亀山家の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/26 13:36 UTC 版)
代々造り酒屋「亀山酒造」を営んでいる。「亀山酒造」のシーンは竹鶴政孝の生家でもある竹鶴酒造(広島県竹原市)でロケが行われた。 亀山早苗(かめやま さなえ) 演 - 泉ピン子 政春の母。一人称は「うち」。亀山家の跡継ぎ娘として育ち、家を守り続けてきた。長男が家業を継がず家を出たため、次男の政春に跡継ぎとしての期待を寄せる。外国人であるエリーを政春の嫁として頑に認めず、エリーを亀山家から追い出そうとする。政春とエリーが大阪へ旅立つ際まで二人の結婚に反対するが、エリーに日本人の嫁になる宿題として「箸を使えるようになる」ことを条件とする意味を込めて1膳の箸を贈る。 政春が住吉酒造を辞めたと知り、政志の危篤を知らせる嘘の電報を政春に送り、家業を継がせようと呼び戻す。その際にも、政春と一緒に帰省したエリーを家族と認めず女中扱いし、帰国するよう嫌味を発するが、心中では政春のために尽くす彼女を認め、政春とエリーが大阪に戻る際には(表向きは女中への給金として)大金を贈る。政春とエリーが再就職の報告に来た際には、当初離婚の報告と勘違いして喜びを見せるも、それが勘違いと分かると、外国人を嫁として受け入れられないことを曲げないうえで、エリーが日本人に生まれなかったことを憂い涙する。その後も大阪に様子を伺いにやって来ると、エリーに政春への接し方やエマへの育児について意見をしながらも、自宅に戻ると遠回しにエリーを褒める発言をする。政春が北海道出張中に危篤となり、帰省し看護するエリーと本音で語り合える仲に変わる。臨終時にはエリーを「日本一の嫁」と公に認め、エリーから教わった英語を使って礼を述べ、政春の腕のなかで静かに息を引き取る。 竹鶴政孝の母がモデル。 亀山政志(かめやま まさし) 演 - 前田吟 政春の父。婿養子として亀山家に入り、広島では不可能とされた灘(灘五郷)・伏見に負けない酒を作り上げ、政春に新しいことへ挑戦する夢を与える。そのため本心は亀山酒造を継がせたい一方で、ウイスキー造りに対する政春の情熱も理解を示し、本気であれば命懸けで夢を叶えるよう政春を教え諭し、早苗が頭ごなしに反対していた政春とエリーの結婚も、当初から温かく見守り続けていた政春の良き理解者である。 政春とエリーが2度目の帰省をした際には、腰痛で動けないと仮病を使い、政春にウイスキー造りへの情熱を取り戻させようと、酒蔵仕事を手伝うよう仕向ける。また、エリーと将来生まれる子供のためにウイスキー造りを諦めて実家に戻り安定した家業を継ぐことを考え始めた政春に、子供を理由に弱音を吐いていることを厳しく叱責し、ウィスキー造りへの情熱を取り戻させた。 早苗の死後、生前に早苗が心の底から政春のウィスキー造りを応援していた気持ちを代弁して政春に伝えた。 終戦から3年後、千加子と共に余市を訪れ、3級ウイスキー製造に試行錯誤している政春に対し、ヒントを与えた。 1961年の時点で既に故人。 竹鶴政孝の父がモデル。 岡崎千加子(おかざき ちかこ) 演 - 西田尚美 政春の姉。結婚して家を出ており、子供が2人いる。弟の嫁として亀山家にやって来たエリーに対して否定的な見解を語る。 政春とエリーが2度目の帰省をした際にも、国際結婚やウイスキー作りについて諦める様エリーに厳しく説得するが、嫁の仕事を習得しようと頑張るエリーの様子を見て考えが変わり、自ら進んで亀山家の味噌汁の作り方をエリーに教え、彼女を応援するようになる。同時期に後に政春の養子となる第3子の悟を出産する。 竹鶴政孝の姉がモデル。 亀山すみれ(かめやま すみれ) 演 - 早見あかり 政春の妹。教師になることを目指し女学校に通うなか、兄と共に来日したエリーと出逢う。初対面からエリーを歓迎し、日本に馴染もうとする彼女に協力する。政春とエリーが大阪に行った後から、自分の勉強を兼ねて、エリーと英文で文通するようになる。 早苗の病臥頃には女学校の教師に就職している。また、政春の家に早苗の危篤を知らせる電報を送る。 竹鶴政孝の妹がモデル。 島爺(しまじい) 演 - 高橋元太郎 亀山酒造の番頭。政春とエリーを好意的に見守る。 八澤俊夫(やざわ としお) 演 - 八嶋智人 亀山酒造の蔵人(酒造り職人)。一人称は「わし」。政春の小学校時代の先輩で、政春からは「俊兄(としにい)」と呼ばれている。あまのじゃくでそそっかしいが、政志を尊敬し、水米共に広島産の酒を作ることに情熱を持っている。日本酒の良さに理解を示すエリーとは馬が合う一方、家業を継がずに洋酒会社に就職した政春を「西洋かぶれ」と称して快く思わず、政春と度々衝突している。政春とエリーが再就職の報告から大阪に戻る際には、餞に、自分が初めて杜氏を務めて作った新酒をエリーに贈る。鴨居商店の山崎工場の創業にあたり、呼ばれて技師長に就任するが、技師長就任後も、職場において政春を「お坊ちゃま」と呼び続ける。 山崎工場創業から4年後、工員を尊重しない鴨居の経営方法に憤り、ブレンダーを外部から呼び味の調合をさせようとやってきた鴨居に対して、工員を集め酒樽の前にバリケードを作り抵抗する。この件の責任を負い、鴨居商店を自主退職し、亀山酒造に戻る。 その後、政春の開業に向けて呼ばれ、再び職人として余市に赴く。 ハナに対して密かに恋慕っていたが、想いが叶うはずがないと思い込み、憎まれ口を叩くような振舞いをしていた。彼女への想いをかき消そうと、リンゴ汁を元とした酒(ワイン)の開発に打ち込む。しかし、実はハナも俊夫に恋をしており双方の想いがようやく通じ合い、結婚を果たす。 長らく余市に留まっているが、亀山酒造を退職しているわけではなく、「無期限出向中」といった立場である。そのため、余市にてウイスキー作りを手伝うようになってからも長い間に亘って亀山酒造の半被を着用していた。北海道果実を創業して以降も亀山酒造の半被を着続けていたが、ハナに新しく誂えてもらってからは DOUKAH と書かれた半被を着用している。 ハナとの間に子供はいない。 悟との会話で政春が3級酒を作る方針を決め、他社より発売されている3級酒を買い集めて成分分析を行うが、政春と意見が食い違い、再び対立してしまう。だが、ウイスキー庫にあった樽を調べる内、亡き義弟・一馬が政春に託した大麦で作られたウイスキーが、3級ウイスキーに適している事を知り、涙ぐんでいた。 1949年(昭和24年)「旦那様の酒蔵を守るために広島へ帰りたい」と切り出す。竹原へ旅立つ日に悟へ DOUKAH と書かれた半被を譲る。 亀山家の親戚たち 演 - 芝本正、みぶ真也、松寺千恵美、田中恵理 杜氏(とうじ) 演 - 石川達也 亀山酒造の杜氏。
※この「亀山家の人々」の解説は、「マッサン」の解説の一部です。
「亀山家の人々」を含む「マッサン」の記事については、「マッサン」の概要を参照ください。
- 亀山家の人々のページへのリンク