付加的な喉音
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/04 03:07 UTC 版)
*h₄ 一部の研究者は四番目の喉音(*h₄)の存在を提案している。これは *h₂ がアナトリア語派(ヒッタイト語)の ḫ に写映しないにも拘らず、アルバニア語派(アルバニア語)で他のすべての喉音と違ってもともと強勢の置かれていた母音の前の語頭でhとして写映するという点で *h₂ と区別される。 例) PIE *h₄órǵʰiyeh₂ "睾丸" > アルバニア語 herdhe "睾丸"(h-がある) > ヒッタイト語 arki- "睾丸"(h-が無い) PIE *h₂ŕ̥tkos "産む" > アルバニア語 ari "産む"(h-がない) > ヒッタイト語 hart(ag)ga- (=/hartka-/) "宗教的指導者(cultic official); 産む-人"(h-がある) *h₂ か *h₄ かが分からない場合は、*haが使われる。 *h₁ 二重語 他のこのような理論には、さらに一般的に受け入れられてはいないものではあるが、ヒッタイト語の一貫しない写映形から、*h₁は実は二つに別れているというWinfred P. Lehmann(英語版)の見解がある。(彼は一つは声門破裂音で、もう一方は声門摩擦音であったと推定している)
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