磁気乗車券用改札機の実用化とは? わかりやすく解説

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磁気乗車券用改札機の実用化

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 08:13 UTC 版)

自動改札機」の記事における「磁気乗車券用改札機の実用化」の解説

現代の主流である磁気乗車券使用した自動改札機は、1969年近畿日本鉄道学園前駅試験導入した日本信号製 が実用化端緒である。 日本最初に本格導入されたのは、前述通り1967年京阪神急行電鉄北千里駅であった当初定期乗車券普通乗車券とでは改札方式異なり定期乗車券パンチカード方式普通乗車券磁気情報読取(バーコード方式採用していたが、その後定期乗車券磁気方式統一され1972年には、定期乗車券普通乗車券共用自動改札機更新されている。 1971年に入ると、日本鉄道サイバネティクス協議会により、日本初め標準化され旅客駅コード磁気コード)が制定され同年12月16日開業した札幌市交通局地下鉄南北線1972年12月16日開業横浜市交通局地下鉄1号線1979年3月9日開業北総開発鉄道1981年7月26日開業福岡市交通局地下鉄1号線では、開業当初から全駅に設置されていた。 関西圏では、前述近畿日本鉄道京阪神急行電鉄をはじめ、阪神電気鉄道京阪電気鉄道南海電気鉄道などの主要駅1970年代初頭より本格導入進められ一般的な駅務機器となっていた。 大阪市交通局においても、1971年6月1日四つ橋線玉出駅南改札口使用開始し1984年3月31日御堂筋線南改札口への設置をもって全線全駅への設置完了させている。 一方首都圏では、1971年2月20日東京急行電鉄東横線の3駅 に15台を設置。翌'72年には都立大学駅にも5台を設置することで実用化試験開始したその結果1974年6月に7駅に39台を設置することで本格採用踏み切った。その一方自動改札機については「首都圏特有の交通体系から連絡運輸比重高く国鉄私鉄界での同時大量普及が行なわれない限りシステムメリットが生じないため、これ以上導入考えていない」と評されていた。 その中、1977年4月7日新玉川線開業すると、三軒茶屋駅当初より設置されその後1980年代入ってからも、入場改札自動化中心であったとはいえ順次拡大されてゆき、東急は、当時首都圏でもっとも積極的に導入進めた鉄道事業者となっていた。 それと同時に、非磁気化券を投入することによる使用障害頻発し当時東急では、自動改札機設置駅以外で発売する普通乗車券磁気化されておらず、定期乗車券券面発着駅のいずれか一方自動改札機設置されている場合限りラミネート方式によるエンコード磁気化) が行われていた。また出場用の改札機設置されていたが、磁気定期券専用となっており、磁気化されていても普通乗車券では出場できなかった。 同じころ、首都圏では、日立運輸東京モノレール帝都高速度交通営団(現・東京地下鉄)、東武鉄道京成電鉄小田急電鉄東京都交通局でも、試験的に1~4駅程度に設置されたが、全駅での本格採用発展することはなかった。たとえば、帝都高速度交通営団においては地下限られた空間旅客数応じた必要台数設置することが困難であった当時技術では複雑な経路対応するための磁気情報容量不足していたなどがその理由であった当時首都圏で、システムとして出改札自動化無人化完成させていたのは横浜市営地下鉄のみで、それ以外私鉄・地下鉄では前述通り自動改札機の導入試験的なものに留まり本格導入関西圏私鉄・地下鉄のほうが早かった首都圏は、関西圏比べて相互直通運転多岐にわたることや、連絡運輸による乗車券定期券発売方法複雑なため、一事業社局だけが導入してシステム社会的に機能することは難しく期待するほどの合理化には寄与しないと考え事情もあった。関西圏私鉄・地下鉄路線独立しており、利用客大多数自社線内完結することから、多く事業者合理化一環として早くから自動改札機設置1980年代後半にはすでに大半の駅で使用が可能であった。すでにこの時点において、神戸高速鉄道を挟む4社の連絡乗車券など、複雑な経路による特殊な切符機械処理も実現していた。 中京圏では、名古屋鉄道1969年6月1日津島駅、翌1970年11月20日新岐阜駅(現・名鉄岐阜駅)にそれぞれ光学読取式の定期乗車券専用機設置したが、その後切符磁気式主流となったことから1975年以降撤去されている。1978年名鉄瀬戸線地下新線開業時には、栄町駅東大手駅開業当初から磁気式改札機設置されており、全駅に本格採用されたのは1987年以降であった名古屋市交通局では、1976年昭和51年9月20日から定期乗車券磁気化に着手11月1日には普通乗車券磁気化し同年11月29日に、大曽根駅星ヶ丘駅設置することで、自動改札機の導入開始した1979年昭和54年3月30日には、名古屋港駅への設置をもって、全駅への設置完了させている。 福岡都市圏においては1981年開業福岡市営地下鉄続き1987年昭和62年10月1日には、西日本鉄道天神大牟田線の主要16駅にも設置される至った。しかし、その後の展開は早くはなく、1995年度平成7年度)年度までで22駅への設置に留まっていた。 大都市圏以外では、富山地方鉄道1971年1月1日から電鉄富山駅磁気式定期券専用機設置していた。当時地方鉄道としては先進的であると評価されたものの、実用面での経済性乏しく修理保守費用面での問題があるとして、1981年4月撤去された。また、後述伊予鉄道早くから松山市駅設置しており、こちらは2014年2月15日まで稼働していた。 日本国有鉄道国鉄)では、1970年4月国立駅鑽孔式で特定定期券保持者を対象)、武蔵小金井駅柏駅 での実用試験経て1973年武蔵野線1979年片町線一部の駅 と京都駅地下東口改札試験的に導入された。しかし、自動改札機の導入人員整理につながることを危惧した労働組合側の主張により、本格的な導入国鉄分割民営化以降となった。特に関西地区JRにおける自動改札導入1997年以降と、私鉄・地下鉄比べ20年も遅れることとなった

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「磁気乗車券用改札機の実用化」を含む「自動改札機」の記事については、「自動改札機」の概要を参照ください。

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