感音性難聴
別名:感音難聴、感音性障害、感音障害、神経性難聴
英語:sensorineural hearingloss、sensorineural deafnes、SNHL
難聴を、障害の種類によって3つに分類したうちの一つ。内耳には音が正常に伝えられているが、内耳や聴神経の異常により、脳に正常な電気信号が伝えられていない状態を指す。感音性難聴は、内耳より前の段階での障害に起因する「伝音性難聴」とは異なる。また、感音性難聴と伝音性難聴が両方見られる状態を「混合難聴」という。
感音性難聴は、加齢に伴って生じることがあるほか、発達障害や遺伝的素因などの先天的な原因によっても生じることがある。具体的には、音を振動として受け取る蝸牛の「コルチ器」の障害や、薬物や腫瘍などによる聴神経の損傷などが原因となることがある。蝸牛の障害による難聴を「内耳性難聴」、聴神経の障害による難聴を「後迷路性難聴」としてさらに分類することもあり、両者は聴覚補充現象(リクルートメント現象)の有無によって判別可能である。
感音性難聴では、伝音性難聴と同様に、聞こえる音量が低下することが多い。聞こえる音量が低下しない場合も時にあるが、音が電気信号にうまく変換されないことから、音質に異常が起こることがしばしばある。具体的には、音が歪んで聞こえることが多く、特に高音域の音が聴き取りづらくなるとされる。
感音性難聴に対する有効な治療法は、2014年現在、確立されていない。軽度から中度の感音性難聴の場合には、補聴器が一定の効果を示すことがあるが、重度の場合には、手術による人工内耳の装着が検討されることがある。
突発性難聴(SD)は感音性難聴の一種である。突発性難聴は、感音性難聴としては例外的に、早期にステロイドやデフィブラーゼなどによる薬物治療を行った場合、治癒が可能な場合があるとされている。
難聴
(感音性難聴 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/05 03:14 UTC 版)
難聴(なんちょう、英語: hard of hearing[注釈 1])とは、聴覚が低下した状態のこと[注釈 2]。医学分野で多く使用される表現であり、診断名や聞こえの障害の性質(例:伝音難聴・感音難聴)、程度の数量的表現(例:軽度難聴・高度難聴)として用いられる[2]。耳科学的には、聴力[注釈 3]が、正常聴覚閾値(正常最小可聴値) (0dB HL) [注釈 4]よりも劣っている事とされる。そのレベルは30dB HLとされている。難聴は代表的な耳疾患の症状である[3]。外耳、内耳、中耳から聴覚伝導路のどの部分が障害されても難聴になる[3]。難聴を検査する方法が聴力検査である。
- 1 難聴とは
- 2 難聴の概要
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