身分証明書を兼ねるもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/27 08:15 UTC 版)
何らかの職業・身分の者がその職業・身分であることを証明するための身分関係記録・身分証明書として「○○手帳」と称するものが多くある。その職業・身分に関する注意事項等が記載され必要事項を記入するための記入欄も設けられた手帳の様式のものもあるが、手帳としての機能がなく身分証明書の機能のみのものもある。 生徒手帳 警備員手帳 - 警備会社によっては、警備員に手帳型の身分証明書(社員証)を貸与していることもある。 出稼労働者手帳 官吏の身分証明書を兼ねる手帳警察手帳 - 2002年(平成14年)10月1日のデザイン改正により、書き留める手帳機能が失われて、身分証明書としての機能に特化した。なお、皇宮護衛官手帳・交通巡視員手帳は警察手帳に準じたデザインである。 麻薬取締官証・麻薬取締員証 - 麻薬取締官・麻薬取締員が携帯する。形状は警察手帳にほぼ同じ。 消防手帳 - 消防吏員が携帯する。主として消防法第4条・第16条に基づく査察の際に、立入検査証と共に提示する。他の各種身分証票と違い、火災・災害現場への出場の場合は紛失防止のため携行しなくてよい規定がある。また、消防本部によっては手帳ではなく各種必要事項が記載されたカードを消防吏員の身分証明書としている場合もある(身分証と胸章で両面。これにより手帳外被はパスケース型になっている。)。様式については総務省消防庁告示消防吏員服制基準の図に規定されている。 消防団員手帳 - 消防団員に貸与される手帳。 警務手帳 - 自衛隊の警務官が司法警察職員としての職務を行うに当りその身分を示す証票として携帯する。(以下、海上保安・労働基準監督官手帳も同様。) 海上保安官証票 - 海上保安官対象 労働基準監督官証票 - 労働基準監督官対象 入国管理手帳 - 入国審査官及び入国警備官対象消防・労働基準監督官の各手帳は形状に変更はなく、従来の手帳型。警務手帳、海上保安官証票は新型警察手帳に準じたデザインに変更された。 予備自衛官(補)手帳 - 予備自衛官及び予備自衛官補対象 その他、刑務官や衛視、税関職員、公安調査官、予備自衛官(現役自衛官はIDカード)、保護司等も手帳型の身分証明書を携帯する。 運行管理者手帳 - 自動車事故対策機構の発行する手帳。 官吏の身分証明書を兼ねる手帳で現在は廃止されたもの鉄道公安職員手帳 - (鉄道公安職員対象) 鉄道司法警察職員手帳 -(「司法警察職員等指定応急措置法」・「司法警察官吏及司法警察官吏ノ職務ヲ行フヘキ者ノ指定等ニ関スル件 第3条第5号・12号」に該当する日本国有鉄道職員対象・(具体的には日本国有鉄道の駅長・車掌区長・同助役・同支区長・自動車区長・同助役・同支区長・駅の助役・車掌たる運輸事務官、鉄道手及雇員に貸与))(前記2点は旧型の警察手帳と同型。) 郵政監察官手帳 - 郵政監察官対象(旧型の警察手帳と同型。) 憲兵手帳 - (大日本帝国陸軍における憲兵対象・下記の軍隊手帳とは別に発行されていた。) 官公署の発行する経歴記録用の手帳(廃止されたものも含む。)パスポート 年金手帳(従来は保険料払込み済みを証明する証書だった。)小規模企業共済 - 中小企業退職金共済の退職金共済の手帳。 退職金共済手帳 自動車整備士 食品衛生責任者 公認指導員 煙火消費保安手帳 - 船員手帳(船員はパスポートではなくこれにより出入国を記録する。) カルネ(一時輸入通関を簡便化する通関手帳) 軍隊手帳(大日本帝国陸軍、大日本帝国海軍における軍人の経歴記録書と身分証明書を兼用した手帳・現在は廃止)ナチス政権当時のドイツ国防軍では人事記録台帳として所属中隊が保管し、退役の際本人に返される「軍隊手帳」(Wehrpass)と、本人が携帯し身分証明書と給与支払い明細帳を兼用した「兵隊手帳」(Soldbuch)に分かれていた。 民間防衛の手帳海守手帳 - 海守の手帳 消防団員手帳 - 消防団の手帳 福祉関係の手帳母子健康手帳 - 母子保健法に基づく。 献血手帳 - 平成18年(2006年)よりカード導入、ただし手帳も使用可能である。 骨髄・末梢血幹細胞ドナー手帳 - 骨髄移植ドナーに登録・移植すると貰える。 障害者手帳身体障害者手帳 - 身体障害者福祉法に基づく。 精神障害者保健福祉手帳 - 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づき精神障害者および発達障害者などに対して交付される。 療育手帳 - 知的障害者に対して交付される。発達障害者に交付されることもある。基づく法律がなく都道府県、政令指定都市の独自の施策で呼称が違う場合がある。 戦傷病者手帳 被爆者健康手帳 - 原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律に基づく。 健康管理手帳 - 労働安全衛生法に基づく。石綿を取り扱う・粉塵の舞う、など、同法第67条に規定される一定の有害物質を取り扱う職場にいた経験のある人に交付される。取得すると指定された医療機関で半年毎の健康診断を無料で受けられる。公正委労働省 健康管理手帳とは? 大阪労働局 労働安全衛生法に基づく健康管理手帳について石綿健康管理手帳 じん肺健康管理手帳 免許・資格関係の手帳火薬類保安手帳(通称:黒手帳、火薬類取扱保安責任者の免状を持つ者に発行される。) 火薬類取扱従事者手帳(通称:青手帳、発破技士の免許を持つ者に発行される。) 火薬類取扱従事者手帳(通称:黄手帳、上記2種類の免状・免許を持たない者で火薬類関係の業務に従事する者に発行される。) 技能士手帳 猟銃・空気銃所持許可証 鉄砲所持許可証 無線従事者免許証 - 昭和25年(1950年)電波法制定時は全資格が手帳型だった。昭和58年(1983年)より一部の資格についてラミネートが導入され、平成22年(2010年)は全資格のものがプラスチックカードとなった。免許の有効期間は無く終身有効である。 特定用途向けに特化された手帳教務手帳 - おもに小学校・中学校教員の仕様に特化した手帳。日々の授業記録や生徒別の出欠記録・観察記録、教育課程の作成と管理、時間割の管理など教務に必要な機能を有する。生徒の成績に直結する重要書類であることから、俗に閻魔帳と呼ばれる。「教務必携」の表示がされたものもある。(高等学校では出欠記録簿と教員の勤務用手帳は別である事が多い。)
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