略歴・業績・受賞
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愛媛県松山市生まれ(本籍:京都府)。1966年に愛媛県立松山東高等学校を卒業後、立命館大学文学部史学科(日本史学専攻)に進み、考古・古代史を北山茂夫らのもとで学ぶ。学園紛争のさなかの1970年に卒業。滋賀県文化財保護協会嘱託を経て、1979年に大阪府教育委員会文化財保護課に入庁。専門職員として考古学の発掘調査や国宝・重要文化財・大阪府指定有形文化財などの美術工芸品の調査や指定、博物館登録審査などを担当。 1989年に「中国古印の考古学的研究」で文部省科学研究費をうけ、1999年には国立歴史民俗博物館研究部調査協力者として「日本古代印研究」を執筆、さらに研究を深めて、2001年に学位論文『日本印章史の研究』にたいして立命館大学から文学博士号を授与された。2003年には中国杭州にある西泠印社から建社百周年の国際印学研討会に招待され「中国周辺民族官印(蛮夷印)」に関する入選論文の発表を行うとともにその論文は中国語に翻訳されて『国際印学研討会論文集』に収められた。2008年には同社105周年の国際印学峰会において論文「日本古代印研究」が国際2等奨に選ばれ、論文は同じく中文に翻訳掲載されている。 2010年6月には東洋文字文化の継承と発展に寄与する研究業績が優秀であると評価され、「第4回立命館白川静記念東洋文字文化賞(白川静賞)教育普及賞」を受賞した。 2011年10月には海外主題報告専家3人の一人として西泠印社から招聘をうけ、1世紀から5世紀にかけての「漢魏晋南宋時代の日中交流史と冊封官印―『漢委奴国王』『親魏倭王』『安東将軍倭国王』印等と東アジアの国家秩序―」というテーマで発表を行った。論文は『第三届孤山証印西泠印社国際印学峰会(The 3rd International Seal Summit)論文集』に中文で収録されている。また2012年11月にはマレーシア・クアラルンプール特別市で開催された「東南アジア国際印章会議」(マラヤ大学・フランス極東学院共催)に招聘され、「日本の印章」というテーマで1世紀の国宝金印「漢委奴国王」印から近現代の「大日本国璽」「天皇御璽」にいたる日本の印章史2000年について論じた。その要旨は『国際会議要目』中に英文で収録されている。 「金印奴国説への反論」(1983年)による「委奴=伊都」国説の再提示や「新邪馬台国論」(1986年)による「筑紫女王国(主都)・畿内邪馬台国(副都)二王朝並立論」(東征説)の展開、真贋鑑定・資料批判を伴う実物印章による『日本印章史の研究』(雄山閣、2004年)や『アジア印章史概論』(2008年)などは、今までになかった「新しい創造的切り口」として衆目を集めている。また大坂城跡出土の円形ローマ字印章「高山飛騨守ダリオ(Dario)印」の解読(1997年)や大阪府茨木市の「千提寺・下音羽の隠れキリシタン」の研究(『新修茨木市史』2008年)、「鎖国下に『聖書』にふれた学者たち」(2002)など、一連の「日本キリシタン史」にかかわる業績でも知られている。近年は「景教印の研究」(2013年)にも着手し、研究テーマ「松本清張『火の路』と漢魏晋以来『胡印』及び『景教印』等の研究―印章の世界にペルシア文化とその東漸をよむ―」は北九州市立松本清張記念館選考委員会により「第15回松本清張研究奨励事業」に選ばれ2013年8月に贈呈式が行われた。その成果については2014年6月に東京大学本郷キャンパス法文2号館(2番大教室)において「松本清張『火の路』とペルシア文化の飛鳥東漸―法隆寺烙印十字・明日香石造物・胡印及び景教遺物からのアプローチ―」と題して研究発表された。加えて2014年11月には『第四届孤山証印西泠印社国際印学峰会』において論文「日本奈良法隆寺所傳烙印十字考」が優秀論文一等奨に選ばれ、西泠印社社長会議の審議により名誉社員となった。
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略歴・業績・受賞
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東京府杉並に生まれ、1951年に早稲田大学文学部史学科を卒業。東京・昭和第一高校教諭を経て、二松学舎大学講師、助教授、文学部教授、二松学舎大学附属図書館館長。1980年「邪馬臺國時代の研究」で早大文学博士。1998年定年退任、名誉教授。 栗原朋信の『秦漢史の研究』を批判的に継承し印章の文献史学的研究を深化させた。日本年代学会会長、東京都千代田区・杉並区文化財保護審議会委員、大東文化大学東洋研究所兼任研究員など。 2009年秋瑞宝中綬章受勲。
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