有松・鳴海絞
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| 有松・鳴海絞 |
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| ありまつ・なるみしぼり |
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| 染色品 |
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| 着物地、羽織、浴衣（ゆかた） |
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| 絞の技法そのものは、奈良時代に始まったものですが、有松・鳴海絞が始められたのは、江戸時代の初め頃です。現在の大分県にあたる豊後の大名が、名古屋城築城の手伝いを命ぜられた時に、豊後から連れて来た人たちによって、技法が伝えられたと言われています。 その後、現在の愛知県を治めていた尾張藩の保護のもとに行われた、たゆまぬ努力によって、絞独特の上品で多種多様な技法が考案、開発され、現在に至っています。 |
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| 愛知県 |
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| 昭和50年9月4日 |
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| 木綿絞の代表産地で、絞の技法は100種にも及び、多彩な文様が表現されています。最も代表的な絞技法には縫絞（ぬいしぼり）、くも絞、三浦絞、鹿の子絞、雪花絞（せっかしぼり）等があります。藍染めの絞には、絞りのときに出来る濃淡に、独自の風合いがあります。 |
有松鳴海絞
| 名称： | 有松鳴海絞 |
| ふりがな： | ありまつなるみしぼり |
| 芸能工芸区分： | 工芸技術 |
| 種別： | 染織 |
| 選択年月日： | 1957.03.30(昭和32.03.30) |
| 選択要件： | |
| 備考： | |
| 解説文： | 近世初頭各地にあらわれた木綿絞りの産地のうち最も隆盛を極め、今日までその技法を伝えるのが有松鳴海【ありまつなるみ】絞りである。江戸時代、東海道筋が賑わうに伴ない、主に有松でつくられたものが鳴海の宿で旅人相手に売られて名産となった。模様も各種考案されて新奇を競ったので、細かく数えれば百種にも達しよう。色は主に藍染であるが、紅【べに】絞りや紫絞りもつくられた時期があった。 最初は手拭に絞模様をあらわし、次第に日常の衣料を絞り染めにするようになったと考えられている。 |
有松・鳴海絞り
(有松・鳴海絞 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2023/12/08 04:58 UTC 版)
有松・鳴海絞り（ありまつ・なるみしぼり）は、愛知県名古屋市緑区の有松・鳴海地域を中心に生産される絞り染めの織物である。江戸時代に誕生して以降、日本国内における絞り製品の大半を生産しており、1975年（昭和50年）9月4日、国の伝統工芸品に指定された[1]。「有松絞り」、「鳴海絞り」と個別に呼ばれる場合もある。
注釈
- ^ 当時は「新町（あらまち）」と称した。有松の名の由来は、この地に多く茂っていた松からとも、「新町」から転じたともいわれる。（出典：『図説日本の町並み6 東海編』1982,49p）
- ^ 竹田庄九郎武則の菩提寺は瑞泉寺とされ、その過去帳に「有松村 庄九良兄」の記載がみえるが、これは竹田庄九郎本人であるとは断言できず、またその俗名も不明とされている。出身地についても英比庄、英比郷、緒川村、阿久比村等々諸説ある。過去帳には「渡内村 庄九良父」なる記述もあり、知多郡渡内村荒尾庄、すなわち21世紀における東海市ではないかとも推察されている。（出典:『絞り染め大全』安藤宏子,誠文堂新光社,2013年,231ｐ）
- ^ この時点で初代庄九郎はすでに亡く、2世庄九郎が後を継いでいたとみられる。「竹屋」は1903年（明治36年）頃に絶家し、残されていない。（出典：『図説日本の町並み6』第一法規1982,65p）
- ^ 有松の景観は名古屋市で最初の町並み保存指定を受け、「全国町並み保存連盟」発祥の地ともなった。（出典：有松・鳴海絞会館HP「有松絞りとは」）
- ^ 歌川の浮世絵「東海道五十三次」で有松は5枚描かれている。初代の歌川広重が天保年間に描いた2枚の「絞り店の図」と嘉永年間に描いた「名ぶつ絞店」の3枚と、2代目広重が文久3年に描いた「14代将軍家茂上洛有松通行の図」、一勇斎国芳が天保年間中頃に描いた「名ぶつありまつ志ぼり」である（出典：平尾秀夫「有松絞り産業小史と現況」東邦学誌第32巻2号、2003年12月、46p）。また、葛飾北斎も「東海道五十三次 鳴海」として絞り職人の仕事風景を描いている [1]。
- ^ 製法特許10、染色法特許10、意匠登録7の特許が取得された。（出典：平尾秀夫「有松絞り産業小史と現況」『東邦学誌』第32巻第2号、2003年、48頁）
- ^ 韓国への業務委託は、第二次世界大戦以前の日本の植民地政策と連動してはじまったもので、委託地域ごとに「三浦絞り」「一目鹿の子絞り」「横引き鹿の子絞り」「蜘蛛絞り」等が生産された。最盛期の1970年代半ばには、各地域に1万人から4万人のくくり技術保持者がいたという。（出典：「中国雲南省への有松絞り生産委託の実態と意匠への影響」上田香,2015,20p）
- ^ 昭和3年建立とする資料もある。（『江戸時代人づくり風土記23ふるさとの人と知恵 愛知』農村漁村文化協会1995年,85p）
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l “有松・鳴海絞”. 愛知県. 2020年5月7日閲覧。
- ^ a b c d e 国土社編集部『都道府県別日本の伝統文化 3 中部』国土社、2014年、58頁。
- ^ a b c d e f g h 『図説日本文化地理体系 第10巻 中部Ⅱ 岐阜・愛知・静岡』小学館、1961年、219頁。
- ^ a b c d e f g h 安藤宏子『絞り染め大全』誠文堂新光社、2013年、230頁。
- ^ a b 中川なをみ『有松の庄九郎』新日本出版社、2012年、171頁。
- ^ 『江戸時代人づくり風土記23ふるさとの人と知恵 愛知』農村漁村文化協会、1995年、84頁。
- ^ a b c 上田香「有松絞りの歴史的変遷」『繊維製品消費科学』第59巻第3号、2018年、213-218頁。
- ^ a b c 『図説日本文化地理体系 第10巻 中部Ⅱ 岐阜・愛知・静岡』小学館、1961年、218頁。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q “有松絞りとは 絞りの工程”. 有松・鳴海絞会館. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “竹田耕三プロフィール”. グラフィック社. 2020年5月7日閲覧。
- ^ a b 中川なをみ『有松の庄九郎』新日本出版社、2012年、170頁。
- ^ “竹田庄九郎碑”. 有松・鳴海絞会館. 2020年5月9日閲覧。
- ^ a b c d 『図説日本の町並み6 東海編』第一法規出版株式会社、1982年、49頁。
- ^ a b c d 安藤宏子『絞り染め大全』誠文堂新光社、2013年、231頁。
- ^ a b c d e 平尾秀夫「有松絞り産業小史と現況」『東邦学誌』第32巻第2号、2003年、42頁。
- ^ a b c d 『図説日本の町並み6 東海編』第一法規出版株式会社、1982年、64頁。
- ^ 中川なをみ『有松の庄九郎』新日本出版社、2012年、169頁。
- ^ a b 安藤宏子『絞り染め大全』誠文堂新光社、2013年、229頁。
- ^ 『図説日本の町並み6 東海編』第一法規出版株式会社、1982年、64-65頁。
- ^ a b “「有松・鳴海絞り」開祖は誰?（えんぴつ最前線）［名古屋］”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 東海総合、第25面. (1992年5月22日)
- ^ 『江戸時代人づくり風土記23ふるさとの人と知恵 愛知』農村漁村文化協会、1995年、85頁。
- ^ a b 吉田漱『東海道五拾三次』集英社、1994年、41頁。
- ^ a b c d e f 『江戸時代人づくり風土記23ふるさとの人と知恵 愛知』農村漁村文化協会、1995年、88頁。
- ^ a b c 平尾秀夫「有松絞り産業小史と現況」『東邦学誌』第32巻第2号、2003年、46頁。
- ^ a b 平尾秀夫「有松絞り産業小史と現況」『東邦学誌』第32巻第2号、2003年、47頁。
- ^ a b c d e f g 『図説日本の町並み6 東海編』第一法規出版株式会社、1982年、65頁。
- ^ a b c “有松伝統的建造物群保存地区及び有松町並み保存地区”. 名古屋市. 2020年5月9日閲覧。
- ^ 吉田漱『東海道五拾三次』集英社、1994年、111頁。
- ^ a b c d e f g h i j 平尾秀夫「有松絞り産業小史と現況」『東邦学誌』第32巻第2号、2003年、48頁。
- ^ 名古屋市博物館常設展示室テーマ10有松・鳴海絞り アフリカへ行く(会期 2019年＜令和元年＞7月24日～8月25日)展示配布物
- ^ a b c d 上田香「中国雲南省への有松絞り生産委託の実態と意匠への影響」『デザイン理論』第67号、意匠学会、2015年、17-30頁、ISSN 0910-1578、NAID 120005754164、2021年5月1日閲覧。
- ^ a b c 上田香 (2015年). “中国雲南省への有松絞り生産委託の実態と意匠への影響” (PDF). 大阪大学. p. 20. 2020年5月9日閲覧。
- ^ a b 平尾秀夫「有松絞り産業小史と現況」『東邦学誌』第32巻第2号、2003年、51頁。
- ^ a b c “名古屋の河村市長、派手すぎるシャツの理由 叱られても年中通し…”. 朝日新聞社. 2020年5月7日閲覧。
- ^ a b “伝統の町に新名物を”. 中日新聞. (2016年5月17日)
- ^ “「有松絞」日本遺産に”. 中日新聞. (2019年5月20日)
- ^ “有松・鳴海絞りマスクが人気上昇中！職人技が光る人気の秘密とは？”. 年中ハッピー！くらしに役立つ便利手帳. 2020年5月7日閲覧。
- ^ a b c “絞り染めの種類”. 中日新聞プラス. 2020年5月8日閲覧。
- ^ a b 安藤宏子『絞り染め大全』誠文堂新光社、2013年、234頁。
- ^ 安藤宏子『絞り染め大全』誠文堂新光社、2013年、233頁。
- ^ a b c 安藤宏子『絞り染め大全』誠文堂新光社、2013年、235頁。
- ^ a b c d e f g “有松鳴海絞りとはどんな着物？絞りの種類の特徴や歴史を紹介！”. 着物心. 2020年5月8日閲覧。
- ^ “絞り染めの歴史と技法 辻が花・京鹿の子・有松鳴海・南部絞りと模様の種類”. きもの お着楽ざんまい. 2020年5月8日閲覧。
- ^ “有松絞り/杢目縫い絞り、巻き上げ絞り”. 工藝きもの水流. 2020年5月8日閲覧。
- ^ 『江戸時代人づくり風土記23ふるさとの人と知恵 愛知』農村漁村文化協会、1995年、89頁。
- ^ a b c d e f g 『江戸時代人づくり風土記23ふるさとの人と知恵 愛知』農村漁村文化協会、1995年、87頁。
- ^ “おしらせ｜きんさん・ぎんさんのうこん桜”. 有松・鳴海絞会館. 2020年5月10日閲覧。
- ^ 『図説日本の町並み6 東海編』第一法規出版株式会社、1982年、61頁。
- ^ a b 『図説日本の町並み6 東海編』第一法規出版株式会社、1982年、62頁。
- ^ a b c 『図説日本の町並み6 東海編』第一法規出版株式会社、1982年、63頁。
- ^ a b “有松絞りまつり”. 有松・鳴海絞会館. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “有松絞りまつり｜愛知県の公式観光サイト”. Aichi Now運営事務局. 2020年5月9日閲覧。
- ^ “伝統のあした 絞り見聞録(2) なごや探検 PART2 本家争い江戸時代から”. 中日新聞 (中日新聞社): p. 愛知、第14面. (1992年10月21日)
- ^ 『中経連』No.138、4-5頁。
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