渚滑川とは? わかりやすく解説

しょこつ‐がわ〔‐がは〕【渚滑川】

読み方:しょこつがわ

北海道北東部にある川。北見山地南部天塩(てしお)岳に源を発し紋別市オホーツク海に注ぐ。長さ84キロ


渚滑川

芝ざくら渓谷、緑あふれる渓流憩い空間
渚滑川は、北見山地最高峰天塩岳にその源を発し滝上町市街より上流では幾つも渓流合わせ滝上町市街から紋別市上渚滑にかけては、台地深く切り込んだ渓谷となっており、以後紋別市西部を北に流下し、オホーツク海に注ぐ、流域面積1,240km2流路延長84kmの1級河川です。

渚滑町を流れる渚滑川(河口)
渚滑町流れる渚滑川(河口

河川概要
水系渚滑川水系
河川名骨川
幹川流路延長84km
流域面積1,240km2
流域内人32,000
流域関係都県北海道

渚骨川流域図
○拡大図
1.骨川歴史
"渚滑川の開拓明治26年新潟県から渚滑原野に入植したのが始まりで、その後徐々に奥地へと開拓進められたことを受けて農地面積拡大のための森林伐採が行われました木材は渚滑川を使って河口まで流送し、木材積取船に搭載され運ばれたといわれています。"

渚滑川河口(渚滑町)
渚滑川河口渚滑町

渚滑川の開拓歴史は、明治26年新潟県からの移民が渚滑原野に入植したのが始まりで、その後徐々に奥地へと開拓進められいきました
しかし、明治31年に、全道的な大豪発生、渚滑川流域大洪水見舞われ開墾され土地甚大な被害を受けることとなりました
これを契機に、治水工事への要望高まり、渚滑川の治水計画策定されることになります
その後開拓上流域広がったことを受けて農地面積拡大の為、森林伐採が行われるようなりました


上渚滑市街を流れる渚滑川(上渚滑町)
上渚滑市街流れる渚滑川(上渚滑町

当初は、農地拡大のための森林伐採でしたが、伐採した大量木材をもとに、やがて林業発達することとなり、後の地域経済潤い勢い与えることになりました木材は渚滑川を使って河口まで流送し、紋別沖で待機する大型木材積取船に搭載され本州各地運ばれたといわれています。しかし、木材流送陸路交通網整備され次第衰退することとなりますが、大正時代まで続けられいました。これらの名残から、現在でも上流滝上町では代々林業受け継がれています。

2.地域の中の渚滑川
"渚滑川流域紋別市滝上町の1市1町からなる
主な祭り滝上町5月6月に「芝ざくらまつり」、7月に「渓谷滝まつり」が開かれています。
河川敷地上流公園緑地があるが、大半採草地として利用されています。現在、渚滑川の清流渓谷美、景観など、優れた環境特性利用したまちづくり計画推進されています。"


渚滑川流域紋別市滝上町の1市1町からなり流域内人口は31,000人となります。

芝ざくらの風景
芝ざくら風景
流域内の産業は、紋別市では漁業関連食料品製造業加工品製造業が、滝上町では木材関連製造業が盛んです。
主な祭りイベント滝上町5月6月上旬にかけて「芝ざくらまつり」が開かれ多く観光客賑わいます7月中旬には「渓谷滝まつり」が開かれ、渚滑川で灯ろう流し渓流つり大会などが行われます


発達した河岸段丘農耕適し古くハッカ馬鈴薯エンドウ栽培近年酪農活用されています。また、サケ・マスがのぼり稚魚孵化放流行われスポーツフィッシングメッカとして全国ファンから注目を集めるようにもなっています。

渚滑川上流の渓谷(滝上町)渚滑川上流の渓谷(滝上町)
渚滑川上流渓谷滝上町)</TD

河川敷地利用としては、上流滝上町市街周辺わずかに公園緑地ある程度で、中下流部の大半採草地として利用されています。
現在、渚滑川の清流渓谷美、河岸の緑と水面形成する美し景観など、河川優れた環境特性利用したまちづくり計画推進されています。
3.渚骨川自然環境
"植生ケショウヤナギ群落見られ哺乳類貴重種ナキウサギ鳥類オジロワシオオワシ魚類オショロコマ昆虫類カラフトルリシジミカバイロシジミ両生類エゾサンショウウオ確認されています。地形山地丘陵地台地低地4種分類され地質山地丘陵地には火山岩類、低地泥炭発達がみられます。 水質一般に洗浄であり、良好な水質保ってます。"


渚滑川流域網走支庁管内北西部位置しオホーツク海側斜面をなしている。オホーツク海沿岸寒冷な気候大きな影響を受け、流域大部分山林87%)が占め農地は僅か8%程度とどまります。

キタキツネ
キタキツネ
アオサギ
アオサギ
エゾシカ
エゾシカ
山林河道構成する植生には、上流域では河岸及び隣接地エゾマツトドマツ針葉樹林ミズナラハルニレ混生した針広混交林見られ中流平野部では、畑、草地植林地広がり河川沿いに、エゾイタヤシナノキなどの広葉樹林ヤナギハルニレカツラなどからなる河畔林などが見られます。下流にいくと、広い高水敷利用した採草地となり、河畔林小規模なヤナギ低木主体となっていきますそのほかオオイタドリヨモギ類の草原大半占め一部ケショウヤナギ群落見られます。また、河口付近ではハマナスなどの海浜性植物見られます。

哺乳類は、源流山間部貴重種ナキウサギエゾモモンガエゾクロテンエゾオコジョ大型ヒグマエゾシカなどの多くの種が姿を見せ中流部から下流部では河畔林林縁部に、イタチシマリスなどが生息し市街地周辺ではキタキツネエゾヤチネズミなどが見られます。
鳥類は、上流部カワガラスキセキレイなどの渓流性の種が生息し平野部にはハクセキレイイソシギなどの河川性の種が生息します。下流部及び河口部水鳥主体生息環境となり、下流部ではカワアイサキアシシギコチドリアオサギなど、河口部では天然記念物オジロワシオオワシなどが確認されています。
昆虫類は、上流域渓流性のトンボ類や森林性の昆虫類確認され天塩岳渚滑岳などの高山帯では、貴重種カラフトルリシジミアラメハナカミキリ、クビボソナカミキリ、ダイセツオサムシなどが確認されています。平野部には草原性の昆虫類分布し貴重種カバイロシジミシロオビヒメヒカゲなどが生息します。下流部では、草原性の昆虫類主として分布し河川周辺の沼では、ノシメトンボアキアカネなどのトンボ類が生息します。

4.渚骨川主な災害


発生発生原因被災市町村被害状況
大正11年8月台風紋別市家屋浸水300
死者1名
平成10年9月台風5号紋別市滝上町床上浸水47
床下浸水148


(注:この情報2008年2月現在のものです)

渚滑川

読み方:ショコツガワ(shokotsugawa)

所在 北海道

水系 渚滑川水系

等級 1級


渚滑川

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/05 08:25 UTC 版)

渚滑川(しょこつがわ)は、北海道オホーツク総合振興局管内を流れオホーツク海に注ぐ一級河川。渚滑川水系の本流である。




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