FCシリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/26 09:20 UTC 版)
「高橋製作所の望遠鏡製品一覧」の記事における「FCシリーズ」の解説
対物レンズはフローライトを外気に触れない後玉に使用する二枚玉アポクロマートのケプラー式鏡筒。相玉は初期(1986年-1987年頃まで、機種による)はモノコート、その後はマルチコート(MC)化された。フローライトの2面は技術的な問題からノンコートであったが、その後治具の開発に成功し、1992年下半期からFC-76とFC-100では全4面のフルマルチコート化が達成されている。また、メーカーでは断続的に再研磨・再コーティングを受け付けているが、現在はフローライトへのコーティングは受け付けていない。 FC-50(1981年12月発売) - 対物レンズは有効径50mm焦点距離400mm。レデューサー併用時焦点距離290mm、イメージサークルφ33mm。スカイキャンサー、卓上経緯台とセット販売もされた。鏡筒外径φ68mm。ファインダーは5×25、実視界9度。アタッチメントφ55mmねじ込み。 FC-60(1990年7月発売) - 対物レンズは有効径60mm焦点距離500mm。レデューサー併用時焦点距離380mm、イメージサークルφ36mm、実視界5.3度。ファインダー5×25。FC-65の後継機。鏡筒外径φ68mm。 FC-65(1981年5月発売) - 対物レンズは有効径65mm焦点距離500mm、イメージサークルφ30mm。レデューサー併用時焦点距離380mm、イメージサークルφ36mm、実視界5.3度。鏡筒外径φ68mm。ファインダーは5×25、実視界9度。当初の標準赤道儀はP-2型であった。 FC-76(1981年3月発売) - 対物レンズは有効径76mm焦点距離600mm。当初の標準赤道儀はシステム化されたD型赤道儀であった。後にEM-1赤道儀とセット販売もされた。レデューサー併用時焦点距離450mm、イメージサークルφ40mm、実視界5度となりマミヤ645シリーズの一眼レフカメラを取り付け可能。鏡筒外径φ95mm。ファインダーは7×50、実視界6.3度。 FC-76D(2012年発売) - 対物レンズは有効径76mm焦点距離570mm。フローライトの相玉をエコガラスに変更した約20年振りの新製品。旧FC-76と比べて焦点距離は30mm短くなったが、青ハローは約30%減少したとしている。鏡筒外径φ95mmのDSと鏡筒外径φ80mmのDCの2種類を併売。76Dフラットナー併用時焦点距離594mm、イメージサークルφ40mm。76Dレデューサー併用時焦点距離417mm、イメージサークルφ36mm。エクステンダーQ1.6×併用時焦点距離916mm。ファインダーは6×30。 FC-100(1981年3月発売) - 対物レンズは有効径100mm焦点距離800mm。レデューサー併用時焦点距離590mm、イメージサークルφ50mm、実視界5度となりマミヤ645シリーズの一眼レフカメラも取り付け可能。鏡筒外径φ114mm。ファインダーは7×50、実視界6.3度または6.5度。 FC-100N(1988年8月発売) - F10とフローライトアポクロマートとしては長焦点である。対物レンズは有効径100mm焦点距離1,000mm。鏡筒外径φ114mm。科学雑誌ニュートンで通信販売されたモデル(フードに雑誌名のロゴ入り)と高橋製作所で販売されていた通常のFCシリーズデザインのモデルが存在する。接眼部は一回り小さいFC-76の物が採用されている。 FC-100D(2013年発売) - 対物レンズは有効径100mm焦点距離740mm。フローライトの相玉はエコガラス。また、旧FC-100と比べて焦点距離が60mm短くなったが、青ハローはやや減少したとしている。鏡筒外径φ95mm。接眼体がFC-76Dと共通で軽量なFC-100DC(2.8kg)と、専用のFC-35レデューサー0.66×に対応した接眼体を持つFC-100DF(3.6kg)の2種類を併売。76Dフラットナー併用時焦点距離770mm、イメージサークルφ35mm。76Dレデューサー併用時焦点距離540mm、イメージサークルφ30mm。エクステンダーQ1.6×併用時焦点距離1,185mm、エクステンダーC2×併用時焦点距離1,480mm。FC-100DFにFC-35レデューサー0.66×併用時焦点距離485mm、イメージサークルφ44mm。 FC-100DL(2015年発売) - 対物レンズは有効径100mm焦点距離900mm。FC-100DをF9に長焦点化しながらも質量は3.8kgと軽量に仕上げ、高い眼視性能と容易な取り回しを実現。100本限定発売。 FC-125(1981年発売) - 対物レンズは有効径125mm焦点距離1,000mm、イメージサークルφ50mm。レデューサー併用で焦点距離740mm、イメージサークルφ62mm、実視界5度、歪曲収差-0.11%。TS-160/160P型とセット販売もされた。鏡筒外径φ145mm。ファインダーは11×70、実視界4.2度。オプション使用でφ20cmの太陽投影が可能。リアアタッチメントφ77mm。 FC-125N(1989年8月発売) - 対物レンズは有効径125mm焦点距離1,000mm。FC-100と同種の接眼部を採用した軽量型。鏡筒外径φ145mm。 FC-150(1991年3月発売) - 対物レンズは有効径150mm焦点距離1,700mm。鏡筒外径φ166mm。
※この「FCシリーズ」の解説は、「高橋製作所の望遠鏡製品一覧」の解説の一部です。
「FCシリーズ」を含む「高橋製作所の望遠鏡製品一覧」の記事については、「高橋製作所の望遠鏡製品一覧」の概要を参照ください。
FC シリーズ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/14 16:13 UTC 版)
「ボクスホール・ヴィクター」の記事における「FC シリーズ」の解説
1964年から1967年までのFC(市場では101として)は、車室幅を広くとれるように側面窓に曲げガラスを用いた最初のボクスホール車であり、エステート版は同クラスの中で際立って容積の広い車であった。4年後にアウディ・100にも取り入れられた革新的なデザイン上の特徴は、長年米国車が共通に採用していたように車幅灯/方向指示灯を前部バンパーに組み込んだ点であった。英国で初となる彫刻的なバンパーはボディと連続した形を作り上げ、切り立ったボディ側面の縁をクロームで囲みドアハンドルを一体化した姿は全体的にはGM系列車としてはユニークなものであった。これに加えてヘッドライトを抱え込んだ幅いっぱいに広がるグリルはリンカーン・コンチネンタルを思い起こさせた。 この車はOHVエンジンを搭載した最後のヴィクターであり、コーク・ボトル ラインのボディを持つFDに代替される1967年末の生産終了まで23万8,000台が生産された。101という名称はFBの「101カ所を改良した」という意味が込められていた。FBシリーズとほぼ同じ3速コラムシフトとオプションの4速フロアシフトと共にベンチシートか左右独立式シートが提供され、「パワーグライド」オートマチックトランスミッション(AT)が選択できるようになった。もう一つの米国車風の装備は、オプションの光り物で飾り立てられたダッシュボードに内蔵されたラジオであった。 その他の動力関連部位と共にスポーツ仕様のVX 4/90はFBシリーズから発展したもので、アルミニウム製ヘッドカバー、高圧縮比、連装のゼニス 34IVキャブレター、堅められたサスペンションと追加の計器を備えていた。ボクスホールはVX4/90には念入りにオプションのリミテッド・スリップ・デフさえも用意していたが、これを注文装備した車はほとんどなかった。当時のVX4/90は、レースやラリーで目覚ましい活躍を見せていたより廉価なフォード・コーティナGTの影響を多大に受けていた。 全般的に錆による問題のために現存する101の台数はF、FBやFDにすら及ばず、生き残っている車両は希少である。101は不当に忘れ去られ、過小評価されている。 生産終了間近の1967年5月に英国の『オートカー』誌(Autocar)が66 bhp の1,595 ccエンジン、4速フロアシフトMTのヴィクター デラックスをテストし、最高速度81 mph (130 km/h)を記録したが、これは近い時期にテストされたオースチン・A60ケンブリッジ(Austin A60 Cambridge)やフォード・コーティナ 1600デラックスと同等であった。0-60 mph (97 km/h)加速の 20.4 秒という記録はオースチンよりもやや速かったが、軽量なコーティナよりは遅かった。テストでの燃料消費率は23.1 mpg (10.9 l/100 km)は同じクラスの他の車に比べて10%以上悪いクラス最低である一方で、メーカー希望小売価格はオースチンの£ 804やフォードの£ 761よりも高い£ 822であった。(3速コラムシフトMTに全輪ドラムブレーキのヴィクターであれば£ 806で買えた。)テストでは全般的に慎重な肯定の評価がなされており、快適性、操作の軽さ、(オプションの)倍力装置付ディスク/ドラムブレーキや操縦性には太鼓判を押していたが、ヴィクターのロール傾向や運転の仕方によつては燃料消費に大きく差が出ることに一役買っている低い変速ギヤ比に否定的であった。 1967年に全モデルのヴィクターのグリルが変わり、最後の年のフェイスリフトは当時のボクスホール車に共通のものであった。グリルを以前の安っぽい十字模様に代わりがっしりとした桟にしたことでより上質な高級感のあるものになった。
※この「FC シリーズ」の解説は、「ボクスホール・ヴィクター」の解説の一部です。
「FC シリーズ」を含む「ボクスホール・ヴィクター」の記事については、「ボクスホール・ヴィクター」の概要を参照ください。
- FCシリーズのページへのリンク