磁気モーメントの起源
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 06:05 UTC 版)
「磁気モーメント」の記事における「磁気モーメントの起源」の解説
あらゆる物質の磁気モーメントの起源は、次の2つである。 物質内部での電荷の運動(電流) 素粒子が固有に持つ磁気モーメント 前者を起源とする磁気モーメントは、系の内部に存在する全ての電流(あるいは、移動する電荷とその速度)の分布を調べることで計算できる。その一方で、後者は粒子が固有に持つ値であり、多くの粒子について実験で精密に測定できる。例えば、電子の磁気モーメントは、−9.284764×10−24J/Tという値が知られている。磁気モーメントはベクトル量であるので、大きさと向きを持つが、粒子の磁気モーメントの向きは粒子が持つスピンの向きによって決まる。例えば、電子の磁気モーメントは負符号を持つが、これは電子の磁気モーメントと電子のスピンの向きが反平行であることを意味している。 あらゆる系の磁気モーメントは、系内に存在する全ての磁気モーメントベクトルの和として表される。例えば、水素原子(陽子1個と電子1個)の磁気モーメントは、次に挙げる全ての寄与のベクトルの和となる。 電子が持つ固有の磁気モーメント @media screen{.mw-parser-output .fix-domain{border-bottom:dashed 1px}}陽子の周りを回る電子の軌道運動[疑問点 – ノート]によって生じる磁気モーメント 陽子が持つ固有の磁気モーメント 同様に、磁石の磁気モーメントは、磁石内部の不対電子の固有の磁気モーメントと軌道磁気モーメントの和として表せる。
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