真黒組(まぐろぐみ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/06 20:33 UTC 版)
「ザ・ファブル」の記事における「真黒組(まぐろぐみ)」の解説
ボスと付き合いのある小規模な暴力団。大阪府太平市(架空の市)を縄張りとしている。どこの広域組織にも属さずに存続していられるのは「ファブル」のおかげとされている。実写映画版では「真黒カンパニー」という企業になっている。 浜田広志(はまだ ひろし) 演 - 光石研 真黒組4代目組長。2年ほど前に組長を襲名した。明と洋子のことは「遠い親戚」として周知している。愛銃は古風なルガーP08で、酔って暴れたアメリカ兵から2代目組長が取り上げたもの。 佐藤兄妹には好感を持っており、初夢で二人が一般人として平穏な生活を続けている夢をみていたことを海老原に明かしていた。 山岡の差し金を受けた二郎から食事に毒を仕込まれ、その直後に訪れた情人宅で酒を飲んだことで体調が急変して死亡。 海老原剛士(えびはら たけし) 演 - 安田顕 真黒組若頭で、組長の他にファブルの詳細を知る唯一の人間。前科5犯の武闘派。拳銃はS&W M36を愛用。 ヤクザだが「法がカバー出来ない部分で自分なりに街を守っている」という思いを強く持っている。それ故に、明のことはいわゆる「シリアルキラー」との先入観から、当初は嫌悪し排除も企てていたが、彼と倉庫で対面した際に無駄な殺生をしない人間だと分かり、わだかまりを解くに至る。その後は「太平市で暮らすなら自分に恩を売っておいて損はない」と宣言し彼の協力者となった。 小島の一件では、自らが心筋梗塞で入院して動きがとれなくなったため、組織内抗争を回避すべく明に調査を依頼し、見返りとして自らの愛車「ハコスカGT改」を託す。後にレクサスを明に渡し、ハコスカを返してもらおうとしたが、クロの早合点によってスクラップにされていた。 浜田の死後、5代目組長に就任する。浜田組長が暗殺され海老原の身を心配した明が自ら協力を申し出た際も、一般人として生活しようとしている当初の明の意向を尊重し穏便に断るなど明のことを信用しており、人をまだ殺した経験が無い洋子にも、手を汚さず生きてもらいたいと気にかけている。 山岡の一件で、常に相手の先を取っていく組織の人間達をみているうちに自身が後手に回り続けていたことを反省した。明が一般人に近づいていることに気付いており、彼が山岡にトドメを刺すことができなかった際には代わりに手を下した。 旅立つ佐藤兄妹に対し、先代の浜田組長が二人が一般人として太平市で普通に生活している初夢をみていたことを伝え、見送った。 趣味は料理で、出汁に利尻産の昆布を使うなどのこだわりよう。弟分である小島にも手料理を振舞い、輝いた顔で調理を行っていた。それが高じてか、飲食業をフロント業務の一つとしている。 小島(こじま) 演 - 柳楽優弥 海老原の弟分。左の顎から頬にかけて切り傷がある。 殺人罪で15年間服役していた。非常に好戦的かつ昔気質な性格のヤクザで、給料制になった組の変わりようや、若い構成員のだらしなさには辟易している様子。 暴力団排除条例の施行や、防犯カメラやスマートフォンの普及など服役中の時代変化には疎く、海老原からはしばらく大人しくしているよう命じられる。しかしすぐさまそれに背き、同じ風俗業をシノギとする砂川との対立も辞さず、新規でデリバリーヘルスを開業しようと動き出す。その過程で、デリヘル部門を取り仕切っていた砂川の舎弟を秘密裏に殺害し、ミサキに目をつけナンバーワン候補とすべく脅しで囲いこみを進めていく。 舎弟を殺されたことに気付き報復の計画を練った砂川から、ヒットマンが待機した鉄工所に呼び出されるが、撃たれる直前に介入した明の手で捕らえられ、そのまま明の居宅まで運ばれる。車庫に拘束された状態で事の経緯を白状したのちに、最後は海老原により砂川への落とし前として銃殺された。 カタギの女性を絞殺したことがきっかけのEDで性欲のはけ口が無くなり、それが転じて暴力的な行いに至ったことを、死の直前に海老原から看破された。 実写映画版では外見が若い上にエキセントリックな性格になっている。 黒塩(くろしお)/ クロ 演 - 井之脇海 組員の1人で若手の有望株。 海老原が明を試した時に現場に居合わせ彼がファブルだと知り、一瞬で対戦相手を制圧した明に心酔するようになる。ヤクザとして実績を残すことを夢見ているが、明の真似をして橋から飛び降りて足を骨折したり、下記の山ごもりではレジャーキャンプ並みに大量の装具を用意したり、洋子が山中で脱輪させた海老原のハコスカを修理ではなくスクラップ処理させるなど間抜けぶりも目立つ。 実力をつけるために明に弟子入りを志願し、共に山ごもりを行い、クマに襲われるなどの試練を乗り越えた。その帰途に、明からかつて愛用したナイフ「ブラックホーク」と同じモデルを贈られて大いに感激した。殺し屋である明や洋子に憧れていることを、組長や海老原からは心配されている。佐藤兄妹からは一定の信用を得ており、事件が起きた際は裏方としてサポートすることもある。すでに中学時代にはケンカの腕前を恐れられる存在だったが、明に手合わせを頼み、全く相手にならなかったことから、独自にボクシングを習い始めた。明と行動を共にしている経験が時に活かされることがある。 佐藤兄妹が旅立つ際は号泣していた。明が去ったのち真黒住宅で生活している。 高橋(たかはし) 海老原の運転手を務める組員。組に入って2年と少しの新人で、黒塩より立場は下。海老原の命令で明と洋子を監視していたが、洋子に一目惚れしてアタックをかけた。だが、洋子に誘われたバーでベロベロに酔い潰れてしまい、結局彼女におもちゃにされただけで終わってしまった。小島のデリヘル開業計画では、彼の脅迫同然の命令によって片棒を担ぐことになった。 頼りない面が目立つ人物だが、組の構成員であることには強い自負を持っている。後に佐藤兄妹の正体を知り動揺している。 砂川(すながわ) 演 - 向井理 真黒組幹部。次期若頭候補の一人と認められる実力者。浜田の死後、一時だが若頭となる。左目に切り傷を持っている。 小島の暗殺が明の介入で失敗したことから、浜田組長か海老原がファブルを用いて自身の追出しを画策していると思い込み、以降は組の乗っ取りに動くようになる。風俗関連の鎬を持っている組随一の稼ぎ頭だが、この件では水野と衝突している。組の乗っ取りおよび拡大のため山岡と手を組み、自分が組長になった暁には隣の太西市の紅白組の吸収や中国進出を計算していたが、実際には山岡が自身のシナリオを進めるために都合よく使われていたに過ぎなかった。明達に追われ逃げてきた山岡を殺害しようとするが逆に殺されてしまう。 実写映画版では小島と同じく若者になっている。 水野(みずの) 真黒組幹部。風俗関連の鎬で、砂川と衝突している。性欲旺盛で、毎月乱交パーティーを開催し、自らは女装プレイを好むド変態。 浜田の死後、山岡に脅迫されて砂川の若頭就任を認めた。後に山岡に殺害される。 坊主頭の舎弟 演 - 粟島瑞丸 砂川の舎弟。小島殺害の鉄砲玉に自ら志願するなど忠実に彼に従う。同期である高橋とは犬猿の仲。 鉄工所では「研修」の名目でミサキを犯そうとするが、侵入した明に一瞬で昏倒させられた。砂川と常に行動を共にしていたことから絵図を漏洩していた可能性を疑われ、意識を取り戻した直後、砂川に射殺された。
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