グリモワール
(魔道書 から転送)
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グリモワール(仏: grimoire、仏語発音: [ɡrimwar][1][2])とは、フランス語で魔術の書物を意味し[1]、特にヨーロッパで流布した魔術書を指す。グリモワ、グリモアとも表記される。奥義書、魔導書(魔道書)、魔法書ともいう。類義語に黒本、黒書(black books)がある。
- ^ a b c 『新スタンダード仏和辞典』 大修館書店
- ^ 英語発音 [ɡrɪmwáːr], [ɡrìːmwaər], [ɡrìːmwaː]
『リーダーズ英和辞典第2版』(研究社)と『ジーニアス英和大辞典』(大修館書店)に拠る。 - ^ a b Waite, Authur Edward. The Book of Black Magic. Weiser Books. ISBN 978-0877282075
- ^ 版によっては Euphas, Metahîm, frugativi et appellavi. となっている。[1]参照。
イタリア語版の『大奥義書』には Eloim Essaim, frugatiot ed appallavi と記載されているものがある。Il Grand Grimoire (pdf) pp.65-66 参照。 - ^ 澁澤龍彦の『黒魔術の手帖』では「エロヒムよ、エサイムよ、わが呼び声を聞け」という『黒い牝鶏』の呪文が紹介されている。
- ^ Davies (2009), p. 1.
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- ^ [2]参照。
- ^ Clavicula は「小さな鍵」を意味するが、ここではたんに「鍵」と訳す。今日では『ソロモン王の小さな鍵』と言えば『レメゲトン』の方を指すことが多い。一方、マグレガー・マサース版『ソロモン王の鍵』は後に海賊版の出版者 L・W・デ・ローレンスによって『ソロモンの大いなる鍵』(The Greater Key of Solomon)というタイトルが付けられた。
- ^ デイビーズ 2010, pp. 152, 165, etc.
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- ^ “Sloane MS 3884”. 大英図書館. 2022年6月16日閲覧。 - ハンス・スローンの写本コレクションの3884番に収められている。
- ^ a b c d デイビーズ 2010, p. 66.
- ^ 「ルキダリウス」の表記は以下の文献にみられる:草野, 巧 『図解 魔導書』新紀元社、2011年。ISBN 978-4775308998。
- ^ 英語訳が存在する:Peterson, Joseph H. (2021). Elucidation of Necromancy — Lucidarium Artis Nigromantice, attributed to Peter of Abano: Including a new translation of his Heptameron or Elements of Magic. Ibis Press. ISBN 978-0-89254-199-7
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- ^ デイビーズ 2010, p. 162.
- ^ a b デイビーズ 2010, p. 24.
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- ^ Scheible, Johann (1849). Doktor Johannes Faust's Magia naturalis et innaturalis: oder, Dreifacher Höllenzwang, letztes Testament and Siegelkunst. Stuttgart
- ^ デイビーズ 2010, p. 184.
- ^ Lévi, Eliphas Waite, Arthur Edward訳 (1896). Transcendental magic, its doctrine and ritual. London: G. Redway. pp. 387ff
- ^ Davies (2009), p. 262.
- ^ 日本語版『世界で最も危険な書物 - グリモワールの歴史』p.404では「魔術書としては何の価値もない本だった」と訳されている。原文は no less 'worthy' than their predecessors で、「先行するもの〔それ以前からある魔術文献〕と同じくらいの価値がある」の意、意訳すれば「それまでのものに劣らず、魔術文献たるに十分な出来栄え」となる。
- ^ Davies (2009), p. 268.
- ^ ジョージ・ヘイ 『魔道書ネクロノミコン』 大瀧啓裕訳、学習研究社
魔道書
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アリギエリ邸内に隠されている謎の書物。全部で9冊存在し、アリギエリ邸の謎に深く関わっている。
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魔道書
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「“不思議”取り扱います 付喪堂骨董店」の記事における「魔道書」の解説
銀色の刺繍が施されている黒革の本。書き記した言葉を唱えることでアンティークの引き起こす事象を捻じ曲げることができる。
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魔道書
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「妖怪アパートの幽雅な日常」の記事における「魔道書」の解説
精霊あるいは妖魔を魔術で持って封じた魔法の本。その主人(ブックマスター)は封じ込まれた精霊あるいは妖魔を自由に使役できる。だが発揮される力は主人の力量次第であり、また使用の代償として主人の生命力を消耗するため、使いこなすには修行を要する。
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魔道書(グリムワール)
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「裏切りは僕の名前を知っている」の記事における「魔道書(グリムワール)」の解説
悪魔召喚士が召喚の際に用いる本。悪魔の本当の名前が羅列されている。作中では泠呀が用いる『ラジエルの鍵』(表紙が水色系)の他、天白が用いる『ソロモンの鍵』(表紙が赤系)、神命正宗が用いる『ゴエティアの鍵』、リアらが海外から回収してきた物などが確認されている。また、かつて有王が所持していた『エノクの鍵』と呼ばれる物は『黄泉の落日』以来行方不明とされていたが、終盤にて京都本家に保管されていたことが判明。『ラジエルの鍵』・『ソロモンの鍵』・『エノクの鍵』の3冊は、最高クラスの魔道書である。この3冊と使い手が揃った時、魔王クラスの悪魔ルシファーが召喚できると言われていた。
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魔道書(グリモア)
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「魔道書大戦RPG マギカロギア」の記事における「魔道書(グリモア)」の解説
情報からなる生命体の一種。魔法使いが魔素や魔法を扱うために用いる道具で、必ずしも本の形をしているとは限らない。基本的には魔法使いによって生み出されるが、本・芸術作品・武器・人間の感情などから自然発生することもあり、その形態は様々。
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魔道書(ネクロノミコン)
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「少女幻葬ネクロフィリア」の記事における「魔道書(ネクロノミコン)」の解説
その本に触れたものに数多くの禁呪が宿るとされる書物で法皇庁から焚書処分を命じられている。
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魔道書
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「トリニティセブン 7人の魔書使い」の記事における「魔道書」の解説
ソラ 声 - 釘宮理恵 / 伊瀬茉莉也 年齢不明(外見年齢は12歳)、身長:145cm、スリーサイズ:B 76/W 54/H 76。アラタが所持する「アスティルの写本」が魔術により、人の姿に変化した「少女」。ゴシック系の服をまとい、腰まで届くロングヘアに、大きなリボンを付けている。口調は常にボーイッシュな口調。 普段は気楽で楽しい性格だが、戦闘においてはかなりの腕でアラタやトリニティセブンをサポートする。以前の所有者である聖に「ソラ」と名付けられたことから、アラタたちの前でもそう名乗っている。元々はイリア同様に聖の魔道書だったが、聖が行方不明になって以降はアラタが所持している。当初からアストラル・トリニティの存在も感知していた。 名前が示す様に伝説の魔道書「ラディックス・アスティル」の写本であり、人間形態の容姿はラディックスを幼くしたもの。その関係性もあり、彼女のことは「母さん」と呼んでいる。 イリア 声 - 赤﨑千夏 年齢不明(外見年齢は16歳)、身長:157cm、スリーサイズ:B 83/W 57/H 84。アラタの2つ目の魔道書「イーリアス断章」の第三章が、人の姿に変化した「少女」。元はソラと同じく、聖の所有する魔道書でアラタの街の崩壊現象以前に、聖が魔道士としての活動を行っていた際に聖の容姿でアラタの世話をしていた。同じ断章を姉妹に持ち、彼女自身はトゥレイスと呼ばれている。 崩壊現象後、聖の差し金で亜空間内の王立リベル魔導学園を空間転移ののち、アラタを誘い出し「聖が世界を滅ぼすまで共に過ごそう」と学園内に幽閉しようとした。また、アラタに対して特別な感情を持っているそぶりを見せ、他の女と一緒にいるのは許せないと語る。その際、ミラを抹殺しようとするが、アラタの魔王因子が人格化した「アストラル・トリニティ」の出現で、その存在を知らなかったことに腰を抜かし、その支配の力によって阻止される。その後、元に戻ったアラタの発言に対して共に行くことを決意し、学園から脱出する際にアラタに魔力を供給することで貢献した。 魔道研究発表大祭においては、売り子として働いた。 リリム 声 - 日高里菜 小説版オリジナルキャラクター。アラタがリリスの魔道書『ヘルメス外典』に触れた時、突如現れた少女。劇場版第一弾でもメインキャラクターとして活躍する。 錬金術(アウター・アルケミック)の始祖にしてかつての大魔公(パラディン)マスター・ホーエンハイムが執筆した魔道書である『ヘルメス外典』が、アラタの魔力を取り込んだことで人間の姿になった存在。ゆえにアラタを「パパ様」、リリスを「ママ様」、そしてホーエンハイムが魔族化した姿であるリビックを「マスター」と呼ぶ。 小説版第二巻において、事件の終息後に一度は完全消滅を受け入れようとするも、芽生えた己の意思を失くしたくはないと願う彼女にソラとリーゼが協力。当時はまだ魔道極法の代償で停止した時間の世界に囚われていたリーゼによって同じ時間に隔離され、復活の可能性を残すことに成功した。 後に、原作でも17巻で本編初登場を果たす。自身を執筆したリビックがリリスの魔力を奪おうとすることに心を痛めつつも、魔道書としてリリスに助力し、傲慢の魔力に支配されつつあったアラタを救った。小説版や映画と同様に、己を通じて大魔公時代のリビックの魔力をアラタが行使するのを補助している。 大魔王ディース・トリニティが仮の形で復活した際は、自分の魔道書をも切り捨てる彼のやり口に真っ向から反発。最も若い意識を持ちながらその場の誰よりも強い意志を示した彼女に免じる形で、アラタは呪われつつも即座の全面対決を避け、三日間の猶予を得ることとなった。 ラディックス・アスティル 伝説の魔道書である「アスティルの写本」の更に原典にあたる、最高位の意志ある魔道書。外見もそのままソラを成長させた容姿をしており、大魔王ディース・トリニティに所有されている。また、魔道書でありながら、ディースの意向により傲慢(スペルビア)の書庫のテーマ愛情(カリタス)を取得している。一人称は「本書」。 ディースの復活に先んじて活動を開始しており、魔王因子を失い大魔王の器候補ではなくなったアラタの元には不要なものとしてソラを回収しに地上へ現れる。しかし、ソラがアラタと共に自ら神曲門に赴くつもりであることを知り、アラタが「真の魔王」さえ支配する程の魔道士になるという言葉に一定の理解を示してその場は撤退した。 前述の様に地上から神曲門世界へと帰還する際、アラタたちを試す試練とするべくミナを殺害して「イーリアス断章」の姉妹を拘束する。唯一残したオクトーにより事情を説明させた後でアラタの前に姿を現すが、姉妹への仕打ちに怒りを抱いたアラタの魔力に晒され、彼が己のマスターの器に相応しい魔道士となっていることを確認した。 大魔王復活の鍵として休眠状態にあるディース・トリニティの声を受け取り動いていたが、作中でそれらは全て18年前に彼を殺害したアルバリシア一派による偽装であったことが発覚。主を害したアルバリシアに怒りを向けるも、ディースの肉体を奪っていたグラフィアの攻撃に晒され、ルーグによって救出される。その後、ファルファレアの中から仮の形で復活を果たしたディースと対面するも、情(センサス)を切り捨てた彼からは情が強すぎるとして拒絶され、意気消沈することとなった。 アラタが魔王真核取得の為に次元の果てへ赴いてからは、もう一度ディースの本心を確かめたいとの思いでリリスたちに助力。結果として、完全なる形で復活した彼と最良の形で再会することとなった。アラタとの戦闘では漆黒の槍のような形状に変化し、裁定者によってディースにかけられた封印拘束を解除するなどの力を見せている。最終的に、ソラがアラタというマスターに出会ったことを祝福し、ディースとの旅路が悪いものではなかったことを確かめ合って、彼の敗北を見届けた。その後は療養する彼に変わらず仕えつつ、十二魔将の面々が地上を訪れる際に転移を担ったり、アラタが黒帝焰界の世界に消えた事情を説明する為のメッセンジャー役を務めるなどして過ごしている。 オクトー 伝説の魔道書である「イーリアス断章」の第八章が人の姿を取った末妹であり、外見はそのままイリアを幼くしたものとなっている。 母と呼び慕う西の魔女(ウィッチ・オブ・ウィッチ)ミナ・セイラームがラディックス・アスティルによって殺害された際、拘束された姉妹たちの中で唯一アラタ一行へのメッセンジャーとして人の姿のまま残される。神曲門を訪れたビブリア学園の面々に魔軍を召喚して嗾け、神曲門の世界においても生き残れるだけの力があることを確かめて、ミナの死亡を告げると共に囚われた姉妹たちの救出を依頼した。 交戦が激化するなか、大魔王の魔力によって蘇生したグラフィアとの戦闘に臨むアキオに自らの意思で助力。彼女の魔力起源を解析し、縄鏢の様な形状に変化した。 ディースとの戦闘が全て終了した後も、アキオの魔道書として地上で生活している。その他の「イーリアス断章」 全八章からなる伝説の魔道書の姉妹。前述のイリア(トゥレイス)とオクトー以外に、第一章であるエイスを長姉として、第二章のディオ、第四章のテッタレス、第五章のペンテ、第六章のエクス、第七章のエプタが存在する。一部は作中で会話も行ったが、人間形態を見せたものはいない。ミナによって集められ、彼女が作り出した次元で穏やかに暮らしていた。 アラタが大魔王復活の器に相応しいかを見極める試練として、ラディックス・アスティルによって一部の十二魔将の手に預けられた。この内テッタレス、ペンテ、エクスはミナの肉体と魂を魔道融合によって保存していたが、そのミナ本人は彼女自身であるままに新たなアルバリシアとなってしまっている。決戦後は、未だに人間形態を取る力は回復していないものの、オクトー共々地上に身を寄せている。 リディア 派生作品「トリニティセブン -リヴィジョン-」に登場する伝説の魔道書の一冊。正式名称は「リディカリア詩篇」。 作中において、鈴香が自分と魔物との戦闘に巻き込まれる形で命を落とした三成に対して、「そのまま死なれるのも嫌だから」という理由で蘇生手段として魔道融合(ミスティック・フュージョン)させた、自我を持つ高位の魔道書。明るく陽気な性格をしている事が伺えるが、常時三成と融合している為か、現時点では他の伝説の魔道書たちのように人間形態は披露していない。 魔道士になったばかりの三成の意思に呼応する形で、半ば自動的に妹の月夜を守ったり、飛行をはじめとする様々な術式の知識を与えるなど、魔道書としての性能は非常に高い。ただし、それ故か焚書部隊の面々からは「邪本」として抹消任務の対象と見做されてしまっている。
※この「魔道書」の解説は、「トリニティセブン 7人の魔書使い」の解説の一部です。
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魔道書
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/08 09:52 UTC 版)
「トリニティセブン 7人の魔書使い」の記事における「魔道書」の解説
魔道士が持つ魔術に関する内容が収録された禁忌の書物。一般の人間がそれを手にしたりすると精神崩壊を起こし、最悪な場合、命に関わることもあるため、高位の魔道士のみ手にすることが許されている。
※この「魔道書」の解説は、「トリニティセブン 7人の魔書使い」の解説の一部です。
「魔道書」を含む「トリニティセブン 7人の魔書使い」の記事については、「トリニティセブン 7人の魔書使い」の概要を参照ください。
魔道書
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「とある魔術の禁書目録の用語」の記事における「魔道書」の解説
魔術の使用方法が記された書物。いわゆる魔道書。世界各地の文化圏に無数の魔道書が存在する。知識を広めることを目的として書かれているが、魔道書に記された異世界の知識は前述の通りこの世にとって猛毒であるため、宗教防壁を備えていない素人が目を通すと脳を汚染されて発狂もしくは廃人となる。「原典」の猛毒とは読者の常識と叡智の間にある齟齬によって引き起こされるため、「黄金」ではそれを回避するためのキットの開発が行われていた。目的となる「叡智」を安定して取り出せるかが重要なので、本質的に知を授ける道具の精度を上げれば全て魔道書として機能する。執筆には長い時間がかかり、最速筆で知られるアウレオルスが不眠不休で取り掛かっても、薄い物で3日、分厚い物なら1ヶ月は必要になる。 なお、作中に登場する魔道書の名称は、実在する宗教的な書物から取られている。書物の形をしていない石板なども魔道書に含まれる。また、聖書を始めとする様々な宗教圏の教典や、伝承・教訓を暗喩するような童話の本も、写本として広義の魔道書に含まれる。 偽書(ぎしょ) / 写本(しゃほん) 文字通り、魔道書の偽書や写本。実際に魔術のテキストとして広く使われているのはこちらである。毒が薄められ並みの力を持つ魔術師なら問題なく読み解けるものの、毒を薄めた代わりに効力が弱まっており、高度な術式をそのまま習得する事は出来ない。また偽書や写本は原典の一部分を写した上に独自のアレンジを施した物なので、無数の亜種が存在する。 原典(げんてん) 文字通り、偽書や写本の大元となる原典の魔道書。作中では主にこちらが登場する。 高純度の知識が内包されており毒が非常に強い。並みの魔術師では一目見ただけで激しい頭痛や精神汚染によって倒れ伏せるなど読み解くことは難しく、原典の毒に耐えられる技量や特性を持つ人間は稀である。しかし秘めている力も強いため、リスクは伴うが読み解ければ強大な魔術を得る事が出来る。 また、膨大な情報量を誇る魔道書は複雑な魔法陣と似た性質を持つ。それ故、原典は記された文字や文章が魔術的記号と化し、本そのものが一つの高度な「自動制御の魔法陣」となる。永久機関としての魔法陣を起動するには、スターターとなる「執筆者本人の魔力」が微弱でも必要であり、魔道書を書く魔術師のほとんどは自分でも気づかない内に文字情報と共に魔力をページに刻み付けてしまう事で発動する。完成した原典は地脈などの自然に存在する微弱な魔術的エネルギーを収集し、それを何百倍にも増幅することで動力源として半永久的に自律稼働する。原典には記された知識を守るための自己防衛機能が備わっており、書物が自然に風化することはなく、焼却などで破壊しようとしても決して受け付けず、たとえ破壊できたとしても力ある原典ならすぐ再生してしまう。自動迎撃機能も有し、破壊しようとした者を攻撃する。逆に中途半端な原典は短時間で自壊したり、執筆者を巻き込んで暴走したりする。ただし、空間に莫大な力を満たすことにより、大地から魔道書へのエネルギーの受け渡しを阻害でき、その間は一時的に自動修復ができなくなる。また、宇宙空間のような地脈や龍脈の力が極端に及びにくい環境にあれば、ある程度弱体化する。 その特性上、原典は単に読んで記された魔術を使うだけではなく、その自動機能を利用した魔術行使が可能である。人間一人には不可能な作業や演算を代理で行わせるコンピュータのように扱ったり、敵の攻撃を防御させ自動で迎撃させる兵器のように扱うことも出来る。また原典は自身の知識を広める者に協力する性質を持ち、読もうとする者にはまるで意思を持って誘うかのように進んで知識を開帳するが、逆にそれを妨害したり知識を死蔵させる者はたとえ所有者や使い手であっても攻撃する。抱朴子(ほうぼくし) インデックスの中に記憶された魔道書の一つで、中国文化における不老不死や仙人になるための魔道書の原典。その中に記されている「錬丹術」を使えば、あらゆる病や呪いを解く薬が作れるという。 8月31日に闇咲逢魔がインデックスを誘拐し、厭魅術の解呪法を求めてこの魔道書を手に入れようとした。 法の書(ほうのしょ) エドワード=アレクサンダー(アレイスター=クロウリー)が記したとされる魔道書。1904年にアレイスターの妻ローズに憑依したエイワスから伝えられた「天使の術式」が書かれていると考えられ、その内容が読み解かれた時、十字教の時代が終わり新たな時代が到来するとまで評される、莫大な力を秘めた魔道書である。原典はアレイスターがシチリアで活動していた1920年から1923年までの間に書かれたとされ、今はローマ正教のバチカン図書館の最深部に安置されている。アレイスター自身は自分が進む道に迷うと、「法の書」を利用した書物占いを行い、その内容を元に道を選んでいたと伝えられている。 その文章は非常に難解な暗号によって記述され、読むだけなら誰にも出来るものの、100通り以上あるダミーの解読法に誘導されてしまい、またダミーの解読法それぞれに合わせて無数に文章が変化するので、読み手によって内容が異なる。このため、「法の書」の冒頭には「汝の欲する所を為せ。それが汝の法とならん」という一文が記されている。どんなに優れた魔術師や研究者でも正しい解読法を突き止めた者は未だおらず、インデックスの脳内にも原文の暗号の状態でそのまま保管されている。インデックスによれば、既存の言語学では解読できるようなものではないらしい。 「十字教の時代を終わらせる」とされるため、世界最大の十字教宗派であるローマ正教からは非常に危険視されている。そのため、オルソラが解読法を解明したと公表した時には、虚偽の情報とイギリス清教まで利用して彼女を殺そうと、「法の書」事件が発生した。 暦石(こよみいし) 魔術結社「翼ある者の帰還」が保有する魔道書。アステカ神話圏における一種のカレンダーだが、二種類の方式の暦や世界の破滅と再生も書き記されているため、非常に複雑化している。1枚の円盤状の石の原典を大元として、内容を部分ごとに抽出・強調した派生形の原典が複数存在し、様々なバリエーションがある。 作中では、「絵文書」と呼ばれる形式の皮の巻物状の原典と、20枚一式の薄い石板状の原典が登場し、それぞれ異なる理論や伝承に基づいた魔術行使ができる。巻物は、「生と死に関する時間」について記述されており、自動迎撃術式として「武具を持つ者への反撃」が備わる。石板の方には、5つ目の太陽の時代に輝きすぎる月に向けて神々がウサギを投げつけて光を弱めた「月のウサギ」という神話について記述され、自動迎撃術式として「長距離砲撃」が備わる。19巻以降は両方とも海原(エツァリ)が所有している。 ルーン石碑 ルーン文字による碑文が記された石板状の魔道書。平野などに無造作に放置されているものの、原典の石碑は一般人が行き着くことが出来ないようになっている。また、防護機能のない写本の石碑は摩耗や風化の脅威にさらされている。地域は基本的にスウェーデンなどの北欧圏が中心だが、北欧神話を信じたヴァイキングの到達範囲に広く分布しており、遠くは北米大陸西端のアラスカにも存在する。 作中では、「明け色の陽射し」が保有する碑文の欠片という、意図的に回復機能を阻害し封印してある黒小人の技術について記述された原典のルーン石碑が登場している。このアラスカルーンの碑文の欠片を完全に回復するための術式には、19世紀に観測された「ドナーティ彗星」の動きが必要で、その法則性を調べるために彗星が飛来した時の“天体観測図(ホロスコープ)”と、「明け色の陽射し」のボスの家系の人間の存在が不可欠。 トートタロット アレイスターが晩年に構築した78枚のタロットカードで、エジプト神話の神トートの名を引用したワンセットで一つの魔道書。「黄金」のGD正式モデルから派生した変則ソートであり、旧来のタロットが最後の審判を経て人が次の段階に進むまでの時代を占うのに対し、トートタロットは最後の審判が果たされ十字教の支配体制が終わった、1904年以降の「次の時代(ホルス・アイオーン)」の到来を示しているとされ、GDタロットから大アルカナ22枚が再編されている。神の領域たる「閉塞した天井」を破壊し、さらにその上のステージへ人間を押し上げるためのカードセットとも言えるので、教皇庁からすれば恐るべき不遜である。 現在は問答型思考補助式人工知能の中枢となっている。 黒猫祭祀秘録(くろねこさいしひろく) エイワスの気紛れによって新たに産み出された魔道書。問答型思考補助式人工知能の記述をまとめ直したルーズリーフの束を分厚い書物の形にしたもの。 「窓のないビル」が宇宙空間に飛ばされたことで消滅寸前になった問答型思考補助式人工知能を救うため、巨大機器の軛から解き放つことで移動の自由を与えた。「原典」を運搬するために「ミナ=メイザース」を模した物理肉体を持つ「人と同じ形をしたモノ」へと変化し、大規模並列演算機器としての処理能力で人間の上限を超える身体能力を発揮できるようになった。ただしその影響で空腹などの生理現象も感じるようになっている。 死霊術書(ネクロノミコン) クトゥルフ神話群で言及される魔道書。「設定」上ではアル・アジフと呼ばれる伝説的書物だが、魔術業界においてはとある魔術師が「クトゥルフ神話群の中で描かれている絶望的な事象を再現するには何が必要か」を完璧に計算し、それを自在に操る術を記した書物のことを指す。その経緯から、「原典」でありながら、「原典」ではないという嘘から始まった特殊な魔道書として知られる。 現在はイギリスの市民図書館で保管されているが、一部記述が「目覚め待つ宵闇」に盗まれ海底都市ルルイエ浮上に利用される。
※この「魔道書」の解説は、「とある魔術の禁書目録の用語」の解説の一部です。
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