2019新型コロナウイルスの集団感染
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/21 09:10 UTC 版)
「荒汐部屋」の記事における「2019新型コロナウイルスの集団感染」の解説
2021年1月1日、日本相撲協会は9代荒汐、若隆景、若元春、幕下以下の力士8人、床山1人が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたことを発表した。2020年12月31日に若隆景の感染が判明し、部屋所属の24人がPCR検査を受けて同日夜に新たに11人の感染者が判明したという。陽性者12名のうち3人が発熱などを訴えているが、症状は軽微であるという。12名に確認したところ、他の部屋の力士らとの接触はないものとみられる。保健所・専門家の指示を受けながら加療をしていくという。相撲協会は引き続き、感染予防対策の徹底を全協会員に周知していくとしている。 電話取材に応じた芝田山広報部長は同月10日初日の初場所について、荒汐部屋所属力士の出場は「感染が強いということ。部屋で稽古をしていたからこうなった。この状況だと本場所も近いから(出場は)厳しい状況」であり、場所開催そのものについても「(東京都知事の)小池(百合子)さんが緊急事態宣言を要請する(可能性の)話が出てきた。今後どうなってくるのか。(緊急事態宣言が出たとしても)我々はお客さん入れないでも何とかやりたい。(宣言も)いつ(の期間)まで効力があるかだよね」と話している。 同月4日に若隆景の退院が明らかにされたが、本人の症状は収まりはしたものの、ウイルスがなくなった状況での退院ではなく、病床が逼迫(ひっぱく)しているための退院措置であると協会は説明した。同月6日に「(出場は)難しそうです。完全に」と休場になる見通しが示され、9日に感染者だけでなく濃厚接触した可能性のある者も含めて、全所属力士と9代荒汐、行司1人、床山2人が1月場所を休場することが発表された。 同月15日には、発熱などにより入院していた6人の力士が全員、PCR検査で陰性が確認されたため退院していたことが分かった。師匠の9代荒汐やほかの力士は部屋に戻っているという。 3月場所前に師匠の9代荒汐が電話取材に応じた。それによると、2020年12月31日に若隆景の感染が判明し、その日のうちに受けたPCR検査で9代荒汐と(若隆景含む)所属力士全10人と床山の感染が分かり、パニックになったという。年が明けて2021年1月2日から持病のある力士から順に7人が入院、9代荒汐も入院となったが力士たちの急変が心配で2時間ごとに電話をしていた。全身の痛みや寒気、高熱や味覚・嗅覚障害のあった力士らを心配したが、重症者は出ず、初場所前に全員が退院できたという。
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2019新型コロナウイルスの集団感染
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/27 21:18 UTC 版)
「立浪部屋」の記事における「2019新型コロナウイルスの集団感染」の解説
2020年12月10日、日本相撲協会は幕下以下の力士3名が新型コロナウイルスに感染したことが確認されたことを発表した。翌11日に天空海、そして幕下以下の力士6名の感染の確認も発表された。つくば保健所の指導に基づき、9日に確認された感染者の濃厚接触者としてPCR検査を受けた結果であるという。陽性者10名のほとんどは無症状であるが、11日発表時点では1名が入院、2名が指定ホテルにすでに移動しており、他7人も11日中に指定ホテルで隔離される予定。 立浪部屋は11日にFacebookを更新、専門業者により部屋施設の消毒が行われたことを報告している。師匠の7代立浪の検査結果は陰性であったという。出稽古は禁止されており、力士たちの行動記録からも他の部屋の力士との接触はないとみられる。 19日、相撲協会は立浪部屋で新たに幕下以下の力士1人の感染が確認されたことを発表した。10日のPCR検査では陰性であったが、17日に鼻水が出るなどの症状があったため18日に2度目の検査を受けたところ、19日に陽性の結果が出たという。力士は外出を控え、同部屋の力士とも接触していないため、濃厚接触者はいないと保健所は判断。力士は保健所の指示によりホテルに隔離されている。 同日、立浪部屋はFacebookを更新し、協会発表の補足説明を行った。2度目の陽性者が出て以降、立浪部屋は残った力士たちを完全に個別生活させており、同日と翌20日に部屋施設の消毒が行われるという。 すでに入院している軽症の感染者は、順次退院の予定となっており、稽古再開については保健所の指示に従うこととなる。芝田山広報部長は「急がせても仕方ない。(部屋に)帰ってきてから自主隔離でいろいろ見てからでないと難しい」と話している。20日に更新された立浪部屋のFacebookによると、天空海ほか数名が部屋に戻ってきたという。 全国的な感染拡大そしてこの事態を受け、相撲協会は新たに各部屋に通達を出した。「医療体制も逼迫(ひっぱく)し、東京都も4段階レベルのうち最も高い警戒度となっている。25日から外出禁止期間となり年明けにはすぐ初場所も始まる。いま一度、厳重に注意して行動して下さい」との内容であるという。 同月26日、立浪部屋はFacebookでつくば保健所の指導のもと自粛生活をしてきたこと、保健所からの電話連絡により自粛生活を終えていたことを報告した。 同月28日、芝田山広報部長は新型コロナウイルスに感染した力士11人が26日までに全員退院したことを電話取材で明かした。同日、立浪部屋もFacebookを更新し、感染者全員の退院とその後の体調・体温も安定していると報告した。今後も保健所・専門家の指導のもとに力士たちを管理していくという。
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2019新型コロナウイルスの集団感染
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「高田川部屋」の記事における「2019新型コロナウイルスの集団感染」の解説
日本相撲協会は、2020年4月10日に角界初の2019新型コロナウイルス感染者が出たことを発表した。同月25日には、高田川と白鷹山、力士養成員ら4名の感染と入院が発表され、30日に芝田山広報部長はこの6名の退院を明らかにしている。 力士養成員については個人情報保護の観点から力士名と所属する部屋の公表はされていなかったが、5月13日に勝武士の死去とその経緯が発表された。 それによると4月4、5日に38度台の発熱があったことから、師匠らが保健所に電話をしたがつながらなかったという。近隣の複数の病院に受け付けてもらえず、4月8日に血痰が見られたことから救急車を呼び、この夜に都内の大学病院に入院した。簡易検査の結果は陰性だったが9日に状態が悪化して転院し、10日にPCR検査で陽性と判定された。19日より集中治療室で治療を受けていたが、5月13日に新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全のため死去したという。 相撲協会は勝武士の発症時期が都内の医療機関がひっ迫した時期と重なったことも説明しており、八角理事長は協会を通して発表したコメント中で懸命の措置を行った医療関係者たちに謝意を表している。勝武士は2014年に糖尿病による低血糖障がいを患っており、このことが感染後の重症化につながったのではないかという指摘もなされている。 芝田山広報部長は5月13日に代表取材に電話で応じ、相撲部屋に所属している協会員(力士、親方、呼び出し、床山、行司、世話人、若者頭)のうち希望者を対象とした抗体検査を行うことを明かした。専門機関に依頼し、既に各部屋に資料は送付済みであるという。同月18日から検査が始まり、毎日2、3部屋ずつ約40人を対象に検査を実施。各部屋に検査機関から機材が運ばれて血液採取が行われた。体調確認も並行して行い、状況によってはPCR検査の必要性について専門家の指示を仰ぐという。現状で外出・出稽古は禁止、また日常生活にも制限を受けて過ごしている力士たちや部屋関係者の不安感を取り除き、今後の感染対策に生かしていくという。また検査結果は専門家たちの1つの研究材料としても用いられ、個人情報ではなく専門家から見た検査結果が公表されるという。 6月5日時点では、抗体検出は無かったという途中経過報告がなされ、同月12日に全45部屋の力士・親方・裏方、相撲部屋のおかみやマネージャーのうち希望者の全員の抗体検査が終了したことが発表された。15日に電話取材に応じた16代高崎によると、PCR検査等の追加検査は行われず、全体の検査結果の発表は専門家の意見を聞いてまとめることとなるという。また7月場所開催の可否は理事会に諮られるという。19日の時点では研究機関から連絡は来ていないが、場所開催の可否は別として国技館での場所運営シミュレーションをして動線など環境の確認などを行い、議論を重ねていくという。22日には尾車事業部長が取材に応じ、全体の検査結果を受けて開く理事会に専門家を招いて意見を聞くこと、感染防止のためのガイドラインを作成することなどを明言した。 7月6日、日本相撲協会は抗体検査の結果を発表。集団感染のあった高田川部屋以外の44部屋に所属する協会員891人のうち、抗体陽性者は5人で、比率にして0・56%であった。抗体検査陽性者のうち承諾を得られた4人のPCR検査結果は陰性、残りの1名も5月以前の感染とみられることから治癒しているとみなせるという。八角理事長は、「このたびの抗体検査は、協会員が自発的に検査を受け、意義があり7月場所に向けて稽古に専念できる環境が整いました。1人の力士が亡くなったことは痛恨の極みであり今後、絶対にそのような事態に陥らないよう協会員の健康管理・感染防止を徹底する所存です」とコメントを出した。
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