江戸時代の人々
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/19 06:26 UTC 版)
長谷川平蔵宣茂(はせがわ へいぞう のぶもち) もう一人の主人公。知行地400石の旗本で、祖父は「鬼平」として名高い長谷川平蔵宣以。筆頭膳奉行長谷川主税の双子の妹だが、主税が味覚障害になったため、長谷川家存続のため男装して兄になりすまし、膳奉行職を務めている。 長谷川主税(はせがわ ちから) 宣茂の兄。幕府筆頭膳奉行(将軍の料理番)で、優れた調理技術の持ち主。祖父が作った「飯科帳」の改定を将軍の家斉から直々に命じられたが。銀二と出会う半年ほど前に突然味覚障害となり、務めが果たせなくなったため、危急の策として弟(実際は妹)平蔵を代わりに登城させている。食事や入浴の時も常に頭巾で顔を隠している。 徳川家斉(とくがわ いえなり) 徳川家第11代征夷大将軍で食いしん坊。江戸城内で自ら焼き鳥(肉は鶴)を作っていた際に無断侵入した銀次と偶然出会い、「家さん・銀さん」の仲になる(当初銀二は彼の正体を知らず、下級の窓際役人だと思っていた)。以降銀次と江戸市中をお忍びで食べ歩くことを楽しみとする。銀二にしばらく会えずいら立つと長谷川邸を監視させて、平蔵と銀二が出掛けるタイミングを見計らって平蔵を緊急登城させ、偶然を装って銀二の前に姿を現すことを繰り返す。銀二を探して訪れた孤穴稲荷の井戸に落ちて、東京にタイムスリップしたことがある。 平山堅衛門(ひらやま かたえもん) 旗本で幕府賄頭。本来膳奉行の配下だが、なぜか食材調達の全権を掌握している。「下賤」と「前例」を盾に度々平蔵の邪魔をするが、実はそれらを口実として諸大名からの献上品などを横領するのが目的で、将軍への忠義心は欠片もない。いつも銀二とつるんでいる家斉を下級役人だと思い「どこぞの耳でかオヤジ」などと呼ぶ。酒乱で酒が入ると本性を現す。狐穴稲荷の井戸から東京にタイムスリップした際、一夜明かして江戸に戻れなくなった。「居酒屋 銀二」の従業員となる。東京に来た当時は数えで19歳。 水野出羽守忠成(みずの でわのかみ ただあきら) 焼津藩第2代藩主で幕府老中首座。忠義心に厚い。家斉の使いで「町人出羽助」に変装して銀二の元へ出向く。政務の遅滞や警護上の問題から、家斉が銀二と付き合うことを快く思っていない。狐穴稲荷の井戸に家斉が落ちた際、彼を救おうと井戸に入ったが、なぜか家斉だけが東京にタイムスリップした。 島津重豪(しまづ しげひで) 薩摩藩第8代藩主(登場時は既に隠居)。家斉の正室の父であり、将軍家の岳父として高輪下馬将軍と称されるほど権勢を振るう。麺好きが高じてラーメンを自作したが、それで満足せず他人の評価が知りたくなる。家臣に試食させても本音を語らないと思い、変装して屋台を引き、薩摩藩下屋敷付近で一杯32文で販売している。銀二とは後に「重ちゃん・銀さん」の間柄になる。 ヤン・コック・ブロンホフ 長崎出島の第149代オランダ商館長(カピタン)。銀二の料理の才能を高く評価した。 ハンス オランダ商館の料理長。日本語が堪能で日本文化を愛するが、来賓の重豪と家斉(お忍び)を前にして、日本の料理を「どれも料理と呼ぶには粗末なものばかり」、日本は「わが国に比べ技術や学問、料理も100年以上遅れているように思う」と言い放った。 大久保加賀守忠真(おおくぼ かがのかみ ただざね) 小田原藩第7代目藩主で幕府老中。出羽守とは意見が対立することが多く、老中首座の地位を狙う。配下の東郷政宗を推挙して膳奉行に就任させ、彼を懐刀として出羽守配下の平蔵の失脚を図る。 東郷政宗 新たに幕府膳奉行(12人の交代制)の一人に加わった隻眼の凄腕料理人。デューク東郷に顔が似ている。加賀守の野望を実現すべく、将軍臨席の下で平蔵と筆頭膳奉行の座を懸けた鴨料理勝負に臨んだ。 遠山金四郎影元(とおやま きんしろう かげもと) 通称「金さん」。後に明知遠山氏の分家(知行地500石)を相続するが、銀二と出会った当時は複雑な家庭事情から町屋に住んで気ままな放蕩生活を送っていた。家斉や平蔵とも親しくなる。
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