聖刻騎士団の操兵
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/14 15:07 UTC 版)
聖刻騎士団は虎、龍、鳳凰、狼の四聖獣の名を冠した四つの騎士団に大別され、それぞれ北南東西の地域を管轄としている。各騎士団は更に白赤青黒の色別に騎士団を編成しており、合計16の騎士団で構成されている。 個人所有の操兵に乗る騎士もいるが、正式機として四聖獣の姿を模した、ラーフ、ラグ、ティン、ウォルンの操兵が配備されている。特別な能力を持つものではないが、一般に供給される操兵とは別格の作りとされている。 四虎騎士団機 シィフ・バイロン シィフ・バイロン類別狩猟機 / 古操兵? 所属東方聖刻教会 生産東方聖刻教会? 面齢1000歳以上 機齢1000歳以上 全高2.12リート 全備重量12.2グロー 搭乗者ラマール、ラドウを始めとする代々クランド家の当主 武装聖剣プレ・ヴァースキン クランド家創設以来、代々当主のみが乗り継いできた操兵。少なく見積もっても1,000年以上という驚異的(普通の操兵の寿命は100年程度)寿命を誇る。兜は虎の頭をかたどっており、目には凝った細工の紅玉がはめ込まれ、大きく開いた虎の口の中に仮面がある。心肺機は発掘された古操兵のものを流用しているらしい。先代の当主ラドウ・クランドが乗っていたときは、八機神に匹敵するという常識離れの膂力をしばしば発揮している。 聖刻騎士団の象徴機として先々代団将ラドウ・クランドが大動乱を圧倒的な強さで戦い抜き敵を震えあがらせた。四虎騎士団に配備される虎の姿を模した大型操兵ラーフ種の機体で、本機も頭高2リートを超える大型機である。 ラドウは自ら操縦していたが、ラドウ引退後に孫のラマールに譲られた際に幼いラマールの為に複座に改修され、重要な場では後見人のバクル・サーサーンが搭乗し操縦を担当していた。 なお、バイロンは完全版で大幅に設定が変更されており、本項は完全版に拠る。 パイダー・ラーフ 東方聖刻騎士団、北部方面軍四虎騎士団の大型狩猟機。八聖者が騎乗した水虎の操兵「シュノ・ヴァルダラーフ・シャンパオ」を原型とした大型操兵の≪ラーフ種≫の最新鋭機であり、名機と言われたダイカー・ラーフの後継機。大型で装甲も厚く機動性にやや難があるが、機体の強靭さ膂力はずば抜けている(これはラーフ種全般に言える特徴)。 ダイカー・ラーフ 一世代前の四虎騎士団正式機で、大動乱の頃に主力だった。ラマールの剣術指南であり、聖四天王の一角<北部の猛虎>ワルサ・ジュマーダの乗機。この当時の機体は乗りこなせば潜在能力は現用機より上とも言われている。 ベルタ・ラーフ ワルサの乗機だが、名が登場するのは、ラマールが赤鳳騎士団と決闘をする場面のみのため、詳細は不明。それ以前も以後もワルサの乗機はダイカーで統一されている。 完全版ではダイカー・ラーフに修正されている。 四龍騎士団機 パラシュ・バラーハ パラシュ・バラーハ(「斧持つ猪」の意)聖刻番号241673 類別狩猟機 所属聖刻騎士団 生産東方聖刻教会 面齢96歳 機齢88歳 全高1.79リート 全備重量9.13グロー 搭乗者ガルン・ストラ 武装聖剣プレ・ヴァースキン ガルン・ストラの愛機。赤銅色の重装甲に身を包み、頭の左右に龍を模した角が張り出している。 先代の操兵鍛冶総代(ユジックの父)が自ら手がけて製造、先代法王アショーカよりガルンの祖父が拝領し、以降ストラ家三代に渡って乗り継がれた名機。ガルンの所属していた四龍騎士団で使用される龍の姿を模したラグ種の操兵で、装甲、パワー、スピードのバランスが高いレベルでまとめられており、東方でも屈指の強力な操兵。 イオニ・ガザイン イオニ・ガザイン類別狩猟機 所属聖刻騎士団 生産東方聖刻教会 面齢79歳 機齢86歳 全高1.83リート 全備重量9.04グロー 搭乗者ヨハル・ロウ 武装刀 ガルンの親友、ヨハル・ロウの狩猟機。ロウ家に伝わる操兵であり、騎士団正式機では無い。額から一本の長い角が伸びており、肩の装甲がサザエのような独特の形状になっている。見た目は堂々とした風格を備える機体で、がっしりとした重装備の操兵だが、素早さを信条とする搭乗者ヨハル・ロウの剣技に合わせ、見た目より実際の装甲は薄くして素早さを上げている。特に足回りはかなり軽装甲になっている。ヨハルが死の間際にコティ(後のキサナ)に譲渡しているが、ようやく狩猟機を操れる技倆に至ったばかりのキサナは、神樹編冒頭ではアッシャー・ラグ《アルジュナ》を騎機としている。 ラサー・ナヴァルカ ラサー・ナヴァルカ類別狩猟機 所属聖刻騎士団 生産東方聖刻教会 面齢74歳 機齢86歳 全高1.83リート 全備重量8.95グロー 搭乗者ムゾレ・タランテ 武装大剣・強弓 赤龍騎士団に所属するガルンの友人ムゾレ・タランテの乗機。名は<魔弾の射手>の意。騎士団正式機ではない。その名の通り弓の名手の操主ムゾレ・タランテ同様に弓を装備し、2リート(8メートル)を超える強力な長弓と強弓を引くための剛腕を持つ。剣を振るえばその剛腕から繰り出される一撃はあらゆる物を断ち切ると言われる。 ただし、聖刻騎士団では射撃武器を騎士道精神に反するものとして忌避している為、活躍の場所が無く聖刻騎士団の戦闘では功績は少ない。一方、第二部ではその性能をいかんなく発揮した。 第四部では、取り決めを破って弓矢を用いてきた四鳳騎士団に対抗し、神業めいた技量で次々にティン種を射抜いてガルンを援護した。 アッシャー・ラグ 東方聖刻騎士団、南部方面軍四龍騎士団の中型狩猟機。南部方面で軍で採用されている八聖者が騎乗した木龍の操兵「ムゥノ・ヴァシュラ・アヌダーラ」を原型とした≪ラグ種≫と呼ばれる伝統機の流れを汲む新型機、パワー、スピード、装甲のバランスが取れた機体。南部方面のぬかるんだ地面に対応するため、足裏が広くデザインされている。またラグ種はパラシュ・バラーハを筆頭に全般的に鎧武者の風貌をしているのが特徴。キサナの搭乗機は「アルジェナ」という固有名がつけられている。 アタス・ラグ・バタン 赤龍騎士団に所属するガルンの親友デウス・ヌウクの乗機。 名が出るのは、カビテの戦いでガルンを援護するために隊を抜け出したときのみで、後にガルンと合流した際にはアッシャー・ラグに乗っていた。別機体なのか、上述のアルジェナと同様のアッシャーの固有名称かは不明。 ラグナローグ 赤龍騎士団を率いてガルンと≪白き操兵≫を狙うドゥーム・ラッハ・エヌド師将の乗る一品物(俗に言うカスタムメイド、またはワンオフの機体)。昇進を機に発注し受領したばかりの機体で、量産型とは異なる心肺機音にドゥームも満足げであった。 四鳳騎士団機 シャトール・ティン 東方聖刻騎士団、東部方面軍四鳳騎士団の狩猟機。八聖者が騎乗した金鳳の操兵「キノ・アウラ・レイヴァーティン」を原型とした≪ティン種≫と呼ばれる操兵の最新機種。すらりとした長い足や≪鳳≫を模した兜や鎧のた垂れが特徴、他の騎士団の機体と比べ装甲は薄いが、その分機動力に優れ、軍団位置の速さで戦場を駆け抜ける。左腕には格納式の弓が取り付けられており、戦況に応じて弓射も行える。 レイファーン・ティン 一世代前の四鳳騎士団の狩猟機で、大動乱の頃に主力だった。聖四天王の一角<東部の荒鷲>イスルギーン・ツベルクが乗機とする。大動乱時代からの愛機で、受領時にはイスルギーンもその性能を賞賛していた。 四狼騎士団機 ランバー・ウォルン 東方聖刻騎士団、西部方面軍四狼騎士団の小型狩猟機。四騎士団の中でも最も小型軽量であるが、敏捷性を生かした戦法を得意とし、外観とあわせまさに≪狼≫を彷彿させる機体。山道に適応した脚力や暗視用の目を備えるなど西部山岳地帯に適した操兵ではあるが、他の操兵からの転換には苦労が多い。と言うのも四狼騎士団への志願者がとても少なく、他の三軍から兵を借り受けた混成部隊である実情が大きな原因で、使用しているのも地元騎士で揃えた黒狼騎士団だけで、転任により増設された他の三狼騎士団は、乗りなれたラグ、ティン、ラーフを使用している。また、四狼の各騎士団間の折り合いも聖刻騎士団の中でも最悪で、このような様々な理由で、新型機オーヴァ・ウォルンの配備も進んでいないようである。 クーフーラン 聖四天王の一角<西部の餓狼>テルガー・カムリの愛機。ランバー・ウォルンの改造機で部品にも互換性はあるが、新種に近いほど手が入っている。かつてテルガーが「勝つことが至上」と考えていた頃に製造された機体で、全身に隠し武器を装備し、通常の剣術から外れた四足獣のような動きも行う。現在までテルガーはこれらの機能を使用していないが、性能を開放すれば多対一の戦闘でも驚異的な戦闘力を発揮する。 ヴァルダ・カーンとの戦いでテルガーが散ったあとも人機一体の究極の姿としてテルガーの遺志を宿し、クリシュナを救おうとし続けた。
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