サハ204形とは? わかりやすく解説

サハ204形 (T')

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 00:22 UTC 版)

国鉄205系電車」の記事における「サハ204形 (T')」の解説

混雑時に対応するために客用扉を片側6か所とした中間付随車

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サハ204形

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国鉄205系電車」の記事における「サハ204形」の解説

JR東日本が、ラッシュ時混雑対応するために客用扉を片側6か所とした車両で、1990年より全車両が近畿車輛製造された。 本形式は、朝の最混雑時に対応して立席定員増やせるように座席跳ね上げ機能有しており、車掌運転席より自動座席ロックさせることが可能になっている。座席利用可能となる時間線区ごとに異なり山手線埼京線りんかい線10時に、横浜線は9時にロック解除となる。ロック解除する座席端部設置したランプ点灯し乗客手動引き出して座席使用が可能となる(これは安全面考慮して手動式となっている)。収納については乗客のいない車両基地入庫後にボタン操作自動収納バネとガスダンパを使用)される。車内には解除時間まで座席使用できない旨のステッカー貼付されている。そのため、列車によっては入庫駅近くから利用可能となるものや乗客引き出さない座席があるまま入庫するものもあった。また、いたずら防止のため乗客一度引き出した座席ロックされ手動での収納できない車体コストダウン出来栄え上のため、近畿車輌開発したパネル式構体」を採用している。これは外板ディンプル板と呼ばれる補強材用いてパネル化したのである仕様見直しが行われ、各出入口は高さが 1,800 mm から 1,850 mm とされ、ドア間は1枚縦長窓が配され、側窓は天地寸法 880 mm から 1,050 mm とされた。これは現代人体格向上やラッシュ時車内圧迫感を減らすため目的でもある。パネル式構体のほか、側窓へのガスダンパー式バランサー機構ユニット下降窓、ハニカム構造用いた客用ドアなど、近畿車輌独自の技術取り入れた意欲となっている。 台車従来円錐積層ゴム式とは異なり651系採用したロールゴム式軸箱支持方式TR241B形が使用されている。また、けん引装置リンク式からZリンク式変更されている(この台車方式900番台0番台のみ)。 山手線からの転属車の車内2004年8月6日橋本駅折りたたみ式座席 出入口天井部のサーキュレータ部(左側天井グリル) サハ204形のTR241B形台車。なお、写真車両ではロールゴム方式ではなく円錐積層ゴム方式となっている。 座席構造上、暖房機器従来のように座席下に設置できなくなるため、鉄道車両ではあまり例がない床暖房採用されている。このほか、従来どおり座席下にも小形シーズヒーター設置されている。これは補助的なもので、座席使用されている場合のみこのヒーター稼動する。 冷房装置ドア開口部大きいことから、従来より約 20 %能力向上図ったAU717形 (50,000 kcal/h・58.14 kW) を採用した合わせて装置重量大幅な軽減図った従来から使用していたAU75G形冷房装置では縦型レシプロ式圧縮機2台と室外送風機アルミ鋳物製のプロペラファン構造であったが、AU717形では軽量低騒音な横型スクロール式圧縮機2台と室外送風機大幅な軽量化図ったアルミ板金溶接プロペラファン変更、さらにインバータによる能力可変制御従来三相交流電源とする稼働率制御方式。なお、100番台後述)の採用熱交換器薄型化、装置軽量化などを実施した。 この結果冷凍能力を48.84 kW42,000kcal/h)から58.14 kW50,000kcal/h)に増強した半面重量はAU75G形の本体 780 kg + 分電箱 11 kg からAU717形では605 kg大幅な軽量化達成した天井部では補助送風機(ラインデリア)を4台から6台に増設し、また各ドア上部12か所)にはサーキュレーター設置している。 車内ではつり革の数を98個(増設前の4扉中間車)から150個へと大幅に増やし合わせて中央通路プロテクター巻かれスタンションポールを5本設置した。これは座席収納式となり、ドア付近につかまる場所がなくなったために設置された。車内は扉が6つあるため座席数通常の4扉車両54席)よりも少な30席である。ただし1人分の座席幅は450 mm拡大されている。なお、上記時間帯により使用できない補助座席という特殊性から、205系では唯一優先席設けていない。一方で車両端部活用してここに車椅子スペース設置するなどバリアフリー対応している。 各ドア非常用ドアコックドアの上部にガラス覆われ設置され、0・900番台使用方法に「このガラスの中のハンドル手前引けばドアは手で開けられます。」と表記されているが、100番台209系同一スタイルのため「中のハンドル手前引けばドアは手で開けられます。」と表記されている。 山手線用の車両では1990年6月8日から、この6扉車において試験的に車内表示モニターによる情報提供サービス開始されている。これはJR東日本が、乗客へのサービス向上などに配慮してタイムリーに情報提供することを目的したものである。 車内表示モニターサハ204-901が5インチ液晶式サハ204-902は6インチブラウン管式の薄型ディスプレイ使用したもので、各扉上部にある点検フタ左右片側12か所で、1両あたり24台が設置された。放送内容は文字放送によるニュース天気予報CMスポーツ情報をはじめJR東日本PRビデオや環境ビデオなどを流すものである。これは量産車でも正式に採用されている。屋根上の通風器ベンチレーター)部には受信アンテナを、床下にはチューナー制御コントローラーゴーストキャンセラーがあり、これらを経由して車内モニター表示される山手線以外では情報提供機器支援設備がないため、E231系500番台投入によって埼京線横浜線転出した際に液晶ディスプレイ受信アンテナ取り外している。この車両のみ行先表示器がなかったが、埼京線転属車は一部の窓を改造してLED式のものを設置している。 前述通りE231系500番台への置き換えに伴い2005年4月17日をもって山手線での運用終了し、同線で運用されていた900番台2両・0番台51両のうち、900番台2両と0番台50両は2001年から2008年にかけて川越車両センターへと転用されて埼京線りんかい線運用され、残る1両は2003年鎌倉総合車両所(現・鎌倉車両センター)へと転用され、横浜線で同線に新製配置され100番台とともに運用されたが、E233系6000番台7000番台への置き換えに伴い2014年2月をもって埼京線りんかい線同年8月23日をもって横浜線での運用終了した

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