派な大人に成長した第1世代のファフナーパイロットたちは、溝口に弟子入りして戦闘機乗りに転向した真矢を除き、それぞれ現役パイロットを退いて訓練教官や整備士に転向していた。一騎は「料理人」として、総士もアルベリヒト研究機関の「研究者」として第2の人生を歩んでいた。だが、「二度と一騎をファフナーに乗せない」という強い覚悟を抱いていた真矢とカノンの想いは、再び激化するフェストゥムとの戦いにより、はかなくも裏切られてしまうことになる。ファフナー乗りの証であった「今も指に残る傷跡」を持つ彼らは、やがてそれぞれの戦う理由と決意を胸に、再びファフナーやジークフリードシステムに搭乗することになる。 一騎達がペルセウス中隊のパイロット、ジョナサン・ミツヒロ・バートランド、アイシュワリア・フェイン、ビリー・モーガンとの一時の交流を終えた後、新世代のファフナーパイロット・鏑木彗、御門零央、水鏡美三香を島の防衛に残し、選抜メンバーたちはナレインの管轄するエリア・シュリーナガルへと向かう。だが、シュリーナガルはアザゼル型・ロードランナーに蹂躙され、世界樹も破壊されて真矢や広登、美羽たちは絶体絶命の窮地に陥る。彼らの危機を救うため一騎と総士が追加派遣される。2人はフェストゥムの大軍を殲滅し、ロードランナーも退け、同化された人類軍のパイロットたちも救う「奇跡」を見せる。だが、それは同時にシュリーナガルで生き残った2万人の人々とミールを新天地まで退避させる過酷な旅の始まりでもあった。一騎は、組織的かつ戦略的に消耗殲滅戦を仕掛けるフェストゥムの背後に何者かの悪意を感じ取る。旅の果てに人類軍ダッカ基地付近に到達した彼らを待ち受けていたのは、「交戦規定アルファ」発動によりナレイン一行を「同化された人類」として殲滅しようとする人類軍のファフナー部隊だった。一方的に殺される市民達、広登もその犠牲となってマークフュンフが奪われる。 そして、島でも変化が起こる。新たな島のコア皆城織姫の元で戦うファフナーパイロット達がフェストゥムの力・SDPを発揮し、新たな同化現象に苦しむ。後輩達を支えるべく咲良と共にパイロットに復帰したカノンは、未来を見る能力に目覚め、分岐する運命の果てに竜宮島が無残にも壊滅し、仲間が一人もいない未来を見てしまう。カノンは未来改変を信じ、孤独な戦いを続ける。その果てに一騎と2人だけ生き残る未来に辿り着いたカノンだったが、カノンはそれを選ばず一人消滅する。しかし、カノンは新たなファフナー、エインヘリアル・モデルの設計データ、そして派遣部隊との合流ポイントを記していた。それはカノンが自らの命を使い遺した希望であった。 彗たちの同化現象が深刻化し、島を脱出するプランデルタの実行が考慮されるほどに島の生態系も狂い始め、住人の健康が脅かされる絶望的で暗い状況に、剣司と咲良は夫婦になることを決め、結婚式を挙げる。そしてカノンが遺したエインヘリアル・モデルが完成し、剣司もパイロットに復帰する。史彦は竜宮島を奪還し、一騎達と合流すべく第三次蒼穹作戦を開始する。だが、作戦は開始当初からウォーカーの激しい妨害に遭う。そんな絶体絶命の窮地を救ったのは、一騎との約束を守るため目覚めた甲洋だった。甲洋の参戦により島は優勢を取り戻し、島の奪還に成功する。 人類とフェストゥム双方から攻撃を受け続け、絶望的な状況に立たされた一騎達はようやく島を目前にする。島の人々と再会出来ると喜ぶ一同だったが、人類軍とアザゼル型が現れてアイが命を落とし、劣勢に苦しむ一騎たち。しかし、美羽とエメリーに呼ばれた二代目・来主操とボレアリオスが救援に現れ、島も合流したことで形勢は一挙に逆転する。だが、その戦いの背後で人類軍はジョナサンとビリーを拘束し、真矢を拉致する。ダーウィン基地で新国連事務総長ヘスター・ギャロップは、真矢にザルヴァートル・モデルマークレゾンへの搭乗を依頼すると共に、真矢は新国連は第三アルヴィス海神島、別名アトランティスのコアをプロメテウスとして利用し、ジョナサンがそれから産み出されたパペットであり、本人が意図することなく「スパイ」として人類軍が保有する宇宙ステーションアザゼル型・ベイグラントに竜宮島やナレインたちの情報を与えていたことが明かされる。ヘスターは不要となったジョナサンの人格を無情にも消し去るよう命じる。だが、人類への復讐を目論むプロメテウスはジョナサンを憎しみの器とし、フェストゥムとして覚醒させるのだった。 一方、合流を果たしたナレインは史彦に、世界樹を根付かせる新天地もまた第三アルヴィスであることを告げ、総士は真矢を奪還するべく行動を開始する。しかし、一騎は度重なる同化現象の負荷により昏睡状態に陥っていた。総士や溝口達はダーウィン基地に向かい、交渉の途中で生じたバーンズによるヘスター暗殺未遂、プロメテウスの蜂起による混乱に乗じて真矢を助け出す。混乱の中でコアに支配されたジョナサンはマークレゾンを奪い、わずかに残った自我で真矢達を見送る。ヘスターが基地を放棄した後、バーンズは解放され、新国連から独立した人類軍のトップに据えられる。同時に島では第三アルヴィス上陸に向けた動きが進められた。途中の戦闘で暉が犠牲になるも、竜宮島の祝福を受けた一騎が駆けつけ上陸は成功。島に帰還した総士や真矢を含めた第1世代のパイロットが成人式を迎えた後、コアに支配されたジョナサンと人類軍が接近していた。人の恐ろしさを学んだ子供達に史彦は同時に信じることを伝え、アルタイルと対話すべく第四次蒼穹作戦を開始する。
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