フィルムの再発見
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本作のフィルムは、1950年(昭和25年)に松竹下加茂撮影所のフィルム倉庫で発生した火災で焼失したと思われ、長らく現存しない作品と思われていた。しかし、それから21年後の1971年(昭和46年)、衣笠の自宅の蔵にしまってあった米櫃の中から偶然ネガフィルムが発見された。このフィルムは衣笠自らがニュー・サウンド版(59分に短縮)として再編集し、同年4月27日に岩波ホールで特別試写会が行われた。この試写会には川端をはじめ、助監督を務めた小石栄一、哲学者の谷川徹三と河野与一、小説家の野間宏、映画関係者では川喜多かしこと岩崎昶などが参加した。上映終了後、川端は衣笠の手を取って「今見ても、恥をかかなくてすんだ。よかった」と語ったという。同年10月・11月には、同ホールで49年ぶりに一般上映された(翌年3月にも)。 このフィルムは海外でも上映され、1972年(昭和47年)にパリのシネマテーク・フランセーズで16ミリのサウンド版による上映が行われた。その後リスボンやロンドンでも上映され、1975年(昭和50年)1月にはアメリカでニュー・ライン・シネマの配給で公開された。
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フィルムの再発見
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「かぐや姫 (1935年の映画)」の記事における「フィルムの再発見」の解説
本作は封切り以降の上映記録がなかったことに加え、フィルムの所在も不明だった。2015年5月、イギリスの映画史研究家から英国映画協会 (BFI) に本作の可燃性ポジフィルムについての情報が寄せられる。同年10月、国立映画アーカイブの研究員がBFIの保存センターにあったフィルムを調査し、本作の短縮版であると認定する。それから6年間、BFIとの交渉を経て、この短縮版を不燃化したフィルムが日本で上映されることとなった。
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フィルムの再発見
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詳細は「フィルムが再発見された映画の一覧」を参照 失われた映画と思われていた作品のプリントが再発見されることも時々ある。例えば、1910年の映画『フランケンシュタイン (Frankenstein)』は、何十年にもわたって失われた映画だと信じられていたが、1970年代にはとある収集家がそれとは気づかないまま長年所有していたプリントが発見された。1912年の映画『リチャード三世 (Richard III)』は1996年に発見され、アメリカン・フィルム・インスティチュート (AFI) によって修復された。2013年には、メアリー・ピックフォードの初期の出演作で彼女の名が初めてクレジットされた『Their First Misunderstanding』がニューハンプシャー州の納屋から見つかり、キーン州立大学(英語版)に寄贈された。1922年の映画『シャーロック・ホームズ』は、1970年代半ばに再発見されて復元されたが、その一部である約26分の尺はいまだに見つかっていない。 グロリア・スワンソンとルドルフ・ヴァレンティノが主演した1922年の映画『Beyond the Rocks』は、何十年もの間、失われた映画だと思われていた。1980年に発表された回顧録の中で、スワンソンはこの作品を含めて当時の出演作が失われたことを嘆いていたが、「私はこうした映画たちが、永久に失われたものだとは信じていない」 (I do not believe these films are gone forever) と楽観的に結んでいた。2000年には、この作品のプリントがオランダで発見され、オランダ映画博物館 (Nederlands Filmmuseum) とハーゲフィルム (Haghefilm) 映画保存社によって修復された。このプリントは、ハールレムに住み、奇人として知られたオランダ人の収集家ヨープ・ファン・リエンプト (Joop van Liempd) から寄贈された2000個ほどの錆びついたフィルム缶の中から発見された。2005年に修復後初の上映が行われた後、ターナー・クラシック・ムービーズでも放映された。 2000年代初め、それまで多数の異なる編集版が流通していた1927年のドイツ映画『メトロポリス』が編集除去されたフィルムを盛り込み、傷ついたフィルムをコンピュータ技術も利用して修復し、可能な限りオリジナル版に近い形が復元された。しかし、修復された映画のDVDをリリースしたキノ・インターナショナル(英語版)によれば、その時点でもオリジナル版のおよそ4分の1は失われたものと考えられていた。2008年7月1日、ベルリンの映画関係者たちはアルゼンチンのブエノスアイレスにあるパブロ・ドゥクロス・ヒッケン映画博物館(スペイン語版)のアーカイブで発見されたコピーに、2002年の修復の時点では見つかっていなかった場面のうち、1つを除くすべてが残されていたと発表した。この作品は、プレミア上映時に近い形が修復されたことになる。 2010年、初期のアメリカ合衆国の映画作品10本のデジタル・コピーがエリツィン大統領図書館(ロシア語版)からアメリカ議会図書館へ贈られたが、これはロシアの国立アーカイブから返還された最初の映画となった。 テレビ番組の中でも、フィルムで制作されていたものは、後から再発見される場合がある。1951年に制作された『アイ・ラブ・ルーシー』のパイロット版は長らく失われたものと考えられていたが、1990年に出演していた俳優のひとりで「道化のぺピート」 (Pepito the Clown) を演じていたぺピート・ペレス (Pepito Pérez) の未亡人が、コピーを発見した。その後、この映像はテレビでも放映された。また、時には本来の形では失われたと思われていた映画が、着色化されたり、他の様々な技法で修復されたりすることもある。1964年に制作された『宇宙大作戦』のパイロット版『歪んだ楽園(英語版)』は、1987年まで白黒のプリントしか残されていなかったが、ハリウッドのフィルム現像条所で音声がつけられていない35mmフィルムのリールが、使用されなかったシーンの切り落とされたネガフィルムと併せ、フィルム・アーキビストによって発見された。 同様に、ビデオテープ化された番組の多くは、以前はテープの再利用によって失われたと考えられていたが、長年の間にアメリカ合衆国以外の地域で作成されたキネコのフィルム・プリントが、個人のコレクションや様々な場所から発見されている。
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