喜びの琴
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『喜びの琴』(よろこびのこと)は、三島由紀夫の戯曲。全3幕から成る。同じ思想を共有し、信頼していたはずの上司に裏切られる若い公安巡査の悲劇を描いた作品。第1幕が反共思想、第2幕がそのアンチテーゼ、第3幕第1場がそのジュンテーゼとしてのニヒリズム(これによって主人公は、修羅の地獄へ叩き込まれる)、第3幕第2場が救済の主題の昂揚、という色彩となっている[1]。
注釈
出典
- ^ a b c d 「『喜びの琴』について」日生劇場プログラム、1964年5月)。33巻 2003, pp. 70–71に所収
- ^ 井上隆史「作品目録――昭和39年」(42巻 2005, pp. 433–437)
- ^ 山中剛史「著書目録――目次」(42巻 2005, pp. 540–561)
- ^ 山中剛史「上演作品目録」(42巻 2005, pp. 731–858)
- ^ みなもとごろう「喜びの琴」(事典 2000, pp. 396–399)
- ^ 「『喜びの琴』について」(日生劇場プログラム 1964年4月)。33巻 2003, pp. 38–39に所収
- ^ 「私がハッスルする時―『喜びの琴』上演に感じる責任」(読売新聞 1964年5月10日号)。33巻 2003, pp. 55–59に所収
- ^ 「三島由紀夫インタビュー」(週刊読書人 1963年12月2日号)。磯田 1979, pp. 74–75
- ^ 尾崎宏次「愛と憎しみの主題」(読売新聞夕刊 1964年5月18日号)。事典 2000, p. 398
- ^ 野村喬「三島由紀夫と劇」(解釈と鑑賞 1966年7月号)。『戯曲と舞台』(リブロポート、1995年10月)に所収。事典 2000, p. 398
- ^ 鈴木晴夫「喜びの琴」(旧事典 1976, p. 446)
- ^ 「林房雄論」(新潮 1963年2月号)。『林房雄論』(新潮社、1963年8月)。32巻 2003, pp. 337–402、作家論 1974, pp. 123–191に所収
- ^ a b c 「『日本』という“美”と“悪”――『林房雄論』と『喜びの琴』」(図書新聞 1964年1月1日号)。磯田 1979, pp. 74–85に所収
- ^ 松本鶴雄「『喜びの琴』『朱雀家の滅亡』より『豊饒の海』へ」(『三島由紀夫研究』右文書院、1970年7月)。事典 2000, p. 399
- ^ 「美の亡霊―『恋の帆影』」(日生劇場プログラム 1964年10月)。33巻 2003, pp. 204–206に所収
- ^ a b 「III 死の栄光――NLTの結成と四部作」(村松 1990, pp. 348–372)
- ^ a b 大久保典夫「『トカトントン』ノオト―『喜びの琴』と対比させて」(『太宰治第4号 特集 トカトントン 饗庭孝男に聞く 太宰治のトポスとパトスほか』洋々社、1988年7月)。大久保典夫『大衆化社会の作家と作品』(至文堂、2006年)に所収。論集I 2001, pp. 281–285に抜粋掲載
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