狙う位置
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/29 14:42 UTC 版)
狙う位置は、関係する狙撃手の種類によって大きく異なる。一般的に300m以下の距離では戦わない軍の狙撃手の場合、胸を狙って胴体に当てようとすることが多い。これらは、射弾を頭部や四肢よりも大きく、動きが激しくない胴体へ確実に命中させ、体の組織や臓器に損傷を与えたり、出血させることで相手を殺傷しようとするものである。マークスマンの場合は、状況がひっ迫しているときは胴体を狙うが、暗殺時、人質を取られたときなど自分の身は危険ではないがターゲットの命をすぐに奪わなければならないとき、戦闘中にあまり状況がひっ迫していないときや奇襲を仕掛けるときなど余裕があるときは急所を狙う。主に眉間、顎や鼻先、頸動脈など脳幹に一直線に弾丸が到達する、即ちターゲットを即死させることのできる部位を狙う(眉間の場合、即死させるには斜め45度以上の角度から狙わないとならない)。 一般的に、軍の狙撃手よりも近距離で任務を行う警察の狙撃手の場合、体の特定の部分あるいは特定の物体に対して、より精密な射撃をしようとすることが多い。たとえば2007年にマルセイユで起きた事件では、GIPNの狙撃手が80mの距離から自殺をしようとしていた警官の短銃を狙撃して破壊し、その警官が自殺するのを防いだ。 標的が動いている場合、弾丸が飛ぶ間に標的が動く分を見越して、狙点を標的の未来位置へずらす「偏差射撃」を行う必要がある。
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