最高速度と所要時間
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京浜間では開業時より伝統的に高速運転が行われてきた。これは、東海道本線や東急東横線、三浦半島方面へは横須賀線、羽田空港アクセスでは東京モノレールと競合するためである。 京急の前身で1898年に創立された大師電気鉄道は、最高速度がわずか8マイル/h (12.8km/h) であった。その後、1931年には急行運転、1936年には待避線による追い越し運転が実施され、緩急結合運転が始まった。 第二次世界大戦後では認可速度80km/hから始まり、1953年に90km/h、1958年秋には100km/h、1967年からは特急で105km/h 運転となった。1995年以降は品川 - 横浜間で120km/h(増圧ブレーキ非装備の車両と、成田スカイアクセス線乗り入れ対応の京成車をのぞく他社車両は110km/h)、横浜以南で110km/h となり、関東の私鉄路線としては京成成田スカイアクセス・つくばエクスプレスに次いで高速の部類に入る。 軌間が標準軌という点は高速運転に有利だが、軌道や信号設備の改良など120km/h運転を行う準備に数年を要した。首都圏の鉄道事業者は、直接他社線と競合する路線が少ないこと、限られた線路容量や線形の中でほぼ終日にわたり高密度ダイヤで運転されること、また高速化よりもまず安全性や定時性、ラッシュ時の輸送力重視という傾向もあることなどから、首都圏の鉄道事業者で一般列車の120km/h以上の運転を実施しているのは2022年の時点で京急、前記つくばエクスプレス・京成成田スカイアクセスおよびJR東日本と少数である。 なお、品川駅 - 横浜駅間の120km/h区間では、信号機にYG現示を明滅させる抑速信号(C-ATSの照査速度105km/h)を採用している。これは最高速度を105km/hから120km/hとするにあたり、信号機の移設・増設、閉塞数の変更を行わずにブレーキ距離を確保するためである(京急本線の閉塞区間の平均間隔は290mである)。抑速現示による速度制限を受けている状態では従前の進行現示と同等の距離で停止でき、最高速度の向上が可能となった。運転士による各種試験の結果、抑速現示の明滅回数は80回/分、点灯割合50%としている。抑速現示は京急が日本で初めて採用した方式であり、その後は2009年に北総鉄道北総線で、2010年に京成成田スカイアクセスでも採用された。 なお、120km/hで運転できるのは京急車による快特だけで、特急およびエアポート急行の最高速度は110km/hである。ただし、使用車両の最高速度が低い場合はそれに従うことになる(かつての800形使用の快特および特急の最高速度は100km/hであった)。 スピードアップの変遷実施年月最高速度(km/h)種別所要時分備考品川 - 横浜品川 - 京急久里浜1950年4月80 普通 47分00秒 - - 1953年7月90 特急 31分00秒 - ノンストップ特急 1958年9月100 特急 23分40秒 - 逸見駅待避線新設 1967年3月105 特急 20分40秒 59分40秒 - 1968年6月105 快速特急 18分10秒 52分15秒 快速特急設定 1983年10月105 快速特急 17分40秒 49分10秒 - 1995年4月120 快速特急 15分10秒 44分55秒 - 1999年に快速特急を「快特」と改称。
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最高速度と所要時間
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「新幹線500系電車」の記事における「最高速度と所要時間」の解説
営業最高速度は、山陽新幹線区間(姫路駅以西)における300km/hで、2001年までフランス国鉄 (SNCF) のTGVと並び鉄車輪・鉄軌道方式の鉄道車両では世界最速であった。平坦均衡速度は365 km/hである。また、運転開始時の表定速度(始発から終点までの平均速度)242.5km/hと2停車駅間の平均速度261.8km/hはTGVを上回る世界最速であり、1997年のギネス世界記録に掲載された。また、300km/h走行時には車内案内表示器に「ただいまの速度は300km/hです。We are now travelling at 300km/h.」の表示が流れる。営業運転開始当初の一時期は運転士による300km/h実況アナウンスも行われていた。2007年7月以降はN700系でも最高速度300km/hで運転しているが、山陽新幹線区間の速度種別においては、500系がU49(上り10‰勾配での均衡速度が349km/h)であるのに対しN700系はU43(上り10‰勾配での均衡速度が343km/h)であり、未だ日本最速の営業運転用車両の座を譲ってはいない。 1997年の営業運転開始時の新大阪駅 - 博多駅間の最短の所要時間は2時間17分(停車駅は岡山駅・広島駅・小倉駅。新神戸駅は通過)であったが、2003年10月1日のダイヤ改正で全列車が新神戸駅に停車することになったため、2時間21分に延びた。さらにその後JR福知山線脱線事故の影響によるダイヤの見直しにより、2006年3月18日のダイヤ改正で2分の余裕時分を持たせたことで2時間23分となり、これが定期「のぞみ」で運用されていた時代の最短の所要時間であった。定期「のぞみ」運用から撤退した2010年2月時点での最短の所要時間は、東京駅 - 新大阪駅間で2時間36分、新大阪駅 - 博多駅間で2時間35分(主要駅以外に福山駅・新山口駅にも停車)であった。 N700系の営業運転開始以降は、500系は東京駅 - 博多駅間を4時間台で運転する列車(当時の「のぞみ」1号)には充当されなかった。なお、N700系は登場以来長らく東京駅 - 博多駅間の所要時間は最短で4時間50分であり、500系の最短所要時間であった4時間49分よりも1分遅かったが、2015年3月14日以降は「のぞみ」64号(東京行きの最終)が所要時間4時間47分運転となり500系より2分早くなった。同列車はさらに2017年3月4日より所要時間4時間46分運転となり、1分短縮した。
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