作中で登場する超能力
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/26 04:22 UTC 版)
「神麻嗣子の超能力事件簿」の記事における「作中で登場する超能力」の解説
サイコキネシス いわゆる念動力。これを使えるエスパーをサイキックと呼ぶ。作中でもっとも頻繁に登場する超能力で、密室を作るのにしばしば利用される。サイキックの中にはP.B(思念弾)と呼ばれる、思念を凝固させ、弾丸のように飛ばす技術を持つ者もいるが、要領が難しくレアな特殊能力である。 ハイパーヒプノティズム 超催眠術。略してハイヒップ。これを使えるエスパーをハイヒッパーと呼ぶ。ヒップワードと呼ばれるキーワードを使って相手に強力な暗示を与え、五感を支配することができる。ただし、基本的に同じ相手に同じ暗示をかけられるのは一度きりである。有効期間は一時間で、この間はかけた本人にすら解除不能。また、重複してハイヒップを使った場合は時間が15分刻みで短くなる。つまりハイヒップの重ねがけは最大四回までである。この能力が使えるエスパーは、同時にベイビーメイカーという付属的な超能力も使える。暗示をかけられた相手が、別の誰かにヒップワードを告げると、その相手にも暗示が伝染する。これをベイビイワードと呼ぶ。ただし、この暗示は親のヒップワードの寿命が切れると同時に消失する。 テレパシー チョーモンインでは、その性質によってテレパシーを3つに分類している。テレパシーを使えるエスパーをテレパスと呼ぶ。 読心術:相手の思考を一方的に読み取る。 精神感応術:2人以上のテレパスが言葉や身振りを使わずにコミュニケーションをとる。思念波を使う電話のようなもので、相手の内心を読み取ることはできない。例外もあるが、普通は、相手を拒絶したければテレパシーを完全に遮断できる能力が備わっている。さらに細かく分けると、どのテレパスとも自由にチャンネルを合わせることのできるサイ・テレパシーと、特定の相手としか交信できないエル・テレパシーがある。後者は双生児の間で発生することが多く、チョーモンインの観測装置でテレパシーのやりとりを観測できない。しかし送受信の位置がわかっていれば、盗聴するようにチャンネルを探して通信に割り込むこともできる。 パス:特定の人物の感覚を一方的に共有する。パスの「抜け」具合は様々で、五感がきれいに通じる場合もあれば、いくつかの感覚が欠けていて、しかも不鮮明という場合もある。感覚を送信する方をボディ、受け取る方をソウルと呼ぶが、どちらもパスの接続をコントロールできないため、厳密には能力というより「状態」である。また、ボディは自分の感覚がソウルに共有されていることに気がつかない。パスが通じるのはボディ側の精神的・肉体的な条件が揃った時のみで、この条件のことをデコーダーと呼ぶ。デコーダーは超能力の素質がある側へ設置されるため、デコーダーそのものはいわば逆テレパシーとでも呼ぶべき超能力と言える。頭部への衝撃をきっかけに、このデコーダーの条件が変わることもある。チョーモンインではソウルの立場を別の人間に移す装置「パス・シフト」を保有しており、人形に移してパスを完全に絶ったり、二人の人間が同時にソウルになったりできる。なお、パスが通じっぱなしという状態も存在するが、これは多体同一人格症というまた別の現象に分類される。 スプリッター 自分の分身を離れた場所に投影する能力。この分身のことをリモート・ダブル(聡子がリモダルと略してからはこれが定着)と呼ぶ。リモダルは三次元映像のようなもので、何かと接触しても突き抜けてしまう。そのため物を持ったり音を出したりすることはできない。エスパー本人はリモダルの視覚を共有することができるが、それ以外の感覚は伝わってこない。従ってこの能力は本来千里眼の一種といえる。 タイムイレイザー 未来方向へ限定された時間跳躍能力。時空連続体がタイムパラドックスを許さないため、過去へ遡るのは理論上不可能とされる。ジャンプインで時間の流れから切り離された亜空間に転移し、ジャンプアウトで通常空間に戻るという原理で時間移動が行われる。その際、服など身に着けているものも一緒に未来へ運ぶことができる。第三者にはエスパーが突然消えたように見え、1ヶ月後なら1ヶ月後に同じ場所に出現する。エスパー本人には一瞬の出来事で、肉体的にもなんら変化は無い。一度この能力を使うと数ヶ月は休憩期間が必要なため、連続使用は不可能。中には一度使うと数十年も使えなくなる者も。なお、チョーモンインの観測装置では、10年以上隔てた時間跳躍は観測不能であるが、たいていは数ヶ月から1年の跳躍が限界である。 予知 夢や幻視などの形で未来を知る能力。チョーモンインの観測装置ではその使用を探知できないという稀有な能力。そのためチョーモンインでは専従班が株や競馬などで不自然に儲けた人物に当たりをつけて何年もかけて追跡調査している。 Dツール 催眠術を使って自分の姿を相手に錯覚させる変装能力。これを使えるエスパーをDツーラーと呼ぶ。性別や体格の偽装は自由自在だが、錯覚させられる相手が一回につき一人に限られるという欠点があるため、悪用されるケースは稀。 テレポーテーション 空間と空間の間の距離を消失させることで、遮蔽物を無視して物体を瞬間移動させる能力。これを使えるエスパーをテレポーターと呼ぶ。標準的なテレポーターは、自分の体重と同じだけの質量を200〜300mほど移動させることができるが、中には30kmもの距離を移動させるパワーを持つエスパーも存在する。物体をA地点からB地点へテレポートさせようとした場合、テレポーターはABどちらかの地点にいなければならない。つまり、遠方の物体を遠方にテレポートさせることは不可能である。また、移動先の情景を具体的にイメージできるならば、移動先を直接見ていない状態でもある程度正確にテレポートさせることができる。 記憶消去 作中では具体的に能力名は出てこない。相手の記憶を一定期間に渡って完全に消去することができる。記憶消去を行う人数、消す記憶の量は自由自在で、相手との距離がかなり離れていても使うことができる。ただし、未来の時点での記憶を消す「予約消去」は不可能。 フラッシュ 自分の思い浮かべた映像を、相手の頭に送信する能力。この能力を使えるエスパーをフラッシャーと呼ぶ。いわば逆テレパシー。送信相手は一個人だけではなく建物全体にすることもでき、その場合、建物内の全ての人間が同時に映像を受信する。大抵の超能力は先天的なものだが、このフラッシュは、普通人が何かの一念に凝り固まった結果、後天的に獲得されることがある(もちろん先天的なフラッシャーも存在する)。 フラッシュオーバー 不可視の火の玉を飛ばして対象物を炎上、爆破する能力。ただしエスパー本人には火の玉が見える。危険な能力のため、この力を持つエスパーはチョーモンインのブラックリストの筆頭に記載されている。 念写 「印画紙」に風景を写し出す能力。印画紙は紙に限らずなんでもよく、かなり凹凸のあるものにでも念写可能。映し出す景色は、エスパーの射程距離内であれば遮蔽物は無関係で、アングルも自由自在。また、自分から離れた場所にある印画紙にも念写できる。念写を行うと一分ほどかけて黒いフレーム内に鮮明なカラー画像が写し出される。しかし、念写した絵には制限時間があり、作中に登場したエスパーの場合は二十四時間前後で消えてしまう。写っているうちに普通のカメラで撮影したりと、コピーをしても、コピーごと消える。また、あまり多用すると頭痛、めまい、体調不良が襲ってくるので、連写は不可能である。
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