タロット対決
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/11 16:40 UTC 版)
「ZAP! THE MAGIC」の記事における「タロット対決」の解説
プレイヤーは手持ちのタロットから60枚をタロットボックスに入れてデッキを組み、これを主人公が持ち歩く。同じタロットは4枚までデッキに入れられるが、イエロータロットは何枚入れても良い。町のバーやランダムエンカウントでのデュエル(対戦)は断ることもできるが、物語終盤や中ボス等のイベント戦では強制的に対戦が始まる。 デュエルに突入するとシャッフルされたデッキから手札5枚をドローし、以後ターンごとに手札が5枚になるように不足分をドローする。ターンには呪文ターンと攻撃ターンがあり、主に呪文ターンで魔法の使用やモンスター召喚を行い、攻撃ターンで物理的な戦闘となる。モンスターは敵モンスターがいる場合はそちらと優先的に戦う必要があるが、敵モンスターがいない場合など条件が揃えば敵マスターを直接攻撃することができる。最終的にマスターのHPが先に0になったほうが負けとなる。 ターンの流れ SC回復 - ターンごとにSCが元の値まで回復する。 タロット維持 - 生き残ったモンスターはHPが回復し、使用済み(USED)モンスターも戦える状態に復帰する。ターン毎にSCを支払うタロットも一部存在する。 タロット補充 - いわゆるドロー。このときデッキを使い切っていて、手札を5枚に維持できなかった場合も負けになる。 呪文ターン(味方・敵) - 魔法のほか、モンスターの召喚もここで行う。 INITIATIVE - 攻撃ターンの先攻・後攻がランダムに決まる。 攻撃ターン(味方・敵) - 主にモンスターによる物理戦闘を行う。 タロット破棄 - 手札5枚から不要なタロットを取り除き、ドローの余地を作る。 (1.へ戻る) フィールド タロットを置く「フィールド(場)」には敵味方それぞれ以下の4種類ずつあり、各フィールドに5枚までタロットを置ける。相手の手札を見ることはできないが、それ以外のフィールドに出したタロットは相手にも開示される。手持ちカード - いわゆる手札。 バトルフィールド - モンスターの召喚場所。 フィールドエンチャント - フィールド魔法の置き場。 トレジャー - トレジャー魔法の置き場。 このほか、召喚したモンスターには1匹あたり3枚までの異なるエンチャント(装備する・させることで使用できる魔法や宝物)を付与することができる。エンチャントのついたモンスターには右下に小さく[E]のアイコンが付く。 なお墓地や捨て札の置き場は無く、一度破棄したタロットや完全に倒されたモンスターは、そのデュエルが終わるまで復活させる手段が無い。 タロットの使用 タロットカードを右クリックすると、そのタロット特有の使い方や物語設定などの詳細が表示される。その際にタロットを使用できる(手札を場に出せる)状況であればタロットを使用するかどうか聞いてくる。またモンスターを含む各種タロットには特殊能力を持つものがあり、既に場に出ているタロットに対しても同様の方法で特殊能力を使うか否かが選択できる。手札5枚と場のタロットを合わせて1ターン内で使用できるタロットの枚数はSCが足りる限りは特に制限は無いが、使用したタロットの多くは破棄もしくはUSEDになるため、同じターン内で同じカードを繰り返し使いまわすことは基本的にできない。むろん同じタロットが複数枚ある場合はその限りではないが、同じエンチャントは同じ個体のモンスターに重複して付与することができない(付与時にタロットが消滅するエンチャントを除く)。 タロットはその使用法の面からも、いくつかの種類がある。モンスター - レベルとHPおよびST(攻撃力)が設定されており、召喚するためにはマスターのレベルをそれ以上に上げる必要がある。 パイロット - 「ロボ」属性(そのままでは攻撃能力を一切持たない巨神像)のモンスターの能力を上げ、攻撃可能にするJAPANIMATIONのキャラクター。 魔法 - 普通の魔法には様々なものがある。アタック - その場で発動する、直接的な攻撃魔法。 カウンター - 攻撃や魔法を受けたときに発動できる魔法。これをカウンター魔法で返しなおすことはできない。 エンチャント - 装備(付与)する魔法。モンスター個別に付与するものと、フィールド全体に付与するものがある。 トレジャー - 色属性を持たない、宝物による魔法。モンスター個別に装備するものと、トレジャー場に置く必要があるものがある。 イエロータロット - マスターのレベルを上げる特殊なタロット。これのみSCをまったく消費しない。 SC(スペルコンポーネント) タロットは主に呪文ターンと攻撃ターンで相応の「SC」を消費することで場に出され、魔法の場合は直ちに効果を発動するものもある。本作では魔力(マナ)が「SC(スペルコンポーネント)」と呼ばれ、赤青白黒の4種類がある。複数の色のSCを使うタロットも珍しくなく、タロット使用時にはそのタロットに必要な各色SCを手動で割り振らなければならない。無色SCが指定されている場合はどの色のSCを使っても良く、特に無色のタロットではほぼ無色SCしか使われない。これは一種のパズル要素を有しており、SCの限られる1ターン内でより多くのタロットを使いたいときには、他のタロットに必要な特定色SCを残すように無色SCの割り振り方を考える必要が生じる。なおタロットの特殊能力は場に出されてから使用できるようになるものがあり、その際に新たにSCを消費するものであればその分のSCも考慮に入れる必要がある。一方で維持ターンにSCを消費するタロットもあるが、その場合は呪文ターンの時点で最初から使えるSCがそのぶん少なくなっている。 主人公は冒頭の職業選択によって、その職業に対応した色のSCが優先的に増えやすくなる。すなわちSCをたくさん使う高度な魔法であっても、成長過程でその色のタロットは早く使えるようになる。逆にSCさえ足りていれば、どの職種でも全てのタロットは使用できる。なお主人公の2人はシフォンの下で修行中の弟子たちだが、タロット使いとしては半人前であり、基本的に2人一緒に行動する。そのため、ゲーム中のHP・SCは2人分を合わせたものという設定である。 呪文ターン 呪文ターンとはイエロータロット等でマスター(タロットを使う術者)のレベルを上げ、マスターを守るモンスターを召喚し、場合によってはその他の魔法効果を発動させるためのターンである。ここで言う魔法とは主としてマスターが魔法効果のあるタロットを使用することを指すが、召喚モンスターが特殊能力を発動できる場合はそれも含まれる。なおマジックタロットの発動には呪文を伴うという設定があり、本作では呪文と魔法がほぼ同義で使われることが多い。 マスターにはLV1 - LV9の9段階のレベルがある。マスターのレベルが召喚したいモンスターのレベル以上になり、かつ所定のSCを支払うことができれば、そのモンスターを召喚することができる。コンピュータ(「COM」と略される)側はキャラクターによって開始レベルが異なるが、プレイヤー側はデュエル開始時に毎回レベル1の状態から始まる。このため双方のマスターはデュエル中にイエロータロット等で随時レベルを上げていくことになる。 呪文ターンでは必ずプレイヤーが先手・COMが後手となる。召喚したばかりのモンスターはUSED(後述)扱いになっているため、次のターンまで使用できず、物理攻撃も受けない。ただし魔法攻撃は受けるため、先手が召喚したばかりのモンスターは直後の後手の呪文ターンで魔法攻撃に晒されるリスクがある。その反面、先手である主人公は攻撃ターン時にも魔法の使用が認められている(召喚は呪文ターンでしかできない)。すなわちプレイヤーはCOMの呪文ターンの出方を覗ってから攻撃ターンで魔法を使えば、実質的な後攻として魔法を使うこともできる。ただしCOMの呪文ターンで魔法を封じられる可能性もあるうえ、そもそも攻撃ターンでは先手を取れる保証がないことから、COMに先制を許すことはそれなりのリスクを伴う行為となる。 攻撃ターン 攻撃ターンは主として、召喚したモンスターによる物理攻撃が行われるターンである。 呪文ターンと違い、攻撃ターンの先手・後手はターンごとにランダムに決められる。これはコイントスという設定であり、太陽のマークが出ればプレイヤー、月のマークが出ればCOMが先手となる。このためCOMは呪文ターンと攻撃ターンを連続してくる可能性がある。 攻撃側は自陣の攻撃可能なモンスター1体につき、行動可能な(後述のUSED状態でない)敵モンスター1体を選んで物理攻撃を仕掛けられるが、特殊な活動範囲(後述)を持つモンスターや「透過」等の能力を持つモンスターを標的に選ぶことはできない。行動可能な敵モンスターがいないか、標的に選ばれたモンスターが戦闘を拒否する場合は、敵マスター(敵本体とも呼称される)が直接攻撃される。逆に標的のモンスターが勝負を受け入れた場合には、そのモンスターが倒されてもマスターにその場で直接的なダメージが及ぶことは無い。モンスター同士の通常の戦闘になった場合は、お互いのHPが相手のSTの値だけ差し引かれる。このときHPがゼロ以下になるモンスターは倒され、その場で復活しない限り、バトルフィールドから除去される。 攻撃を仕掛けた側のモンスターは、生き残っても「USED」すなわち使用済み状態になる。USED状態のモンスターは攻守にまったく参加することができず、物理攻撃される標的にもならない反面、魔法攻撃される対象にはなる。このUSED状態は次のターンの維持フェイズまで続く。すなわち先手の場合は全モンスターを攻撃に使ってしまうと、後手の攻撃からマスターを守るモンスターがいなくなってしまう。一方で攻撃を受けた側のモンスターは通常はUSEDにはならず、残りHPの許す限り何度でも攻撃を受けられる。モンスターが受けたダメージは次のターンの維持フェイズまで回復しないため、攻撃側から見れば、同じ敵モンスターを繰り返し標的に選んでHPを弱らせることができることを意味する。 戦えば倒されるようなHPが少ないモンスターは戦闘を拒否する(すなわちマスターが代わりにダメージを受ける)ことが多くなる。また当然ながら敵モンスターを全滅やUSED状態にさせれば敵マスターを攻撃しやすくなる。後述のように飛行や地中のモンスターは敵モンスターを越えて直接相手マスターに攻撃できる場合もある。他にもマスターを攻撃する方法はいくつかあるが、いずれにせよマスター自身は攻撃能力を持たないため、マスターへは一方的に攻撃できる。最終的に相手マスターのHPを先にゼロにすれば、そのデュエルは勝ちとなる。 バトルフィールドの概念 モンスターには属性的な概念として3種類の活動場所があり、場所間で物理攻撃の可否がある。全モンスターは「地上」で戦えるが、それに加えて「飛行」・「地中」の能力を持つモンスターもいる。飛行・地中モンスターの場合は、同じ活動場所に敵モンスターがいない場合には敵の地上モンスターを越えて敵マスターを直接攻撃できる。または敵の地上モンスターに対しても任意で攻撃を仕掛けることができる。防戦時は敵の地上モンスターからもマスターを守れる立場にあるが、地上からは攻撃を仕掛けてくることができない(したがってマスターも攻撃されない)。地上モンスターから見れば、敵側の飛行・地中モンスターは前述の透過モンスターと同様に物理攻撃を封じられる厄介な存在となる。一方、飛行モンスターvs地中モンスターという状況(かつ同じ活動場所に敵がいない場合)では、お互いに干渉し合うことができない関係となる。すなわち、どちらもマスターを守れる立ち位置には無く、お互いに敵のマスターを直接攻撃し合うことになる。 なお例外として「対空」・「対地」という能力を持つモンスターもおり、それぞれ飛行・地中のモンスターに対しては壁モンスターとして振舞う。すなわち地上以外に攻撃を仕掛けることはできないがマスターを守れる立場にはあり、攻撃の受け手としてならば、それぞれ飛行・地中のモンスターとも戦闘することができる。 事後 勝負が決すると敗者は勝者へパックや金を譲る。プレイヤーはパックを譲る状況においてパックを持っていない(すべて開封済みの)場合は、何も取られないことがある。また、いわゆるラスボス戦以外ではGAME OVERになることもない。すなわちプレイヤーはデュエルで負けても多くの場合はあまりリスクが無い。 中ボス以上のイベント戦の場合には主人公が勝てば最大HPや最大SCが増え、さらに勝者が敗者から魔力を吸い取る。その方法としてはHが手っ取り早いという作中設定があり、一部を除き、勝っても負けてもHCGは一応存在する。ただしHシーンはどれも1、2枚のCGにわずかな台詞テキストが流れる程度であり、ほがらかなアニメ調の絵柄も相まって、きわめて簡素な扱いに過ぎない。登場人物が女性同士であることも少なくなく、多くは「SC吸い取りバトン」と呼ばれる小道具で代用されている。 魔力を吸い取る動機として、イベントキャラ(中ボス)の中にはタロット使いでない者がSCを与えられてタロットを使っているケースがあり、その場合は一度倒してSCを吸い取るとその相手はタロットを使えなくなるという設定がある。これに対し、もともとタロット使いであるキャラクターが中ボスだった場合は慣習的な儀式の意味しかなく、一度SCを吸い取って以降でも(クエストとは無関係の)任意の対戦相手を引き受けてくれる者が多い。主人公も一応タロット使いであり、イベント戦に負ければSCを吸い取られる描写(HCG)があるものの、最大SC値が減るようなことは無い。
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