収容式座席
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 17:37 UTC 版)
収容式座席(小田急8000形電車) 折り畳み座席は収容式座席または収納式座席として採用されている例がある。 通勤車両における採用事例としては京阪5000系が最初であり、収納時は座席が天井部に移動する。座面折りたたみ式は、JR東日本が山手線の205系に増結した6扉車「サハ204形車両」で広く知られるようになった。6扉車はラッシュ時にすべての座席が折り畳まれるが、731系・キハ201系のようにドア付近の席のみ折りたたみ可能としたものや、名鉄3500系の一部には、1人掛けでロック機構の無い簡便なものが設けられたこともある。京成新3100形は、空港アクセス列車として使用されることからロングシートの中心部に荷物置き場を兼ねた収納座席を採用している。 京阪5000系の収容式座席。写真は展開時 東急5000系6扉車の車内。朝ラッシュ時には座席が収納できる。 収納可能な構造の座席 初代京阪3000系の補助シート 京成新3100形の一部収納座席 京急600形電車のツイングルシート クロスシート車では、JR西日本223系(阪和線用0番台、2500番台をのぞく。クハ222形のうち1000番台はボックスシートのうち車椅子スペースに該当する部分にも採用)及び225系(阪和線用5000・5100番台をのぞく)、京阪8000系(8000系30番台となった8531Fを含む)、阪急6300系及び9300系(ロングシートのうち車椅子スペースに該当する部分にも採用)、名鉄5700系及び1200系、京急2100形のようにドア付近に設置されているものや、2階建て新幹線「Max」や近鉄特急の一部のようにデッキに設けた例や24系のように通路に設けられた例がある。JR西日本、京阪、阪急では「補助いす」と称している。類似したものとして東武鉄道の特急用車両だった5700系には観光バスで採用された型式の補助席が設けられていた。この他、南海2300系は車椅子スペースにロング状態の折畳式シートがある。 阪急京都本線や京阪電気鉄道の特急では、1970年代前半まで折りたたみ式のパイプ椅子が扉付近に取り付けられており、乗客が自由に取り外して座ることができた。 特徴的なものとしては、京急600形電車で「ツイングルシート」が採用されていた。同形式は日本の地下鉄対応車両としては珍しい全席固定式クロスシート車として登場したが、立席収容力確保のため2人掛け座席の一部を収納して1人掛けとし、座席数が増減できるようにしたものである。しかし、登場から数年で座席の収納は中止となり、ロングシート化の際にツイングルシートも撤去されている。詳細は同車項目を参照。
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