ひっ迫
読み方:ひっぱく
別表記:逼迫
「ひっ迫」とは、行き詰まること、差し迫ること、追い詰められて余裕がなくなること、などの意味で用いられる表現である。要するに「パンクしそうになる」ことである。とりわけ「供給が追い付かずに(需給のバランスが崩れて)切迫した状況」の意味で用いられることが多い。
「ひっ迫」は本来「逼迫」と書くが、「逼」の字が常用漢字ではない(表外字である)ため、新聞や公文書などでは「ひっ迫」あるいは「逼迫(ひっぱく)」のように表記される。
「ひっ迫(逼迫)」の「逼」も「迫」も、共に「せまる・近づく・差し迫る」といった意味の字である。つまり「逼迫」は、「巨大」や「延長」などの語と同様の「類義の字を並べたタイプの熟語」である。
「逼」は音読みでは「ヒツ」と読む。訓読みは「せま-る」と読む。「逼迫(ひっぱく)」や「逼塞(ひっそく)」のように、熟語になると促音便が生じて「ひっ」の音になることが多い。
「迫」は音読みで「ハク」、訓読みでは「せま-る」と読む。「逼迫」や「圧迫(あっぱく)」のように、字の組み合わせによっては半濁音化(※連濁と同種の音変化)が生じて「ぱく」の音になることが多い。
「医療ひっ迫」には「医療スタッフの勤務環境の悪化・過酷化」が付き物である。勤務環境の過酷化は「医療ひっ迫」とは呼ばれにくいが、「医療提供体制のひっ迫」には含まれる。「医療提供体制のひっ迫」は、いわゆる「医療崩壊」につながる。業務ひっ迫 / 業務がひっ迫する
「業務(の)ひっ迫」とは、業務上の対応が急増した状態などを指す言い方である。たとえば、担当する業務が増え、対応すべきことが増え、その影響で従来の通常業務に対応する余裕がない状態などのことである。
「緊迫」は、状況が差し迫っており、今にも事が起こりそうな状況のことである。
「急迫」は、物事が差し迫った状況のことである。
「切迫」は、逃げ場のない追いつめられた状況のことである。
「危急」は、危険が差し迫っている状況のことである。
今日も電気の供給量がひっ迫してるとニュースで言っていた。
ひっ迫した事態をなんとか収拾するため、話し合いの場を設けることにした。
外国では食糧がひっ迫する状況が続き、死者が出ているらしい。
祖父の病状が日々ひっ迫の度を増していると、母から連絡があった。
彼女の会社では業務がひっ迫しており、従業員全員が休日出勤をした。
あの国の経済状況は、かなりひっ迫しているようだ。
このようなひっ迫した生活を何年も続ける自信はない。
世界の金融市場はひっ迫している。
体力の余裕はないが、気持ちのひっ迫感はない。
昨年の今ごろは感染症の流行により、多くの人々がひっ迫した生活を強いられていた。
別表記:逼迫
「ひっ迫」とは、行き詰まること、差し迫ること、追い詰められて余裕がなくなること、などの意味で用いられる表現である。要するに「パンクしそうになる」ことである。とりわけ「供給が追い付かずに(需給のバランスが崩れて)切迫した状況」の意味で用いられることが多い。
「ひっ迫」は本来「逼迫」と書くが、「逼」の字が常用漢字ではない(表外字である)ため、新聞や公文書などでは「ひっ迫」あるいは「逼迫(ひっぱく)」のように表記される。
「ひっ迫(逼迫)」の読み方
「ひっ迫(逼迫)」の読み方は「ひっぱく」である。「ひっ迫(逼迫)」の「逼」も「迫」も、共に「せまる・近づく・差し迫る」といった意味の字である。つまり「逼迫」は、「巨大」や「延長」などの語と同様の「類義の字を並べたタイプの熟語」である。
「逼」は音読みでは「ヒツ」と読む。訓読みは「せま-る」と読む。「逼迫(ひっぱく)」や「逼塞(ひっそく)」のように、熟語になると促音便が生じて「ひっ」の音になることが多い。
「迫」は音読みで「ハク」、訓読みでは「せま-る」と読む。「逼迫」や「圧迫(あっぱく)」のように、字の組み合わせによっては半濁音化(※連濁と同種の音変化)が生じて「ぱく」の音になることが多い。
「ひっ迫」の熟語・言い回し
ひっ迫感
「ひっ迫感」とは「ひっ迫している感じ」、つまり「追い詰められて余裕がない感じ」のことである。ひっ迫する
「ひっ迫する」とは「追い詰められて余裕がなくなりつつある」「需給のバランスが崩れ供給が足りなくなりつつある」ことである。ひっ迫注意報
「ひっ迫注意報」とは、主に電力(あるいは水道ガス等)について、供給が足りないと見込まれる場合に、前もって発信される注意喚起のための情報のことである。節約を促して供給不足を回避したり、万一供給不足が生じてしまった場合への備えを喚起したりする意義がある。医療ひっ迫
「医療ひっ迫」とは、パンデミックの発生などにより医療行為の対応が求められる急患が短期間に急増し、病院などの医療機関による医療の供給が追い付かなくなることである。薬の不足、病床の不足、医療スタッフ(医師や看護師など)の不足、などが「医療ひっ迫」の具体例として挙げられる。「医療ひっ迫」には「医療スタッフの勤務環境の悪化・過酷化」が付き物である。勤務環境の過酷化は「医療ひっ迫」とは呼ばれにくいが、「医療提供体制のひっ迫」には含まれる。「医療提供体制のひっ迫」は、いわゆる「医療崩壊」につながる。
業務ひっ迫 / 業務がひっ迫する
「業務(の)ひっ迫」とは、業務上の対応が急増した状態などを指す言い方である。たとえば、担当する業務が増え、対応すべきことが増え、その影響で従来の通常業務に対応する余裕がない状態などのことである。電力ひっ迫
「電力(の)ひっ迫」とは、電力の消費量が供給量の上限に迫っていて供給が追いつかなくなりつつある(供給量に余裕がない)状況のことである。金融ひっ迫
「金融ひっ迫」とは、金融市場において資金の需要が供給より多くなり資金調達が困難になるような状況を指す意味で用いられることの多い言い方である。「ひっ迫」の類義語・類似表現
「ひっ迫」の類義語としては、「緊迫」「急迫」「切迫」「危急」などが挙げられる。「緊迫」は、状況が差し迫っており、今にも事が起こりそうな状況のことである。
「急迫」は、物事が差し迫った状況のことである。
「切迫」は、逃げ場のない追いつめられた状況のことである。
「危急」は、危険が差し迫っている状況のことである。
「電力需給ひっ迫警報」とは
大規模停電を未然に防ぐために経済産業省の資源エネルギー庁が発令する警報のことである。電力の予備率が3%を下回ると予想された場合や下回った場合に発出される。2012年から運用が開始した。初めて警報が発出されたのは、2022年3月22日である。「電力需給ひっ迫注意報」とは
経済産業省の資源エネルギー庁が発出する注意報のことである。2022年6月7日に「電力需給ひっ迫警報」に加えて新設された。「電力需給ひっ迫準備情報」とは
2022年6月7日に「電力需給ひっ迫注意報」と共に新設された。「電力需給ひっ迫警報」「電力需給ひっ迫注意報」は経済産業省の資源エネルギー庁が発表するのに対し、「電力需給ひっ迫準備情報」は、一般送配電事業者(北海道電力・東北電力・東京電力・中部電力・北陸電力・関西電力・中国電力・四国電力・九州電力・沖縄電力)が発表する。「ひっ迫」の使い方・例文
新型コロナウイルス感染者の急増で、コロナ病床はひっ迫していた。今日も電気の供給量がひっ迫してるとニュースで言っていた。
ひっ迫した事態をなんとか収拾するため、話し合いの場を設けることにした。
外国では食糧がひっ迫する状況が続き、死者が出ているらしい。
祖父の病状が日々ひっ迫の度を増していると、母から連絡があった。
彼女の会社では業務がひっ迫しており、従業員全員が休日出勤をした。
あの国の経済状況は、かなりひっ迫しているようだ。
このようなひっ迫した生活を何年も続ける自信はない。
世界の金融市場はひっ迫している。
体力の余裕はないが、気持ちのひっ迫感はない。
昨年の今ごろは感染症の流行により、多くの人々がひっ迫した生活を強いられていた。
逼迫
読み方:ひっぱく
別表記:ひっ迫
「逼迫(ひっぱく)」とは、極端に不足すること、余裕がほとんどない状況になること、行き詰まりかけているさま、などを意味する表現。「危機が間近に迫っている」というニュアンスのある表現。
別表記:ひっ迫
「逼迫(ひっぱく)」とは、極端に不足すること、余裕がほとんどない状況になること、行き詰まりかけているさま、などを意味する表現。「危機が間近に迫っている」というニュアンスのある表現。
- 電力の逼迫 …… 電力の需要量(消費量)が供給量(発電量)を上回りそうになっている状況
- 医療の逼迫 …… 医師・医療従事者、病床、救急車、薬剤その他の資源が足りなくなって病人・けが人の対応に追いつかなくなっている状況
- 財政の逼迫 …… 収入が支出を十分にまかなえず資金繰りが困難になりかけている状況
- 需給の逼迫 …… 「供給が需要に追いつかない」「十分に供給できなくなりつつある」「不足が出はじめている」といった状況
ひっ‐ぱく【×逼迫】
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