TVスペシャル『RIGHT OF LEFT』
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/06 08:03 UTC 版)
「蒼穹のファフナー」の記事における「TVスペシャル『RIGHT OF LEFT』」の解説
『蒼穹のファフナー』から1年前、人類軍とフェストゥムの両方から追われ身を隠してきた竜宮島は、フェストゥムに探知される危機を迎えていた。 いまだ戦闘準備の整わない竜宮島は、ついに「L計画」という危機回避プランを実行に移すことを決定する。それは、島の一部・アルヴィス左翼部L区画を切り離して囮とし、本島へのフェストゥムによる探知をかわすという陽動作戦だった。 将陵僚はずっと想いを寄せ、まだ島の真実を知らない幼なじみの生駒裕未と穏やかに暮らす中で計画参加を決めていた。そんなある日、祐未の父生駒正幸が病で動く事も喋ることも出来ないにも拘わらず庭に倒れていた。「アルヴィスへ…」と言い残す息を引き取る父を看取った祐未は葬儀の後、ある計画書を発見する。それはL計画の計画書であった。同時に祐未はメモリージングにより島の真実を知り、僚や総士もそれに関わっていたことを知らされる。そして、父が立案した計画への参加を決意する。僚もまた愛犬のプクを蔵前に預け、8人の少年少女達は、対フェストゥム兵器ファフナー「ティターン・モデル」のパイロットとして過酷な戦いに身を投じることとなる。 僚達が厳しい戦いを強いられている頃、総士は一騎が付けた左目の傷が原因でファフナー搭乗が適わず、ジークフリード・システムの搭乗者を命じられる。仲間を前線に出す役割を負わせる父に反発し、L計画の承認も疑うが、公蔵は計画立案者でもある祐未の父が全員の生還を念頭に置いていたからこそ承認したと告げる。 そして、僚達は敵との戦いよりも同化現象によるパイロットの死によって精神的にも追い詰められていく中、L計画最終日が訪れる。Lボート最終区画には参加者全員分の脱出を考慮した潜水艇が配置されていたのだった。同時にフェストゥムが現れ、僚と祐未が迎撃に出る。その間生き残った計画参加者達は潜水艇に搭乗し、アルヴィスも蔵前のマークツヴァイを発進させて潜水艇との合流を図る。そこで思いもよらない事態が発生する。海に適応できないはずのフェストゥムが海に現れたのだった。潜水艇の消滅を知った僚は島へ帰りたいと叫ぶ祐未を制止し、2人で海底へ降りる。同じ頃、公蔵は総士と蔵前に合流中止を言い渡すが、機体に残されたデータ回収の目的で、最悪の事態を考慮しつつマークツヴァイを向かわせた。 海底に降りた僚は祐未にこれまで秘めていた想いを打ち明け、祐未もまたそれに応える。それから間もなく祐未は同化現象により命を落とし、僚もそれまでの戦いの音声記録を残し、機体のフェンリルを起動する。自爆直前に現れたフェストゥムを見た僚は、フェストゥムも命があると悟り、海へ消える。2機のティターン・モデルの消滅を確認した公蔵は、それが海にフェストゥムがいるという無言のメッセージと悟る。 数か月後、ティターン・モデルの残骸が流れ着き、回収されたコクピットブロックにプクが駆け寄る。それを見た総士と蔵前はそれが僚の機体であると確信し、音声メッセージは大人達に告げられ、皆が涙を流す。それから間もなく、プクも遼の機体のコクピットで、もういない主人の側で寄り添い眠るように息を引き取る。 そして、総士は一足先に帰る蔵前を見送り、共に戦えることを願い一時的な別れを告げる。こうして、一騎達がまだ何も知らない頃に起きた竜宮島の戦いは幕を下ろしたのだった。
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