典郷一派
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 06:43 UTC 版)
典郷代議士(てんごう) 典郷管理官の兄。政界の大物でヤクザと組んで汚職を働いている。弟の後ろ盾にもなっているため、警察もこの兄弟には迂闊に手を出せないでいる。 典郷管理官(てんごう)→参事官 連載初期からたびたび語られる悪の黒幕。階級は警視→警視長。終盤では管理官から参事官となった。登場当初は刑事部捜査第一課に属していたが、すぐに警務部人事課へと転属となった(つまり汚職を働いている人間が、不正を摘発する立場のトップになった)。更に春の異動で外務省に出向し、どこかの国の領事になることが五十路の口から語られた。京橋警察署の副署長とは初任科の同期生。 自身はノンキャリだが兄が政権党の大物代議士であり、協力して様々な悪事を働いているため「警視庁のガン」と呼ばれている。存在自体は語られているが、ストーリーにはほとんど登場しないため丸越たちが闘うのは彼の手下である。連載初期に丸越の前に姿を見せているが、影が掛かっているため容姿は判別不能。 兄とヤクザの密会現場を丸越の知り合いのホームレスが目撃してしまったため、口封じに殺したことから丸越が動くこととなり、その縁から敵対することになる。当初は殺し屋を送り込むが失敗し、二度目は丸越を「殺し屋(被疑者)の追跡」という名目で無人島へと送り、殺し屋と戦わせて抹殺しようとしたがこれも失敗。以後は丸越から手を引いたものの、今でも悪事を働いている。 以降は長らく名前が出て来なかったが、終盤にて湯谷と丸越が激突した際に警視庁からマークされていることが語られた。最終的な決着はつかないまま連載終了となった。 副署長 京橋警察署の副署長。薄くなった頭に肥満体型の中年。権力者には媚びへつらい、下の者には傲慢になるなど典型的な小物。丸越のことは忌み嫌っており「汚物(おもの)」とまで言っている。丸越も「好かれてない」ことは気づいており、お互いに嫌い合っている。典郷管理官とは初任科の同期生であり、その縁から丸越暗殺の片棒を担いだことがある。 上記の丸越暗殺以降も何度か登場したが、後に別の人物が副署長として登場するようになり彼の出番はなくなった。代わりに段藤という人物が公認で一度だけ登場した。 長峰 文栄 典郷代議士と密会していたヤクザが雇った殺し屋。武器はナイフ。身長は平均的だが身のこなしが軽く、丸越でも追いつけない機動力を誇る。劇中で丸越とは三度もやり合った強敵。 ホームレス殺しを嗅ぎ回っていた丸越を始末するための刺客として送り込まれた。一度敗北して逮捕されるが、護送中に仲間たちによって救出される。その後、丸越を殺せば無罪放免という取引に応じ小笠原諸島従兄島へ移動。典郷管理官の策謀で連れてこられた丸越と再び死闘を演じる。奇襲攻撃で丸越を翻弄したが、腕を掴まれて共に崖を滑り落ちたところを捕縛された。だが海へ出た途端、縄を解いて海面へと跳び込み「日をあらためて勝負しようぜ」と言い残して姿を消した。 その後はしばらくの間姿を見せなかったが典郷代議士一派のリベート疑惑に関わる私設秘書たちを殺害する殺し屋として登場。秘書たちに汚職の罪をかぶせ、それが暴かれることがないように自殺に見せかけて口を封じていた。秘書を守るために現れた丸越と三度目の戦いを繰り広げる。ほとんど互角に渡り合ったが、相棒の女殺し屋に見限られ額を銃撃されて死亡する。その女殺し屋も丸越に逮捕されてしまい、典郷たちを守るべく隠し持っていた刃物で自殺するという末路を辿った。 下田 少年課二係の主任。評判はすこぶる悪いが、バックに典郷がついているため上司たちも関りを避けている。 柔道五段の腕前で身体も大柄。外見通り粗暴な性格で、暴力や恐怖で相手を脅すことに長けている。実は黒頭女連合とツルんでおり、自分が担当した非行少女たちに対してヤクザを差し向け、「非行歴を雇い主にバラす」と脅しつけて売春させていた(その内の一人は逆らったため殺害されている)。このため羽振りがよく成金趣味を全開にした格好をしている。そのことを丸越に見破られたため、口封じに襲い掛かる。一度は丸越を投げ飛ばして負傷させたが、すぐに逆転されアッパーとハイキックのコンビネーションでK.Oされた。彼の悪事は、被害者たちの勇気ある告白によって白日の下に晒されることとなった。 湯谷 典郷参事官の忠犬刑事。権力をかさにきる典型的な小物。捜査二課所属。階級は巡査部長か警部補と見られている。 銀行の頭取と寝たスチュワーデスの弱み(ヌードビデオと革命家に加担した証拠映像)を握り、それをネタに揺すりをかけた上、肉体関係を迫っていた。湯谷の姉がヤクザの情婦であるため、その繋がりからヤクザと協力してスチュワーデスに追い込みをかけていたが、スチュワーデスが丸越に助けを求めたため捜査妨害を行うべく丸越を拉致。そして服従か薬物による発狂かを迫ったが、油断していたため目つぶしをくらいあっさりと逃げられてしまう。その後、ヤクザと行動していたところを丸越に連れ去られ、車ごと海に突っ込まれてしまう。悔しさの余り逆上し丸越を殺すと叫ぶが「いつでも来い」と返された。なお、脅しに使ったヌードビデオは五十路によって回収されたことが語られている。 典郷の関係者の中では、最後に登場した人物。
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