山口県 歴史

山口県

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/29 15:23 UTC 版)

歴史

県名の由来

廃藩置県の際、県庁が置かれた山口町(現・山口市)の町名がそのまま県名に採用された。「山口」という地名は、阿武郡にある「山の入り口」に由来する。山口弁では、県名は共通語と同じ「やぐち」、市名は「まぐち」とアクセントによる区別がある(後ろに「県」や「市」など接尾語が付く場合は、どちらも共通語と同じアクセントになる)[要出典]

先史

  • 今から約2万5千年前、鹿児島県錦江湾の奥にそびえる姶良火山が大爆発し、火山灰が1500キロも離れた本州の最北端津軽海峡まで降り注いだ。山口県周辺では50 - 70cm程度の堆積があった。
  • 古くは大陸文化の窓口として栄え、綾羅木郷遺跡土井ヶ浜遺跡などの弥生遺跡が多数残る。
  • 現在の長門市油谷に世界三大美女のうちの一人といわれる楊貴妃が流れ着いたという伝説がある[16]
  • 伊都都比古(いつつひこ)は防長地方で文献(『日本書紀垂仁天皇二年条)に見える最初の人物であり、穴戸に大きな勢力を持つ豪族がいたことを示す伝承である。また、神功皇后紀には穴戸国造の践立直が見える。さらに防長地方が朝鮮半島に至るルートの中継地であったことを示すのが雄略天皇九年条である。これらの伝承から4世紀ごろには既に防長地方は大和政権の勢力下に入っていたと考えられている。そして、4世紀から5世紀にかけて、各地に派遣された豪族は国造という地方行政官に任命された。「国造本紀」によれば、周防部で周防国造、大島国造、波久岐国造、都怒国造、長門部で穴戸国造、阿武国造の六国造が存在した。

古代

中世

近世

  • 慶長5年9月15日西暦1600年10月21日)の関ヶ原の戦いでは、中国地方全域を支配していた毛利氏は西軍に参加。毛利輝元が総大将となったが、毛利勢は一族の吉川広家徳川家康に内通したため戦闘に参加せず。西軍の敗戦後は吉川広家の取り成しで毛利家は改易を免れ、減封されて防長2州を領有。以後、幕末まで毛利氏の支配する土地となる。
    • 両国には長門国の萩藩(長州藩)・長府藩清末藩・周防国の徳山藩岩国領の5藩が成立、宇部福原氏館いずれの藩主も萩宗家を中心に団結していたが、岩国領と萩藩の関係は良くなかった。減封を吉川家の裏切りのせいと見る向きも多く、末家として独立した扱いを宗家がしなかったためである。
  • 天保3年(1831年) : 参加者数10万人以上に及ぶ大規模な一揆、長州藩天保一揆(防長大一揆)が勃発[17]
  • 天保9年(1838年) : 藩主毛利敬親に登用された村田清風による藩政改革が開始される。
  • 文久3年(1863年) : 毛利敬親が山口に新たな藩庁を築いて移住。以後、長州藩(萩藩)は「山口藩」と称される。
  • 文久3年(1863年) - 文久4年/元治元年(1864年) : 下関戦争(馬関戦争)。外国船に発砲し、4国の連合軍による報復攻撃で馬関砲台などが一方的に壊滅状態となる。以後、藩の大勢は攘夷から開国路線に転じる。
  • 元治元年(1864年) - 慶応2年(1866年)2度にわたる江戸幕府の長州征伐。藩内部の権力闘争が続いていたが、第二次長州征伐では奇兵隊を率いた高杉晋作らの活躍で幕府軍を撃退。以後、尊皇倒幕で藩論を集約し、明治維新の原動力としてその名を残す。

近・現代


注釈

  1. ^ その起源は、平井龍県知事時代における『オクトピア構想』(オクト(8)とユートピア(理想郷)の造語)にあり、1987年(昭和62年)2月に策定された「第四次県政振興の長期展望」の中で具体化された。
  2. ^ 西部本部設立、かつ発売休止前までは、大阪本社(摂津市の工場)で製作した夕方18時締切の超早版を鉄道or航空輸送しており、多くのニュースは前々日の記事が掲載されていた。
  3. ^ 前述の通り、親会社である朝日新聞は印刷工場は同じだが、東部を含む全県で西部版を印刷している。
  4. ^ ここでは系列局がないFNN/FNSとTXN系のみをあげるが、直接受信やケーブルテレビを介して受信できる広島・山陰・福岡・さらに場所によっては愛媛・大分の放送局が受信できる地域も数多く存在する(主に岩国市・柳井市などの東部エリアは広島や愛媛、それ以外は福岡(主に北九州中継局のもの)の放送局が受信できるところが多い)
  5. ^ 例えば、「ゆめタウン」などを運営するイズミ(本社:広島市)は県内ほぼすべての店舗で広島の優勝セールを行ったが、同社が「九州圏」として位置づけている下関市内の4店舗ではソフトバンクのセールを実施した[41]。逆に、九州を中心に展開するサンリブ(本社:北九州市)はソフトバンクの優勝セールを行ったが、山口県内では広島と距離の近い下松市の店舗でのみ、広島の優勝セールを実施した[41]

出典

  1. ^ 利用エリアにおける「隣接する都道府県」”. 2021年9月24日閲覧。
  2. ^ 山口県の概要”. 山口県 (2017年2月24日). 2020年10月2日閲覧。
  3. ^ https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a11000/kouhou/syoukai_sp.html
  4. ^ やまぐちを知ろう 【地勢・気候】”. ふるさと学習コンテンツ『知っちょる!?やまぐち』. 山口県教育委員会. 2018年8月21日閲覧。
  5. ^ 都道府県別土砂災害危険箇所
  6. ^ 予報細分区域 (PDF)
  7. ^ [1]
  8. ^ [2]
  9. ^ [3]
  10. ^ 山本栄一郎『山口「地理・地名・地図」の謎』実業之日本社〈じっぴコンパクト〉、2015年。ISBN 9784408455365 pp.112-113
  11. ^ [4]
  12. ^ [5]
  13. ^ [6]
  14. ^ [7]
  15. ^ 山口県統計分析課
  16. ^ 楊貴妃伝説”. 長門市公式サイト (2015年11月1日). 2023年7月4日閲覧。
  17. ^ 百科事典マイペディア『防長大一揆』 - コトバンク
  18. ^ 防長先賢堂と県立図書館が完成『大阪毎日新聞』昭和3年12月20日(『昭和ニュース事典第1巻 昭和元年-昭和3年』本編p707 昭和ニュース事典編纂委員会 毎日コミュニケーションズ刊 1994年)
  19. ^ 日本の地域別将来推計人口 -平成 27(2015)~57(2045)年-
  20. ^ 令和元年度県民経済計算の概要 (PDF) - 内閣府経済社会総合研究所国民経済計算部 2021年3月31日
  21. ^ https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a12500/kenmin/index.html
  22. ^ 山口県の地域経済分析 (PDF) - 経済産業省, p.54-97
  23. ^ 平成30年度市町民経済計算の概要 (PDF) - 山口県統計分析課2021年3月31日
  24. ^ 秋篠宮文仁小宮輝之『日本の家畜・家禽』 学習研究社 <フィールドベスト図鑑> 2009年、ISBN 978-4-05-403506-5 pp.66-67.
  25. ^ やまぐちを知ろう!農業編”. 2021年2月18日閲覧。
  26. ^ 平成30年生産農業所得統計”. 2020年4月20日閲覧。
  27. ^ 日本が商業捕鯨を再開 IWCから脱退、規制受けず BBC NEWS 2019年7月1日配信 2021年6月12日閲覧。
  28. ^ 平やまぐちを知ろう!水産業編”. 2021年2月18日閲覧。
  29. ^ 山口県の漁港”. 山口県. 2023年9月16日閲覧。
  30. ^ 令和3年経済センサス-活動調査(製造業)結果(山口県分 確報)” (2023年5月16日). 2023年9月16日閲覧。
  31. ^ 小学生向け補助教材『山口県の工業』(改訂版) (PDF) - 山口県商政課2019年5月23日
  32. ^ 沖の山コールセンター
  33. ^ 全日本空輸とコードシェア
  34. ^ 山口県の水道の現況”. 山口県都市計画課 (2023年7月3日). 2023年9月17日閲覧。
  35. ^ 下水道班・下水道処理人口普及状況”. 山口県都市計画課 (2023年1月20日). 2023年9月17日閲覧。
  36. ^ 下水道班・流域下水道”. 山口県都市計画課 (2023年3月31日). 2023年9月17日閲覧。
  37. ^ テレビ西日本がスマートニュースのチャンネルプラスに登場 より
  38. ^ スマートニュースでテレビ新広島のチャンネルが開設 より
  39. ^ 総務省発表資料「ケーブルテレビの現状」(平成23年6月) (PDF) では、日本全体のケーブルテレビ普及率48.8%に対し、山口県全体で56.7%としている。
  40. ^ 山口ケーブルビジョン(株)会社概要 より
  41. ^ a b c d 山口新聞』2018年10月31日朝刊一面1頁「プロ野球日本一へ広島・福岡決戦 “地元シリーズ”に山口県民ホクホク 小売店、地域分けて応援セール 観戦はどちらも行きやすく」(みなと山口合同新聞社 岩崎新)
  42. ^ 福岡北九州フェニックスが投手戦を制す 荒巻千尋が3勝目 - キタキュースタイル(2022年4月29日)2023年2月8日閲覧。
  43. ^ 球団名変更のお知らせ - 福岡北九州フェニックス(2022年9月15日)2023年2月8日閲覧。
  44. ^ 球団名変更のお知らせ - 北九州下関フェニックス(2023年2月1日)2023年2月8日閲覧。
  45. ^ 令和元年山口県の宿泊者及び観光客の動向について』(プレスリリース)山口県観光政策課、2020年6月30日https://www.pref.yamaguchi.lg.jp/cms/a16200/doutai/202006290001.html2021年2月17日閲覧 
  46. ^ a b c 特集「妄想オーストラリアの旅」 山口県でオーストラリア気分を満喫!?(その1)”. 山口県庁 広報広聴課 (2012年). 2022年1月22日閲覧。
  47. ^ 特集「妄想オーストラリアの旅」 山口県でオーストラリア気分を満喫!?(その2)”. 山口県庁 広報広聴課 (2012年). 2022年1月22日閲覧。
  48. ^ 特集「妄想オーストラリアの旅」 山口県でオーストラリア気分を満喫!?(その3)”. 山口県庁 広報広聴課 (2012年). 2022年1月22日閲覧。
  49. ^ a b c 安藤健二 (2015年12月16日). “「山口県とオーストラリアは似てる」 県庁公式サイトが訴える10個の共通点とは?”. ハフィントン・ポスト. https://www.huffingtonpost.jp/2015/12/15/yamaguchi-australia_n_8815172.html 2022年1月29日閲覧。 
  50. ^ a b c 若松 真平 (2015年12月17日). “山口と豪州「似てる」と話題に 県庁HPが示す「10の理由」に驚き”. withnews. https://withnews.jp/article/f0151217001qq000000000000000W00o0401qq000012850A 2022年1月29日閲覧。 
  51. ^ 臼井 翼 (2015年12月21日). “【福島版】山口県より似てる!?妄想オーストラリアの旅”. 福島TRIP (株式会社ハタフル). https://www.fukushimatrip.com/4488 2022年1月29日閲覧。 






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