アイヌ語研究へとは? わかりやすく解説

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アイヌ語研究へ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/10 00:52 UTC 版)

金田一京助」の記事における「アイヌ語研究へ」の解説

第二高等学校経て1904年明治37年9月東京帝国大学文科大学入学上京新村出上田万年講義に魅かれ、言語学科に進学1年先輩橋本進吉小倉進平伊波普猷がいた。小倉朝鮮語伊波琉球語研究していたが、アイヌ語日本人研究者がおらず、イギリス人宣教師ジョン・バチェラーによってアイヌ語辞典出版されていた。上田から「アイヌ語研究日本学者使命だ」と言われ東北出身京助アイヌ語研究テーマに選ぶ。1906年明治39年初め北海道渡りアイヌ語採集を行う。旅費70円を出したのは伯父の勝定だった。この調査京助研究自信をつける。1907年明治40年サハリンのオチョポッカで樺太アイヌ語調査をする。アイヌの子供たちを通じて樺太アイヌ語教わったエピソードはこのときのことであり、のちに随筆心の小径』で有名になった。旅費は、勝定か100円上田から100円の計200円もの大金使ったが、40日の滞在文法4000語彙採集成功、その帰り京助は生活の心配という迷い断ち切りアイヌ語の道を進むことを決意する調査報告上田提出した10月、すでに大学卒業式終わっていた。 1908年明治41年4月海城中学校国語教師として就職する。その月末下宿赤心館」に石川啄木転がり込んでくる。京助啄木に金を貸した上、2人分家賃30円を払っていたが、8月持ち合わせがなく、下宿のおかみに支払い待ってくれるよう頼んだ断られる腹を立てた京助荷車二台分の蔵書売り払い30円の金を作って家賃を払うと、9月初め啄木別の下宿平館」に引っ越す。10月言語学出身京助教員資格がないことが判明失職する恩師金沢庄三郎紹介三省堂就職、また國學院大学非常勤講師となる。啄木翌年3月東京朝日新聞社の校正係に採用され上京してきた妻子引っ越していった。 1909年明治42年)、27歳京助20歳林静江と結婚紹介したのは啄木で、「文学士大学講師で、くにではおじさん盛岡銀行頭取」と宣伝して縁談進めた京助は、結婚するなら、くにの女ではなく標準語本郷あたりの娘をもらいたい考えており、本郷出身静江に心動かされた。12月28日結婚式をあげ、箱根新婚旅行その後盛岡の勝定の家で披露宴行ったが、東京育ち静江盛岡になじめず、田舎嫌いになった。その上啄木がたびたび金を無心にくるため、静江やりくり頭を悩ませたが、京助頓着しなかった。しかし静江はついに「自分と啄木のどっちが大切か」と音を上げ京助啄木距離を置くうになる1910年啄木長男真一生後24日目で死去した際、啄木京助葬儀のため喪服借りたい葉書送った京助返書出さず会葬香典拠出もしなかった。さらに直後刊行された『一握の砂』では扉の文章で名前を挙げて謝意示され献呈本も送られたが、まったく反応を示さなかった。1911年明治44年7月、すでに病床にあった啄木酷暑の中、をついて京助自宅訪問し、これが啄木の「最後訪問となった1912年明治45年1月に、長女郁子が満1歳20日後に控えて死去し、これに対して啄木出した悔やみ葉書最後京助宛書簡となる。3月30日啄木重態となったことを読売新聞記事土岐哀果執筆)で知った京助は、予定していた花見取りやめて処女出版作『新言語学』("A History Of Th Language"の翻訳6月刊行)の稿料半分10円実際にその日稿料受け取れず、自宅にあった金から「稿料半分」として持ち出した)を持ってかけつけ啄木と妻・節子は涙を流してその好意感謝した4月13日早朝啄木危篤となり、節子人力車京助呼び寄せたが、まもなく啄木意識回復させて会話したため「大丈夫」安心した京助國學院出勤した。しかし、その直後啄木死去し講義終えて啄木宅に引き返した京助啄木遺骸対面することになった啄木葬儀済ませてまもなく、実家から父危篤の報が入り京助帰郷する同年9月26日、父の久米之助が死去久米之助は事業の失敗借金がかさみ、本家養子金田一国士借金肩代わりをしてもらうかわりに家屋敷をとられ、一家本家長屋暮らしとなっていた。東京病院入院した久米之助を見舞った京助は「おれはおまえに飯粒一つ食わせてもらったことはなかったぞ」と言われ父の死後は金にならないアイヌ語の研究やめようかと思ったが、父を犠牲にした研究生半可にするかと逆に気持ち奮い立たせたという。9月三省堂倒産京助はまたも失職する

※この「アイヌ語研究へ」の解説は、「金田一京助」の解説の一部です。
「アイヌ語研究へ」を含む「金田一京助」の記事については、「金田一京助」の概要を参照ください。

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