計画と建造とは? わかりやすく解説

計画と建造

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/04 07:46 UTC 版)

シェイクスピアズ・グローブ」の記事における「計画と建造」の解説

1970年アメリカ役者演出家であるサム・ワナメイカーが、もともと劇場があったサザークのバンクサイドの近くシェイクスピア時代グローブ座忠実な復元建築作ることを目的として、シェイクスピア・グローブ・トラストと国際シェイクスピア・グローブ・センターを設立した。これに刺激され世界中でいくつもシェイクスピアズ・グローブ・センターが設立されるようになり、ワナメイカー自身こうした活動参加していた。 16世紀設計は複雑で、現在の防火基準にあわないため、グローブ座忠実な復元不可能であるという批判的主張多かったしかしながらワナメイカー20年以上も自らのヴィジョン貫き歴史アドバイサーであるジョン・オレルの調査に基づき結局新しシェイクスピアズ・グローブ建設された。 シェイクスピア活躍していた時代様子に近いもの、つまり1614年建て直し後よりは1599年初代建物新劇場再現したいというのがワナメイカー願いだった。1599年グローブ座大部分シアター座使われていた材木建てられており、シアター座建設について理解するための調査が行われた。このほか、16世紀後半作られロンドン残っている他の建物調査や、とくに建設契約書残っているフォーチュン座など同時期の他の劇場との比較初代グローブ座に関する当時の絵や記述についての研究行われた実際的な理由から、外の階段など1614年立て直され時の劇場の特徴現在の設計組み込まれた。設計チームペンタグラム建築家シオ・クロスビー、建築事務所のビューロハッポルド・エンジニアリング、ボイデン&カンパニー建築積算士からなっていた。建造建築調査設計の歴史考証はマッカーディ&カンパニー請け負った劇場は「シェイクスピアズ・グローブ・シアター」という名称で1997年こけら落としし、毎年夏に芝居上演している。マーク・ライランス1995年初代芸術監督となり、2006年にドミニク・ドロムグールが引き継いだ2016年1月にエマ・ライスが三代目芸術監督任期をつとめ始めたが、2016年10月に、2018年4月地位を退くという決意伝えられた。 劇場はバンクサイドにあり、中心から中心までの距離でもともとあった場所から230メートルほどのところに建っている。シェクスピアの時代テムズ川は現在よりずっと広く初代グローブ座はその川岸にあったが、今ではもともとの場所は川から遠くなっており、もともとの芝居小屋雰囲気再現するためにグローブ座再建場所として川岸選ばれた。さらに、もともと劇場があった場所の一部イギリス指定建造物になっているジョージアン様式タウンハウスがあり、取り壊し不可であった初代グローブ座同様、現在のシェイクスピアズ・グローブにも3階分の傾斜つき客席囲まれ大きな四角土間つきだしている張り出し舞台がある。円形劇場のうち、屋根覆われているのは舞台部分座席がある部分のみである。夏期通常5月から10月最初の週まで芝居上演される冬期には劇場教育のために使用される館内ツアー一年中行われている。撮影されグローブ・オン・スクリーンプロダクションとして(通常ライヴ上演翌年に)映画館上映されDVDリリースされる公演もある。 再建にあたっては、新しい建物可能なかぎりもとの劇場忠実な再現になるよう、注意深い調査が行われた。場所と構造について最終計画立案されている時にグローブ座近くにあった初代ローズ座遺構発見されたため、これも役立った建物じたいはすべてイングランド産のヨーロッパナラにより、金輪継でできている。鉄骨構造内に使用されていないため、この意味では「真正な16世紀木造建築物である。上演中クッション借りられるが、座席素朴なベンチであり、シェイクスピアズ・グローブ1666年ロンドン大火以来ロンドンではじめてかつ唯一許可され茅葺屋根建物である。現代版茅葺防火剤でしっかり処理されており、屋根スプリンクラーをつけて防火対策とした。初代劇場土間部分イグサなどをまいた地面であったが、現在の土間表面コンクリートになっている劇場には役者音楽家のための広い舞台裏があり、現代的なロビーレストラン土産物店、ビジターセンターついている座席数は857席で、さらに平土間部分立ち見の「土間客」を700収容できる。これはシェイクスピア時代通常の観客数半分ほどである。 最初18年の間、上演シェイクスピア時代グローブ座のもともとの雰囲気再現するように設計されていた、スポットライトはなく、芝居日中、及びフラッドライトを用いて夕方上演された。マイクスピーカーアンプなどはなかった。音楽全てライヴ演奏され頻繁に当時楽器用いていた。役者観客互いに触れあいやすく、経験共有するコミュニティらしい雰囲気作られていた。通常上演1599年グローブ座最初に上演され時の状況探求する実験的精神基づいて作られていた。 2016年から新し芸術監督のエマ・ライスが一時的な照明音響設備実験的に劇場設置しはじめたグローブ座一切公的補助受けておらず、1年210ポンドほどの歳入がある。

※この「計画と建造」の解説は、「シェイクスピアズ・グローブ」の解説の一部です。
「計画と建造」を含む「シェイクスピアズ・グローブ」の記事については、「シェイクスピアズ・グローブ」の概要を参照ください。

ウィキペディア小見出し辞書の「計画と建造」の項目はプログラムで機械的に意味や本文を生成しているため、不適切な項目が含まれていることもあります。ご了承くださいませ。 お問い合わせ



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「計画と建造」の関連用語

計画と建造のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



計画と建造のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
ウィキペディアウィキペディア
Text is available under GNU Free Documentation License (GFDL).
Weblio辞書に掲載されている「ウィキペディア小見出し辞書」の記事は、Wikipediaのシェイクスピアズ・グローブ (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS