再びインディペンデントへ: 2009–とは? わかりやすく解説

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再びインディペンデントへ: 2009–

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 04:39 UTC 版)

アラン・ムーア」の記事における「再びインディペンデントへ: 2009–」の解説

DC作品内容への干渉や、自身望まない形で作品利用したことへの不満から、ムーアは再びメインストリーム・コミック界と絶縁することを決めた2005年にはコミックというメディア愛している。コミック業界大体において反吐が出る。あと15か月もすれば、たぶんメインストリーム商業的コミックとは縁が切れているだろうと語っている。ムーアワイルドストーム社でABCを設立するとき、共作者が手にする金額多くなるように、多少原稿料上乗せ引き換え大半作品著作権手放していた。ムーアジム・リー信頼して自作預けたのだが、その後買収劇により、再びそれらをDC取得され成り行きになった。 ABC作品ムーア書き続けたのは「リーグ」だけだったトップシェルフとノックアバウト(英語版)の共同出版第3作リーグ・オブ・エクストラオーディナリー・ジェントルメン: センチュリー英語版)』(20092010年)とスピンオフ The League of Extraordinary Gentlemen: Nemo Trilogy(→ネモ三部作)(20132015年)が書かれた。第4作 The League of Extraordinary Gentlemen, Volume IV: The Tempest(→テンペスト)(20182019年)がシリーズ最終となった当初はスーパーヒーロー・コミックの変種スチームパンク活劇として始まったリーグ」だが、巻が進むにつれて芸術現実世界の関係を考察する私的な性格作品になっていた。 複数のシリーズ並行して書いていたABC期はムーアキャリア中でも多産時期だったが、2000年代半ば以降コミック執筆量が目に見え減少したムーア精力小説執筆神秘学関連パフォーマンス公演のほか、マッドラブ復活させて2010年発刊した21世紀最初アングラ雑誌こと Dodgem Logic(→ドッジェム・ロジック)に注がれていた。同誌はノーサンプトンを含むミッドランド英語版地域在住する作家アーティスト中心となる隔月刊誌である。ムーアは同誌の編集思想について、「中央集権的な権威が力を失った今、個人主義的な文化をどう構築するか」「グローバル時代地域をどうエンパワーするか」「来るべき企業主義文化崩壊にどう対応するか」といった問題意識があると語っている。誌面では地域コンサート情報節約レシピ紹介並んでゲリラ・ガーデニングスクワッティングのような政治的行為ハウトゥ記事載せられていた。売り上げ地域貢献充てられた。同誌は8号発行された後、売れ行き不振により2011年4月廃刊された。 災害支援のためのチャリティ出版や、社会運動資金調達のための出版物政治的主張込めた作品寄稿することもあった。2001年アメリカ同時多発テロ事件翌月マーベル・コミックスから刊行されたチャリティ・コミックブック Heroes には、歴史人間性への認識共有するよう訴えThis is Information書いた2013年には『Vフォー・ヴェンデッタ』の影響受けた反グローバリズム運動である占拠運動英語版)(オキュパイ・ムーブメント)に賛同しKickstarter通じて発行された『オキュパイ・コミックス(英語版)』にカウンターカルチャーとしてのコミック論を寄稿した2018年前年起きたグレンフェル・タワー火災被災者へのチャリティとして刊行されコミック・アンソロジー 24 Panels(キーロン・ギレン編)に詩を書いたムーアの妻メリンダ・ゲビーイラストレーション提供した2000年代には初期作再刊のほか、インタビュー集評伝作品研究などの出版盛んになった。2010年5月にはノーサンプトン大学においてムーア題材とする学際的な学術会議開催された。 この時期、スプラッター・ホラーで知られるニッチ出版社アヴァター・プレス(英語版)がムーア未発表原稿や詩、小説コミック化行った世界幻想文学大賞ノミネートされ1980年代小説作品 A Hypothetical Lizard(→仮想蜥蜴)のコミック版2004年)はその一つである。コミックへの翻案ムーア本人ではなくアントニー・ジョンストン(英語版が行った。2012年には全10号コミック Fashion Beastアヴァターから刊行された(翻案ジョンストン作画 Facundo Percio)。原作ムーア1985年書いた映画脚本で、音楽プロデューサーマルコム・マクラーレン取り組んでいた映画のために依頼されたものであるクリスチャン・ディオール生涯モデルにして異性装『美女と野獣』組み合わせたディストピアSFだったが、スポンサー急逝によって映画製作頓挫していた。 コミック原作としての活動末期にはもっぱらホラー作品注力した。アヴァター出していた旧作コミック化中には散文クトゥルフ神話関連作集めたアンソロジー Alan Moore's Yuggoth Cultures and Other Growths と、クトゥルフテーマの短編小説原作とする「中庭英語版)」全2号があった(いずれも2003年刊)。ムーアはこれらの作画手掛けたジェイセン・バロウズ(英語版)と組み、コミックオリジナルのクトゥルフ作品第1号として『ネオノミコン』(20102011年)を出した次いでその前日譚続編として、H・P・ラヴクラフト時代さかのぼって事件源泉を描く全12号コミックシリーズプロビデンス英語版)』(20152017年)がやはりバロウズ作画刊行された。ジャクソン・エアーズはこれらの作品を… そこで描かれる暴力荒廃感には、ムーア考え現代文化恐るべき実相込められていると書きラヴクラフトパルプ・フィクションからジャンル小説コミック受け継がれ人種差別性やセクシュアリティ観の系譜批評的描き出していると論じた2016年4月からはアヴァターのホラー・アンソロジー誌 Cinema Purgatorio(→煉獄シネマ)のキュレーション務めはじめ、自身でもケヴィン・オニールと組んで同題の巻頭連載寄稿した主人公悪夢のような映画館座り、どこかねじれた古い映画続けざま見せられるという体の作品で、軽いパロディ連作のようだが、やはり娯楽産業におけるクリエイター苦悩や、創作の意味についての考察読み取れる

※この「再びインディペンデントへ: 2009–」の解説は、「アラン・ムーア」の解説の一部です。
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