設立・刊行物とは? わかりやすく解説

設立・刊行物

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/24 04:48 UTC 版)

深夜叢書」の記事における「設立・刊行物」の解説

1940年11月11日1918年同月同日締結された(第一次世界大戦における)ドイツ連合国休戦協定記念してシャンゼリゼ大通りから凱旋門にかけて高校生大学生教員らが大規模なデモ行いゲシュタポ逮捕された(1940年11月11日デモフランス語版))。最初レジスタンス運動一つとされるこのデモ弾圧で、運動はさらに広がり、『パンタグリュエルフランス語版)』などの非合法新聞刊行され始めたこうした動き勇気づけられたヴェルコールは、同じように「手から手へと渡り」、「戸口から戸口へと配られる」ような出版物として文学作品刊行することを考えた作品は、友人作家のピエール・ド・レスキュールの協力得て文学界財界法曹界大学人などに配布することになった深夜叢書活動には詩人中心に多く作家知識人参加したとりわけ1943年7月14日革命記念日刊行した詩人たちの名誉』は、ポール・エリュアール、ピエール・セゲルス(フランス語版)、ジャン・レスキュール(フランス語版)らが編集しルイ・アラゴン22人の詩人作品収められた。みな、偽名である。このアンソロジー民衆共感呼び、たちまち数版を重ね、さらに翌44年5月には第2号欧州編」が刊行された。また、単著以外に、『禁止されコラム』、『深夜コラム』などの定期刊行物配布した地下出版された主な作品作家筆名作品邦訳 (括弧未訳)1942 ジャン・ブリュレル ヴェルコール Le Silence de la mer海の沈黙フランス語版)・星への歩み河野与一加藤周一共訳岩波現代叢書1951年注記ナチス・ドイツ暴行犠牲となって死去した象徴主義詩人劇作家サン=ポル=ルー捧げられている。 1943 ジャン・ブリュレル ヴェルコール La Marche à l’étoile 同上 1943 レオン・モチャーン(フランス語版) ティムレ La Pensée patiente (根気強い思想) 1943 フランソワ・モーリアック フォレ Le Cahier noir (黒い手帖) 1943 エルザ・トリオレ ローラン・ダニエル Les Amantsd’Avignonアヴィニヨン恋人川俣晃自訳、岩波書店1953年1943 ジャック・ドビュ=ブリデル(フランス語版アルゴンヌ Angleterre (英国) 1943 ポール・エリュアール、ピエール・セゲルス、ジャン・レスキュール編 L'Honneur des poètes (詩人たちの名誉) 1944 同上 L'Honneur des poètes II Europe (詩人たちの名誉 第2号 欧州編) 1944 ピエール・ボスト ヴィバレ La Haute fourche (オート・フルシュ) 1944 ジャン・カスー ジャン・ノワール 33 sonnets composés au secret密室のなかでつくられソネット」(抜粋) ジャン・ポーランドミニク・オーリー編『祖国日夜つくられる』第I巻 (渡辺淳小場瀬卓三安東次男共訳月曜書房1951年) 所収;大島博光著『レジスタンス詩人たち』(白石書店1981年) 所収1944 ジョン・スタインベック Nuits noires (The Moon Is Down) 『月は沈みぬ』龍口直太郎訳、新潮文庫1953年; 須山静夫訳、角川文庫1969年; 白神栄子高村博正訳『スタインベック全集 第8巻所収1944 ルイ・アラゴン 怒りフランソワ Le Musée Grévin 『グレバン蝋人形館』大島博光訳『アラゴン詩集』(飯塚書店1968年) 所収1944 クロード・アヴリーヌ ミネルヴォワ Le Temps mort (失われた時) 1944 クロード・モルガン モルターニュ La Marque de lhomme人間のしるし』石川湧訳、岩波書店1952年1944 ジャン・ゲーノ セヴェンヌ Dans la prison牢獄にて」(抜粋)ジャン・ポーランドミニク・オーリー編『祖国日夜つくられる』第I巻 (渡辺淳小場瀬卓三安東次男共訳月曜書房1951年) 所収1945 ジョルジュ・アダム(フランス語版エノー A lappel de la liberté (自由の叫び) 1945 エディット・トマ(フランス語版) オーソワ Contes d’Auxois (オーソワ物語) このシリーズ戦後深夜叢書合法化された後にも引き続き刊行された。1947年にはレジスタンス文学アンソロジー祖国日夜つくられる』を出版邦訳1951年月曜書房から刊行された。ジャン・ポーランドミニク・オーリー編纂したこのアンソロジーには、これまで深夜叢書から作品発表した作家のほか、ジョルジュ・ベルナノスジャン・ジロドゥマックス・ジャコブピエール・ジャン・ジューブ、ピエール・エマニュエル(フランス語版)、ジュリアン・バンダフランシス・ポンジュアンドレ・マルロージャック・マリタンロジェ・カイヨワアンドレ・ジッドサン=テグジュペリエマニュエル・ダスティエシモーヌ・ド・ボーヴォワールアルベール・カミュ、ジャン・ケロール(フランス語版)、ジャン=ポール・サルトルなど多く作家詩人知識人参加している。 戦後刊行され主な作品作家作品邦訳 (括弧未訳)1947 ジャン・ポーランドミニク・オーリーLa patrie se fait tous les jours 『祖国日夜つくられる』第I巻・第II巻 (渡辺淳小場瀬卓三安東次男共訳月曜書房1951年) 1947 ジャン・ムーラン Premier combat (最初闘い) - 序文シャルル・ド・ゴール 1955 インゲ・ショル(フランス語版La Rose blanche白バラは散らず ― ドイツ良心ショル兄妹内垣啓一訳、未來社1964年。 1957 ミシュリーヌ・モーレル(フランス語版Un camp très ordinaire (あまりにもありきたり収容所) 1958 エリ・ヴィーゼル La Nuit 『夜』村上光彦訳、みすず書房1967年。 1965 ダヴィッド・ルーセ(フランス語版) L’Univers concentrationnaire (強制収容所世界) - 再版 1967 ヴェルコール La Bataille du silence沈黙たたかいレジスタンス記録森乾訳、藤森書店1978年; 新評論1992年1970 シャルロット・デルボ(フランス語版Auschwitz et après (アウシュヴィッツその後)

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