開発と観光
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/05 13:48 UTC 版)
榛名湖の南東は湿地状の平地がひろがっており、沼ノ原と呼ばれている。ここはかつて湖の一部だったものが、榛名山の火山噴出物によって埋め立てられたものである。明治時代に開発が試みられ、乳牛と馬の繁殖のための牧場(榛名牧場)が築かれた。その後太平洋戦争のさなか、旧日本海軍が沼ノ原の開拓を試みた。終戦後は開拓者が入植したものの、野菜の栽培には成功したが穀類は得られず、大半の開拓者が撤退した。残った者は観光客向けの事業を営むようになった。 1924年(大正13年)4月28日に当時皇太子の昭和天皇の結婚を祝賀して、一帯の御料地が群馬県によって榛名公園に指定された。これは群馬県内では最初の県立公園だった。土地は1935年(昭和10年)に群馬県に払い下げになり、県有地となっている。当時の公園の指定範囲は395ヘクタール。指定地域には榛名湖、榛名富士、掃部ヶ岳、榛名高原(沼ノ原)が含まれる。 榛名公園内には群馬県によって、ビジターセンター、温泉施設、スポーツ施設などが整備された。榛名湖を訪れる観光客の総数は1950年代には年間50万人ほどだったが、1970年代には90万人を超え、1980年代には120万から140万人、1990年には150万人に達した。1916年(大正5年)には湖畔の施設はただ1軒だったと伝わるが、1990年(平成2年)には85ヶ所となった。 1946年(昭和21年)には群馬県立榛名高原体育学校(のちに榛名高原学校と改称)が設けられた。当初は湖畔の旅館を借りて開設されたものだが、のちに湖畔に専用の校舎が建設されている。これは県内の青少年や教育関係者を対象に、自然の中での集団生活や、登山・カッターボート・スケートなどの体育活動を通じて教育を行うものである。毎年100団体2万名(2008年現在)が利用している。 1958年(昭和33年)には榛名高原(沼ノ原)から榛名富士山頂を結ぶ榛名山ロープウェイも建設された。榛名富士の山頂には、かつて巨岩を神体とする祠があり、木花咲耶姫を祭祀していたと伝えられている。しかし明治末期に榛名神社へ合祀されたあとは顧みられなくなっていた。ロープウェー建設時には跡形もなくなっていたといい、1964年(昭和39年)には地元のバス会社によって、山頂にコンクリート造の神社が建立された。 1962年(昭和37年)に伊香保温泉と榛名湖畔を結ぶ伊香保榛名有料道路が開通した。道路は1981年(昭和56年)から無料となり、群馬県道33号渋川松井田線の一部となっている。 これに先だって、1929年(昭和4年)には伊香保温泉から榛名湖を目指す伊香保ケーブル鉄道が開業していた。しかし、終点の榛名山駅は沼ノ原(榛名高原)の東端のヤセオネ峠にあり、そこから榛名湖観光の中心地である湖畔までは3キロメートルあまり離れていた。さらに、太平洋戦争の前後の18年間の運行休止をはさんで、1961年(昭和36年)にようやく再開にこぎつけたものの、翌年の有料道路の開通によって業績不振に陥り、間もなく廃止となった。 榛名湖の北東湖畔では、1968年(昭和43年)に温泉が発見された。しかし民間企業による温泉許可に手間取り、1976年(昭和51年)になって榛名町(当時)の財団法人によってようやく認可を得て榛名湖温泉として開業した。1979年(昭和54年)には町営となり、1980年(昭和55年)に「老人休養ホームゆうすげ」が開設された。これが後に「レークサイドゆうすげ」となり、公共温泉として日帰り客や宿泊客の拠点のひとつとなった。2006年に榛名町が高崎市へ編入合併すると、温泉は民営化された。2010年(平成22年)時点では2軒の温泉施設が営業している。周辺には企業の保養所や教育施設が点在している。 1997年(平成9年)には、群馬県観光開発公社によって湖の東方にオートキャンプ場が整備された。これは、榛名公園内での無秩序なキャンプによって自然環境が損なわれることを防ぐ目的で設置されたものである。
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開発と観光
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「ロス・アレルセス国立公園」の記事における「開発と観光」の解説
チュブ州のプエルト・マドリン(英語版)の産業地帯に電力を供給する水力発電ダムが、チリへと流れるフタレウフ川をせき止め、アムトゥイ・キメイ湖を形成している。公園内では釣りやハイキングなどが可能で、湖ではボートツアーがある。トレシジャス氷河は、メネンデス湖の遊覧船から眺めることができる。
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