付加的機能
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/25 07:01 UTC 版)
付加的な機能として次のようなものがある。(注:すべての製品に必ず付いている機能ではない。) プラグ抜け防止機構 プラグを差し込み、ひねるとコンセント内部でロックがかかり抜けにくくするもの。 スイッチ 全体スイッチの場合と、個別スイッチの場合がある。全体スイッチの場合は、接続機器すべて。個別スイッチの場合は、コンセントごとにスイッチがあるため、特定の機器(あるいは全体)の電源を容易にON・OFFにできることから、使用しない機器のプラグを抜いた状態と同じになり、待機電力を0Wにする事ができる。スイッチは通常、両切タイプ(接地線と非接地線の両方をON・OFFする)を使用するが、安価な製品は、コストカットのため、片切タイプ(非接地線のみON・OFFする)が使用されている場合もある。 パイロットランプ 前述のスイッチがONになっている場合に点灯して、通電していることを視認させる場合と、タップ自体に通電していることを視認させる場合がある。2013年現在では、ほとんどLEDが使われている。スイッチの通電表示の場合、近年では物理的にONの時に「入」表示、OFFの時に「切」表示になる印刷マークをつけているものもあり、パイロットランプを無くし、消費電力を更に抑えた製品も登場してきている。 シャッター コンセントの差込口にシャッターを付け、プラグが差し込まれていない未使用時に、中の電気接点部分にホコリや虫が入るのを防ぎ、トラッキング現象による発火の発生率を下げる。また左右両方のプラグが同時に差されないと、シャッターが開かないタイプもある。シャッターがない場合は、未使用のコンセントに刺すプラグ型の蓋も、安価な商品として販売されているが、1年程度での交換が必要である。 簡易防水コンセント プラグが差されている時に、絶縁ゴムのカバーでプラグを覆い、防水(ただし水滴がかかる程度)機能を持たせたものもある。 雷サージ防御 落雷により、製品および接続機器の耐性を超える電圧および電流が流れたときに、電柱→宅内ブレーカー(このブレーカーの遮断反応が早かった場合、被害を免れる事もある)→壁等のコンセントから侵入する雷による過電圧・過電流を、内蔵のブレーカーの反応により遮断するか、バリスタ等のサージ防護素子に逃がして、接続されている機器を過電圧・過電流から守る。しかし、雷のエネルギーはもともと、電圧は1億V、電流は1000A - 20万Aに達するものであり、避雷の設備がない建物への直撃雷や、ブレーカーの耐性を超えた誘導雷に対しては、相手のエネルギーが大きく勝り、まったく無力である。 また、雷サージ防御機能搭載を謳っていても、サージ防御力に乏しい性能しか発揮しない優良誤認製品もあり、その場合、直撃雷や大きな誘導雷でなくても、接続している機器が壊れることがある。なお、一度雷を受けた場合は、雷サージ防御装置、とくにバリスタ等のサージ防御素子は自らが自壊して、接続機器を守るため、二度目の雷には対応できない事が多い。またテーブルタップの他の部分も、過電圧や過電流で損傷を受けている可能性が高い。 サーキットブレーカー 定格電力を超えて使用すると、部品が過熱し、発火につながる危険性があるため、製品に過電流ブレーカーを内蔵し、定格電力を超えた時に作動し、電気を遮断する。この場合は雷サージとは比較にならない低ダメージのため、ブレーカーをリセットすれば、再使用できる。 アース線・接地極付きコンセント 機器の漏電が発生したときに、3Pプラグの接地極(普通のプラグの間に金属棒がついたプラグ)と内部接続されたアース線を通じて、地面に漏電を逃がし、機器を損傷から守る役目を果たす。接地極付きコンセントをもつ製品は、かならずアース線が付いているが、このアース線を壁のコンセントのアース端子等に接続するか、直接、大地にアースしないと効果は無論ない。 ノイズフィルター 接続機器からのノイズをコンセント側に伝えないフィルターを装備している。家庭内の電線ネットワークを利用した家庭内LANの一形態であるPLCを使用する場合、電線にノイズが混じると、通信速度が低下するため、ノイズを除去することは通信速度の低下阻止に有効である。しかし、大抵の家庭内には複数のコンセントがあり、一つのコンセントからのノイズ侵入を防いでも、すべての電線は結局ブレーカーボックスで外部からの供給電線につながっているため、すべてのコンセントに対して対策を施さなければならない欠点がある。また通信手段にADSLを使用している場合は、ADSL機器への電源供給に対してノイズが減ることになり、ADSLの通信速度が電源からのノイズによって低下することが少なくなることがある。 マグネット 鉄製の机やロッカー類にテーブルタップを付けて使用することができる。当然、磁石が効かない木製の机・壁には全く意味がない。 通電連動装置(2013年現在、パソコンおよびその周辺機器専用) タップに複数のコンセントを装備し、そのコンセントの一つをパソコン接続専用とし、パソコンの電源が入ったときに、その電流変化を検知して、他のコンセントにも電源を供給開始する連動装置を装備している。またパソコンのUSB端子にタップを接続して、パソコンの電源が入ったときに、USB端子にも電源が供給されることを利用して、他のコンセントを連動させて、電源供給するタイプもある。また非連動の常時通電コンセントも同じタップに装備し、パソコン使用開始時に、電源供給を連動させたいモニター等は、連動コンセントに接続し、非連動のコンセントには、FAXなどのパソコンとの連動が必要ない機器を接続し、常時電源を供給する。逆にパソコンの電源が切られたときは、消費電力が一定レベルまで下がったこと(USB方式であれば、USB端子に電源が供給されなくなったこと)を検知し、連動コンセントへの電源供給を停止して、先ほどの例で言えば逆にモニターの電源を切る。ただし、非連動コンセントにはそのまま電源が供給されるため、FAXの送受信に支障がないように停止することがない仕組みになっている。 電気量表示装置 電流量 (A) や消費電力 (W)、換算した電気料金等を測定する装置が一体化したもの。簡易的なものであるが、接続した機器の電気使用状況やコストの把握ができる。一部ではCO2排出量などを表示するものもある。ただし、装置自体に節電効果は当然無い。あくまで使用者に情報を伝えるのみの機能である。また現在、どれくらい電力を使用し、定格電力まであとどれくらい使用できるかを判別できる。 ACアダプタ対応 ACアダプタは、幅が広いため、テーブルタップに差すと、隣のコンセントに干渉してしまう。そのため、コンセントの間隔を広げて、その干渉が少なくなるように工夫された製品もある。またACアダプタ用に、普通のコンセントと違う位置(横など)に間隔をあけてコンセントを設けたものもある。 USB給電対応 スマートフォン・タブレットなど情報機器の充電を目的とした、充電用USB端子を備えるものもある。USB規格の定格電流である5V 500mA (2.5W) の電源供給が可能なもののほか、大きいものでは 5V 2A (10W) に対応したり、9Vや12Vなど高い電圧での電源供給が可能な規格に対応したものが発売されている。
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