渚滑川
渚滑川は、北見山地の最高峰天塩岳にその源を発し、滝上町市街より上流では幾つもの渓流を合わせ、滝上町市街から紋別市上渚滑にかけては、台地を深く切り込んだ渓谷となっており、以後、紋別市西部を北に流下し、オホーツク海に注ぐ、流域面積1,240km2、流路延長84kmの1級河川です。 |
渚滑町を流れる渚滑川(河口) |
河川概要 |
| ○拡大図 |
1.渚骨川の歴史 |
"渚滑川の開拓は明治26年に新潟県から渚滑原野に入植したのが始まりで、その後、徐々に奥地へと開拓が進められたことを受けて、農地面積拡大のための森林伐採が行われました。木材は渚滑川を使って河口まで流送し、木材積取船に搭載され運ばれたといわれています。" |
渚滑川河口(渚滑町) |
渚滑川の開拓の歴史は、明治26年に新潟県からの移民が渚滑原野に入植したのが始まりで、その後、徐々に奥地へと開拓が進められていきました。
しかし、明治31年に、全道的な大豪雨が発生、渚滑川流域も大洪水に見舞われ開墾された土地は甚大な被害を受けることとなりました。
これを契機に、治水工事への要望が高まり、渚滑川の治水計画が策定されることになります。
その後、開拓が上流域に広がったことを受けて、農地面積拡大の為、森林の伐採が行われるようになりました。
上渚滑市街を流れる渚滑川(上渚滑町) |
当初は、農地拡大のための森林伐採でしたが、伐採した大量の木材をもとに、やがて林業が発達することとなり、後の地域経済に潤いと勢いを与えることになりました。木材は渚滑川を使って河口まで流送し、紋別沖で待機する大型の木材積取船に搭載され、本州の各地へ運ばれたといわれています。しかし、木材流送は陸路の交通網が整備され、次第に衰退することとなりますが、大正時代まで続けられていました。これらの名残から、現在でも上流の滝上町では代々林業が受け継がれています。
2.地域の中の渚滑川 |
"渚滑川流域は紋別市、滝上町の1市1町からなる。 主な祭りは滝上町で5月~6月に「芝ざくらまつり」、7月に「渓谷滝まつり」が開かれています。 河川敷地は上流に公園緑地があるが、大半は採草地として利用されています。現在、渚滑川の清流や渓谷美、景観など、優れた環境特性を利用したまちづくり計画が推進されています。" |
渚滑川流域は紋別市、滝上町の1市1町からなり、流域内人口は31,000人となります。
主な祭り、イベントは滝上町で5月~6月上旬にかけて「芝ざくらまつり」が開かれ、多くの観光客で賑わいます。7月中旬には「渓谷滝まつり」が開かれ、渚滑川で灯ろう流し、渓流つり大会などが行われます。 発達した河岸段丘は農耕に適し、古くはハッカ、馬鈴薯、エンドウの栽培、近年は酪農に活用されています。また、サケ・マスがのぼり稚魚の孵化・放流も行われ、スポーツフィッシングのメッカとして全国のファンから注目を集めるようにもなっています。
河川敷地利用としては、上流の滝上町市街周辺でわずかに公園緑地がある程度で、中下流部の大半は採草地として利用されています。 現在、渚滑川の清流や渓谷美、河岸の緑と水面が形成する美しい景観など、河川の優れた環境特性を利用したまちづくり計画が推進されています。 |
3.渚骨川の自然環境 |
"植生はケショウヤナギの群落が見られ、哺乳類は貴重種のナキウサギ、鳥類はオジロワシ、オオワシ、魚類はオショロコマ、昆虫類はカラフトルリシジミ、カバイロシジミ、両生類はエゾサンショウウオが確認されています。地形は山地、丘陵地、台地、低地の4種に分類され、地質は山地、丘陵地には火山岩類、低地は泥炭の発達がみられます。 水質は一般に洗浄であり、良好な水質を保っています。" |
渚滑川流域は網走支庁管内の北西部に位置し、オホーツク海側斜面をなしている。オホーツク海沿岸の寒冷な気候に大きな影響を受け、流域の大部分を山林(87%)が占め、農地は僅か8%程度にとどまります。
哺乳類は、源流の山間部に貴重種のナキウサギ、エゾモモンガ、エゾクロテン、エゾオコジョや大型獣のヒグマ、エゾシカなどの多くの種が姿を見せ、中流部から下流部では河畔林や林縁部に、イタチ、シマリスなどが生息し、市街地周辺ではキタキツネ、エゾヤチネズミなどが見られます。 鳥類は、上流部にカワガラス、キセキレイなどの渓流性の種が生息し、平野部にはハクセキレイ、イソシギなどの河川性の種が生息します。下流部及び河口部は水鳥主体の生息環境となり、下流部ではカワアイサ、キアシシギ、コチドリ、アオサギなど、河口部では天然記念物のオジロワシ、オオワシなどが確認されています。 昆虫類は、上流域に渓流性のトンボ類や森林性の昆虫類が確認され、天塩岳や渚滑岳などの高山帯では、貴重種のカラフトルリシジミ、アラメハナカミキリ、クビボソナカミキリ、ダイセツオサムシなどが確認されています。平野部には草原性の昆虫類が分布し、貴重種のカバイロシジミ、シロオビヒメヒカゲなどが生息します。下流部では、草原性の昆虫類が主として分布し、河川周辺の沼では、ノシメトンボ、アキアカネなどのトンボ類が生息します。 |
4.渚骨川の主な災害 |
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(注:この情報は2008年2月現在のものです)
渚滑川
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/05 08:25 UTC 版)
渚滑川(しょこつがわ)は、北海道オホーツク総合振興局管内を流れオホーツク海に注ぐ一級河川。渚滑川水系の本流である。
- ^ “日本の川 - 北海道 - 渚滑川 - 国土交通省水管理・国土保全局”. www.mlit.go.jp. 2019年9月6日閲覧。
- 1 渚滑川とは
- 2 渚滑川の概要
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