天地創造とは? わかりやすく解説

天地創造

読み方:てんちそうぞう

天地創造とは、天地創造の意味

天地創造(てんちそうぞう)とは、神が世界宇宙万物を創り出すという神話類型とりわけ聖書旧約聖書)の「創世記」における万物創造のこと。あるいは、その「創世記」の描写などを題材とした宗教画物語楽曲のタイトル

天地創造の類語と使い分け

天地創造の類義語としては「創世」あるいは「国生み」「天地開闢」などが挙げられる

国生み」は、もっぱら日本神話における国土創成物語を指す語として用いられる。「天地開闢てんちかいびゃく)」は「世界始まり」や「宇宙が今の形になった初め」を指す語であり、特に中国神話における創世物語を指す語として用いられることが多い。

神話排除した文脈では、「天地開闢」や「宇宙開闢のような表現使えないことはないが、「宇宙始まりのような表現用いたほうが無難である。

天地創造の英語

天地創造は、英語では creation創造創世)の語で表現される。特に創世記における天地創造は the Creation という固有名詞表現されるその他の天地創造神話creation of the world のような言い方表現できる

てんち‐そうぞう〔‐サウザウ〕【天地創造】

読み方:てんちそうぞう

天地開闢(てんちかいびゃく)神話一類型。神が宇宙万物をつくり出す話。特に、旧約聖書創世記」に記されている説話

[補説] 曲名別項。→天地創造

「天地創造」に似た言葉

てんちそうぞう〔テンチサウザウ〕【天地創造】

読み方:てんちそうぞう

原題、(ドイツ)Die Schöpfung》ハイドン作曲オラトリオ1798年作。翌年ウィーン初演台本ミルトンの「失楽園」に基づく。


てんちそうぞう 【天地創造】

創世神話の中で、原始混沌ないし原初物質から世界進化生成したとするのに対し、ある創造神世界造ったとする類型話をいう語。とくに『旧約聖書創世記』のそれをいう(神は六日間、創造活動をし、七日目安息たとする)。

天地創造

作者大原まり子

収載図書金色ミルク白色時計
出版社角川書店
刊行年月1986.8
シリーズ名角川文庫


天地創造

作者ディーノ・ブッツァーティ

収載図書神を見た
出版社光文社
刊行年月2007.4
シリーズ名光文社古典新訳文庫


天地創造

作者坂東眞砂子

収載図書見知らぬ
出版社岩波書店
刊行年月2008.11
シリーズ名Coffee Books


天地創造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/14 01:09 UTC 版)

星の創造。ミケランジェロによるシスティーナ礼拝堂の天井画より。

天地創造(てんちそうぞう)とは、ユダヤ教ヘブライ語聖書キリスト教旧約聖書創世記』などに見られる思想である。

天地創造の流れ

ヒエロニムス・ボスの『悦楽の園』の扉、両翼を閉じると現れる外面に描かれた天地創造時の地球。おそらく天地創造三日目の大地、海、植物の創造時で、まだ人間は誕生していない

ユダヤ教・キリスト教の聖典である旧約聖書創世記』の冒頭には、以下のような天地の創造が描かれている。

創世記 1章1-8節(口語訳聖書)

1 はじめに神は天と地とを創造された。

2 地は形なく、むなしく、やみが淵のおもてにあり、神の霊が水のおもてをおおっていた。

3 神は「光あれ」と言われた。すると光があった。

4 神はその光を見て、良しとされた。神はその光とやみとを分けられた。

5 神は光を昼と名づけ、やみを夜と名づけられた。夕となり、また朝となった。第一日である。

6 神はまた言われた、「水の間におおぞらがあって、水と水とを分けよ」。そのようになった。

7 神はおおぞらを造って、おおぞらの下の水とおおぞらの上の水とを分けられた。

8 神はそのおおぞらを天と名づけられた。夕となり、また朝となった。第二日である。

  • 1日目 をつくられた(つまり、宇宙と地球を最初に創造した)。暗闇がある中、をつくり、ができられた。
  • 2日目 神は)をつくられた。
  • 3日目 神は大地を作り、が生まれ、地に植物をはえさせられた。
  • 4日目 神は太陽をつくられた。
  • 5日目 神はをつくられた。
  • 6日目 神は家畜をつくり、神に似せたをつくられた。
  • 7日目 神はお休みになった。

年代推定の歴史

旧約聖書学では、創世記の記述内容としての「天地創造が起こった年代」は果たしていつだったのかについての推定が繰り返されてきた。

ただし前提として、批評的な旧約聖書学では、天地創造物語は信仰書であり、信じている内容を記述しているという事は、批評的な全ての学者が認めており、もはや「実際に・事実として、いつ起こったことか、どうか」は、研究・議論されていない。ただし、「当時の人々がいつ起こったと考えていたのか?それはどういう信仰・根拠だったのか?」などは研究されている。

正教会では西暦で言うところの紀元前5508年のことだとしており、これを元年とした「世界創造紀元」を用いていた。

1654年に、英国国教会アイルランド大主教ジェームズ・アッシャーケンブリッジ大学副総長ジョン・ライトフット英語版が聖書の記述から逆算し、天地創造は西暦の紀元前4004年10月18日〜24日にかけて起こり、アダム創造は紀元前4004年10月23日午前9時と算出し、長らくキリスト教圏ではこの年代が信じられてきた(旧約聖書のモーセ五書に登場する族長全員の寿命を加算して算出したもの)。 その他にも天地創造の年代には諸説ある。

一般的ではない解釈

一般的ではない解釈も少なからず存在する。例えば、天地創造はある嵐で流された子どもの認識順序を表したものだ、というものである[1]

脚注

関連項目


天地創造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/17 18:29 UTC 版)

システィーナ礼拝堂天井画」の記事における「天地創造」の解説

天地創造にかかわる3つの画面は、『創世記』最初の章に基づく。そこでは、神は大地とそこにあるすべてのものを6日間創造し7日目休息したとされている。第1の画面は天地創造の第1日目で、神が光を創造し、光と闇と分けた場面である。時系列的にはその次に位置する出来事第3画面描かれている。すなわち天地創造の第2日目で、神が地ととを分離した場面である。3つの画面の中で最もサイズ大きい第2の画面では、神の姿は2回描写されている。天地創造の第3日目、神が大地創造し植物生じさせたという内容と、第4日目、神が太陽と月それぞれ昼と夜支配させ、時と四季とを支配させたという内容描かれている。第5日目に、神は空を飛ぶと、魚と水棲む生き物創造したが、これは天井画には描かれていない第6日目の地上棲む創造同様に描かれていない。 これら3画面は、天井画制作順序の点では、3段階目、つまり最後に制作されたものであり、構想描法は他の画面より雄大で、天井画全体中でもっともダイナミックなものになっている。第1の画面についてヴァザーリ書いている。「ミケランジェロは神が光と闇を分離するところを描いた威厳満ちた神は両腕伸ばして力強く立ち、神の愛啓示創造の力とを示している」。

※この「天地創造」の解説は、「システィーナ礼拝堂天井画」の解説の一部です。
「天地創造」を含む「システィーナ礼拝堂天井画」の記事については、「システィーナ礼拝堂天井画」の概要を参照ください。

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